「電気ストーブや電気ヒーターがほしいけれど、種類が多くてどれを選べばいいかわからない」「脱衣所用と足元用は同じものでいいの?」「電気代や安全面も気になる」と迷っていませんか?
結論からいうと、電気ストーブ・電気ヒーターは「部屋全体」ではなく「どこを暖めたいか」で種類を選ぶのが基本です。脱衣所やトイレなら温風がすぐ出るセラミックファンヒーター、リビングの足元や帰宅直後なら遠赤外線のストーブ、寝室なら風の出ないオイルヒーター、デスク下ならパネルヒーターを候補にし、最後に消費電力と安全機能(転倒OFF・切り忘れ防止・チャイルドロック)で絞り込みましょう。
この記事では、電気ストーブ・電気ヒーターの選び方を「種類・使う場所・電気代・安全機能・置き場所」の順に解説したうえで、パナソニック・アイリスオーヤマ・コロナ・アラジン・デロンギの現行モデルから、メーカー公式の製品ページと取扱説明書で仕様を確かめた7製品を、使う場所別に紹介します。販売数などの根拠がないため順位を付けたランキングにはせず、「どんな人・どんな場所に向くか」で選べるようにまとめました。
電気ストーブ・電気ヒーターの選び方|種類・場所・電気代・安全機能
まず「部屋全体」ではなく「どこを暖めたいか」を決める
電気ストーブ・電気ヒーターを選ぶときは、最初に「どの場所の、だれを、どのくらいの時間暖めたいか」を決めましょう。
多くの電気ストーブは、部屋全体ではなく、前にいる人や狭い空間を暖めるための器具だからです。たとえばアラジンは、1,000Wの遠赤グラファイトヒーター(CAH-2G10G)の取扱説明書で「6畳の部屋は暖まりますか?」という質問に対し、発熱量は1,000Wなので部屋全体の暖房能力はなく、局所採暖器具(体の近くを暖める器具)として使うよう答えています(CAH-2G10G 取扱説明書)。
部屋全体を長い時間暖めるなら、少ない電力で暖房できるヒートポンプ式のエアコンが中心になります(資源エネルギー庁 省エネポータルサイト)。「部屋全体はエアコン、足りない場所や時間を電気ヒーターで補う」と役割を分けると、選ぶべき種類がはっきりします。エアコンも含めた暖房器具の電気代の比べ方は暖房器具の電気代比較、エアコン暖房の電気代はエアコン暖房の電気代で解説しています。
種類で選ぶ:温風・遠赤外線・じんわり(オイル・パネル)の3タイプ
電気ヒーターの種類は、暖まり方で「温風」「遠赤外線(輻射)」「じんわり(風なし)」の3タイプに分けて考えると選びやすくなります。
暖まり方によって、スイッチを入れてから暖かさを感じるまでの速さと、暖めやすい範囲が変わるからです。今回紹介する製品を当てはめると、次のようになります。
| タイプ | 主な種類 | 暖まり方 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| 温風 | セラミックファンヒーター | ファンで温風を送り、まわりの空気を暖める | 脱衣所・トイレなど狭い場所を短時間 |
| 遠赤外線(輻射) | カーボン・グラファイト・シーズ・ハロゲン(いわゆる電気ストーブ) | 前にいる人を遠赤外線などで直接温める | 帰宅直後、リビングやキッチンの足元 |
| じんわり(風なし) | オイルヒーター・パネルヒーター | 風を出さず、本体のまわりや近くの人をゆっくり暖める | 寝室・子ども部屋、デスク下など長時間 |
なお、「電気ストーブ」と「電気ヒーター」の呼び方には決まった定義がなく、メーカーや製品によってまちまちです。名前より暖まり方と仕様で比べましょう。呼び方の違いや燃焼式(石油・ガス)との違いはストーブとヒーターの違いにまとめています。
使う場所で選ぶ:脱衣所・デスク下・リビング・寝室

種類のめどがついたら、実際に置く場所に合った機能と大きさで選びます。場所ごとに求められる機能がはっきり違うからです。
たとえば洗面所や脱衣所は水しぶきがかかりやすく、デスク下は狭くて足が近い、寝室は寝具が近い、といった具合に、場所ごとに気をつけたい点が変わります。今回の7製品をもとに、場所ごとの選び方をまとめると次のとおりです。
| 使う場所 | おすすめの種類 | 選ぶときに見たい機能 |
|---|---|---|
| 脱衣所・洗面所・トイレ | 小型のセラミックファンヒーター | 防滴仕様(IPX1)、すぐ温風が出る、切タイマー |
| キッチン・リビングの足元 | セラミックファンヒーター、遠赤外線ストーブ | 人感センサー、室温センサー、首振り |
| リビングの補助(家族で) | 遠赤外線ストーブ(シーズ・グラファイト) | 首振り、出力の段階の多さ、省エネ運転 |
| 寝室・子ども部屋 | オイルヒーター | 入・切タイマー、表面温度、転倒時の電源遮断 |
| デスク下・在宅ワーク | デスクパネルヒーター、小型セラミックファンヒーター | 低い消費電力、自動OFF、表面温度 |
水回りで使うなら、「防滴仕様」と明記された製品を選びましょう。パナソニックのセラミックファンヒーター DS-FAS1200・DS-FB500 は、洗面所やトイレでの使用にも配慮した防滴仕様(IPX1)とされています。ただしIPX1は、上から垂直に落ちる水滴に耐える、防水等級のなかでもっとも簡易的なレベルです(パナソニック DS-FAS1200)。水が直接かかる浴室の中などでは使わないでください。
消費電力と電気代で選ぶ:「強」だけでなく「弱」の低さも見る
電気代を抑えたいなら、最大の消費電力だけでなく、「弱」や省エネ運転でどこまで下げられるかを確認しましょう。
電気ヒーターの電気代は種類ではなく「何Wで何時間使うか」で決まり、100Wあたり1時間約3.1円が目安だからです(全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWhで計算)。今回の7製品では、最大の消費電力は160〜1,500W、いちばん低い段階は160〜600Wと幅があります。
つけ始めは強で暖め、体が温まったら弱や省エネ運転に切り替えると、電気代を抑えやすくなります。W数別・種類別の1時間・1ヶ月の電気代は電気ヒーター・電気ストーブの電気代で一覧にしています。
安全機能で選ぶ:転倒OFF・切り忘れ防止・チャイルドロック・人感センサー

安全面では、転倒OFF(倒れると電源が切れる機能)と過熱防止を前提に、使う人と場所に合わせて「切り忘れ防止(自動OFF)」「チャイルドロック」「人感センサー」があるかを確認しましょう。
電気ヒーターは燃焼しない暖房器具ですが、使い方を誤れば火災につながるからです。NITE(製品評価技術基盤機構)によると、2020〜2024年の5年間に通知された主な暖房器具の事故は596件あり、NITEは電気ストーブのシーズン前の点検ポイントとして、転倒時オフ機能が正しく働くかの確認を挙げています。各機能の役割は次のとおりです。
小さな子どもがいる家庭では、人感センサーに頼りすぎないでください。消費者庁の資料には、止まっていたヒーターに赤ちゃんが近づいたことで人感センサーが反応し、温風が出てやけどをした事例が紹介されています。消費者庁は、人感センサー付きの暖房器具はセンサー機能を切り、止めるときは本体の電源が切れていることを確認するよう呼びかけています(消費者庁「暖房器具等での子供のやけど及びけがに気を付けましょう」)。人感センサーやタイマーは消し忘れを減らす機能で、部屋を離れるときや寝るときは電源を切りましょう。
置き場所とコンセントも購入前に確かめる

買う前に、置きたい場所で「燃えやすい物から十分に離せるか」と「壁のコンセントに直接差せるか」を確かめておきましょう。
離す距離とコンセントの使い方は、どの製品も取扱説明書で決められていて、置き場所が足りないと安全に使えないからです。離す距離は製品で違い、今回の製品ではアラジン CAH-2G10G が前方1m以上・上方1m以上、アイリスオーヤマ ACH-LW12A が前方60cm以上・上方50cm以上、デロンギのオイルヒーターが人や家具から1m以上としています(ACH-LW12A 取扱説明書、デロンギ RHJ75V0815 取扱説明書)。当サイトでは、より安全な置き方として、種類にかかわらずヒーターの前方と上方は燃えやすい物から1m以上あけることをおすすめします。60cmなど短い距離の製品を使う場合は、手持ちの製品の取扱説明書でその距離が指定されていることを確認してください。
コンセントについては、今回確認したコロナ・アラジン・アイリスオーヤマ・デロンギの取扱説明書がいずれも定格15A以上のコンセントを単独で使うよう求め、コロナ・アラジン・デロンギは延長コードやタコ足配線(テーブルタップ)の使用も禁止しています。延長コードを使わず、壁のコンセントに直接・単独で差すことを前提に、コードが届く場所に置けるかを確認しましょう。小さな子どもやペットがいる家庭でのガードの選び方と離す距離はストーブガードの選び方と置き方で詳しく解説しています。
電気ストーブ・電気ヒーターのおすすめ7選|場所別
ここからは、選び方のポイントをもとに、現行で販売されている電気ストーブ・電気ヒーターを使う場所別に紹介します。仕様はすべてメーカー公式の製品ページ・取扱説明書で確認した値です。価格は時期や販売店で変わるため掲載していません。
おすすめ電気ストーブ・電気ヒーターの比較表
紹介する7製品の主な仕様を一覧にしました。「―」は、公式の製品ページ・取扱説明書に記載が見つからなかった項目、またはその機能がないことを示します。
| メーカー・型番 | 種類 | 向く場所 | 消費電力 | 1時間の電気代(最大〜最小) | 暖房のめやす | タイマー・自動OFF | 主な安全機能 | 大きさ・質量 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| パナソニック DS-FAS1200 | セラミックファンヒーター | 脱衣所・洗面所 | 強1,150W/弱640W(50Hz) | 約35.7〜19.8円 | ― | 切タイマー(〜5時間) | 転倒OFF、防滴(IPX1) | 約31.5×25.5×13.1cm・2.6kg |
| パナソニック DS-FB500 | セラミックファンヒーター(コンパクト) | トイレ・卓上・デスク下 | 強500W/弱350W | 約15.5〜10.9円 | ― | 切り忘れ防止8時間 | 転倒OFF、防滴(IPX1) | 約19.3×13.5×11.0cm・0.9kg |
| アイリスオーヤマ ACH-LW12A | セラミックファンヒーター | キッチン・リビングの足元 | 1,200W/1,000W/550W | 約37.2〜17.1円 | 木造約3畳・コンクリート約4.5畳(断熱材なし) | 切タイマー(1・3時間) | 転倒OFF(傾斜センサー)、温度過昇防止、チャイルドロック、人感・室温センサー | 幅27.0×奥行13.0×高さ37.8cm・2.4kg |
| コロナ DH-1226R | 遠赤外線(シーズ) | リビングの補助 | 1,150〜330W(ゆらぎ運転820〜200W) | 約35.7〜6.2円 | ― | 切タイマー(0.5〜3時間)、6時間自動切 | 転倒OFF、過熱防止、省エネセンサー | 高さ71.8×幅34.3×奥行29.3cm・6.3kg |
| アラジン CAH-2G10G | 遠赤外線(グラファイト) | 帰宅直後・個室・リビング | 1,000W/700〜300W | 約31.0〜9.3円 | 部屋全体の暖房能力はない(局所採暖) | 0.5〜8時間タイマー、8時間で自動OFF | 二重安全転倒OFF(光センサー式)、シャットオフセンサー、チャイルドロック | 高さ約70.3×幅約32×奥行約35cm・約6.7kg |
| デロンギ RHJ21F1015 | オイルヒーター | 寝室・子ども部屋 | 1,500W/900W/600W | 約46.5〜18.6円(最大値で計算) | ― | 24時間ON/OFFタイマー | 転倒時自動電源遮断、安全プラグ、温度過昇防止 | 幅26×奥行52×高さ65cm・15kg |
| アイリスオーヤマ APH-16B | デスクパネルヒーター | デスク下・在宅ワーク | 160W | 約5円 | 足元用 | 6時間自動OFF | 電流ヒューズ、温度ヒューズ | 幅45×奥行30×高さ48cm(使用時)・1.7kg |
脱衣所・洗面所・トイレにおすすめ:防滴仕様のセラミックファンヒーター
お風呂上がりの脱衣所や朝の洗面所、トイレのように、狭い場所を短い時間だけ暖めたい人には、すぐ温風が出て防滴仕様のセラミックファンヒーターがおすすめです。
パナソニック セラミックファンヒーター DS-FAS1200
パナソニック DS-FAS1200は、洗面所やトイレ、キッチンなど水回りでの使用にも配慮した防滴仕様(IPX1)のセラミックファンヒーターです。約8秒で温風が吹き出し、約12秒後には約40℃の温風になる(室温20℃・強運転、同社実測)としています。消費電力は強1,150W・弱640W(50Hz)で、最長5時間後に切れる切タイマーと転倒OFFスイッチを備えています。
脱衣所をお風呂上がりまでにしっかり暖めておきたい人に向いています。本体は約31.5×25.5×13.1cm・2.6kgと薄型で、限られたスペースにも置きやすい大きさです。強で使うと1時間約35.7円かかるので、使うあいだだけ運転し、切タイマーを活用しましょう。
パナソニック セラミックファンヒーター(コンパクト) DS-FB500
パナソニック DS-FB500は、約19.3×13.5×11.0cm・0.9kgの小型セラミックファンヒーターです。卓上や足元などの限られたスペースに置けるコンパクトサイズで、防滴仕様(IPX1)、8時間で自動的に切れる切り忘れ防止、転倒OFFスイッチを備え、夏は涼風としても使えます。消費電力は強500W・弱350Wで、1時間の電気代は約15.5〜10.9円です。
トイレや洗面台の足元、デスクの上や下など、ごく狭い範囲を手軽に暖めたい人や、持ち運んで使いたい人に向いています。脱衣所全体をしっかり暖めたいなら、出力の大きい DS-FAS1200 のほうが向いています。
キッチン・リビングの足元におすすめ:人感センサー付きセラミックファンヒーター
料理中のキッチンや、リビングのソファの足元など、人が出たり入ったりする場所で使うなら、人感センサー付きのセラミックファンヒーターが便利です。
アイリスオーヤマ 大風量セラミックファンヒーター Wセンサー付 ACH-LW12A
アイリスオーヤマ ACH-LW12Aは、約1.9m先まで温風が届くとする大風量のセラミックファンヒーターです。人感センサー(上下60°・左右90°、約2m)と室温センサーの「Wセンサー」を備え、人感センサーを入れると人を検知しているあいだだけ運転し、検知しなくなってから90秒後に自動で止まります。温度を16・20・24・28℃から選ぶと、設定温度でヒーターが入り切りします(取扱説明書)。
消費電力はターボ1,200W・標準1,000W・節電550Wの3段階で、暖房の適用床面積のめやすは断熱材なしで木造約3畳・コンクリート住宅約4.5畳です。チャイルドロック、1・3時間の切タイマー、傾斜センサーによる転倒時の停止も備えています。キッチンに立つ時間だけ足元を暖めたい人や、消し忘れが気になる人に向いています。小さな子どもがいる家庭では、上の注意のとおり人感センサーを切って使いましょう。
リビングの補助・家族で使うならおすすめ:遠赤外線(シーズ)ストーブ
エアコンだけでは足元が寒いリビングや、家族が集まる部屋で使うなら、離れた位置まで温もりが届きやすい遠赤外線のシーズヒーターが候補になります。
コロナ 遠赤外線電気ストーブ コアヒート DH-1226R
コロナ DH-1226Rは、ブラックセラミックをコーティングしたシーズヒーターを使う日本製の遠赤外線電気ストーブです。コロナは、遠赤外線が当たった物を直接温めるため1.8m先も温かいと説明しています。消費電力は通常運転1,150〜330W、体感温度を考えて定期的にパワーをセーブする「ゆらぎ運転」で820〜200Wで、温度調節は11段階です。
人がいないと微弱運転にしてから止まる省エネセンサー、15°〜70°の4段階で角度を選べる自動首振り、縦横に向きを変えられるヒーター部、切タイマー(0.5〜3時間)と6時間自動切タイマー、転倒オフスイッチ・過熱防止装置を備えています(取扱説明書)。ソファに座る家族の足元を首振りで広く温めたい人や、出力を細かく調整して電気代を抑えたい人に向いています。本体は6.3kgあるので、部屋から部屋へ頻繁に持ち運ぶ使い方には向きません。
帰宅直後・個室におすすめ:すぐ暖まるグラファイトヒーター
帰宅した直後や朝の着替えなど、スイッチを入れてすぐに暖まりたい人には、立ち上がりの速いグラファイトヒーターがおすすめです。
アラジン 遠赤グラファイトヒーター(2灯管) CAH-2G10G
アラジン CAH-2G10Gは、独自の「グラファイトヒータ」を熱源にした遠赤外線ヒーターで、どんなに寒い環境でも0.2秒で立ち上がるとしています。出力は1,000Wと700〜300Wで、室温が約22℃まで上がると自動でパワーをセーブするecoモード、ワンタッチでヒーター部を縦・横に切り替える電動ローテーション、自動首振りを備えています。
安全面では、カーテンなどの障害物が赤外線センサーをさえぎると電源が切れる「シャットオフセンサー」、光センサー式の二重安全転倒OFFスイッチ、チャイルドロック、0.5〜8時間のタイマーと、運転開始から8時間で切れる切り忘れ防止がそろっています(取扱説明書)。すぐ暖まることと安全機能の多さを両方重視したい人に向いています。ただし前述のとおり部屋全体を暖める器具ではないので、エアコンと組み合わせて使いましょう。
寝室・子ども部屋におすすめ:風と音が出ないオイルヒーター
寝室や子ども部屋のように長い時間過ごす部屋を静かに暖めたい人には、温風を出さないオイルヒーターがおすすめです。
デロンギ ヴェルティカルド オイルヒーター RHJ21F1015
デロンギ RHJ21F1015は、消費電力を1,500W・900W・600Wの3段階で選べるオイルヒーターです。フィンに穴をあけて外周部への熱の伝わりを抑える「サーマルカットフィン」で平均表面温度を約80℃にしており、30分刻みで運転のON/OFFを予約できる24時間タイマー、転倒時自動電源遮断装置、異常過熱(約80℃以上)で電源を切る安全プラグ、温度過昇防止装置、キャスターを備えています。
タイマーで起きる少し前から部屋を暖めておきたい人や、風やファンの音が気になる人に向いています。オイルヒーターは部屋が暖まるまで時間がかかるため、タイマーで早めに運転を始めるのがコツです。質量は15kgあるので、置き場所はあらかじめ決めておきましょう。デロンギの取扱説明書は、寝室で使う場合は寝起きの転倒や寝具への接近を考えて人や家具から1m以上離すこと、ホットカーペットや床暖房の上では使わないことを求めています(RHJ75V0815 取扱説明書)。
デスク下・在宅ワークにおすすめ:デスクパネルヒーター
在宅ワークや勉強中に足元だけが冷える人には、机の下で足を囲むように置けるデスクパネルヒーターがおすすめです。
アイリスオーヤマ デスクパネルヒーター APH-16B
アイリスオーヤマ APH-16Bは、オフィスや勉強時の足元のスポット暖房向けのデスクパネルヒーターです。消費電力は160Wで、1時間の電気代は約5円、標準表面温度は「強」で55℃(室温20℃)です。使用時の大きさは幅45×奥行30×高さ48cm、質量1.7kgで、6時間で自動的に電源が切れる自動OFF機能、電流ヒューズ・温度ヒューズを備えています。
1日に何時間も座りっぱなしで、電気代をできるだけ抑えて足元を温めたい人に向いています。今回の7製品のなかで消費電力がもっとも低く、強のファンヒーター(1,000W前後)の6分の1以下です。体に近い距離で長時間使うので、低温やけど(比較的低い温度でも長時間触れ続けて起きるやけど)を防ぐため、足を直接パネルに付けたままにしないようにしましょう。色はアプリコットピンク・モスグレー・キャメルがあります。
7製品を比べてわかったこと(編集部の見方)
7製品の仕様を比べてみると、電気ストーブ・電気ヒーター選びの決め手は「暖かさの強さ」よりも、「置く場所に合っているか」と「切り忘れたときに止まる仕組みがあるか」だと感じました。
最大の消費電力は、ファンヒーターと遠赤外線ストーブがどれも1,000〜1,200W前後に集まっていて、強で使ったときの電気代は1時間30円台とほぼ横並びだからです。一方で、自動で電源が切れる仕組み(切り忘れ防止・自動切タイマー)を公式の仕様で確認できたのは DS-FB500・DH-1226R・CAH-2G10G・APH-16B の4製品で、DS-FAS1200 と ACH-LW12A は自分でセットする切タイマー、RHJ21F1015 は時間を予約するタイマーと、考え方が製品ごとに違いました。チャイルドロックも、7製品のうち2製品だけでした。
また、今回確認した公式の製品ページ・取扱説明書で「暖房のめやす(畳数)」が見つかったのは ACH-LW12A だけで、アラジンは取扱説明書で部屋全体の暖房能力はないと明記しています。電気ストーブ・電気ヒーターの畳数表示は、エアコンのように「この広さを暖められる」という目安としては使えないものが多いと考えておくのが無難です。
あくまで一つの考え方ですが、まず使う場所から種類を決め、次に消費電力(とくに弱の低さ)を確認し、最後に家族構成に合わせて切り忘れ防止・チャイルドロック・人感センサーの有無で絞ると、満足しやすいはずです。
電気ストーブ・電気ヒーター選びでよくある質問
一人暮らしにおすすめの電気ヒーターは?
エアコンがある部屋なら、部屋全体はエアコンで暖め、足りないところを補う1台を選ぶのがおすすめです。デスクで過ごす時間が長いなら消費電力160Wのデスクパネルヒーター、ワンルームのキッチンや洗面所でも使い回したいなら軽くて小さいセラミックファンヒーター(DS-FB500は0.9kg)が扱いやすいでしょう。エアコンとの組み合わせ方や、暖房器具ごとの1時間の電気代は暖房器具の電気代比較で紹介しています。体だけを温めるなら電気ひざ掛けという選択肢もあります。
電気ストーブで6畳の部屋全体を暖められる?
遠赤外線の電気ストーブは、前にいる人を温める器具なので、部屋全体を暖めるのは得意ではありません。アラジンも1,000Wのグラファイトヒーターについて、部屋全体の暖房能力はないと取扱説明書で答えています。セラミックファンヒーターは暖房の適用床面積を公表している製品もありますが、ACH-LW12A のめやすは断熱材なしの木造で約3畳です。6畳以上の部屋全体を暖めるなら、エアコンを中心にしましょう。エアコンの暖房が効きにくいときの対処法はエアコン暖房が効かない原因と対処法、暖かい空気を循環させるコツは暖房のサーキュレーターの置き方で解説しています。
電気ヒーターをつけっぱなしで寝てもいい?
メーカーによって説明が違います。コロナ・アラジンの電気ストーブとアイリスオーヤマのセラミックファンヒーターは、取扱説明書で就寝中は使用しない、または就寝時は電源を切るよう求めています。一方、デロンギのオイルヒーター(RHJ75V0815)は就寝中を想定した運転モードを用意し、寝室では人や家具から1m以上離すよう案内しています。当サイトでは、より安全な使い方として、寝る前に部屋を暖めておき、寝るときは電源を切るか、タイマーで切れるようにすることをおすすめします。オイルヒーターを就寝中も使いたい場合は、手持ちの製品の取扱説明書で就寝中の使用が禁止されていないことを確認し、寝具から1m以上離してください。
小さな子どもやペットがいる家ではどれを選べばいい?
機能では、チャイルドロック付き(今回の製品では ACH-LW12A・CAH-2G10G)を選ぶと、ボタンのいたずらを防げます。オイルヒーターの RHJ21F1015 は平均表面温度を約80℃に抑える工夫をしていますが、それでも触れ続ければやけどのおそれがあります。どの種類でも、床置きのヒーターは手の届かない場所に置くか、ガードで囲むと安心です。また、アラジン・デロンギ・アイリスオーヤマ(ACH-LW12A)の取扱説明書は、ペットの暖房用には使わないよう求めています。ガードの選び方はストーブガードは必要?を参考にしてください。
電気ストーブの寿命や買い替えの目安は?
メーカーの取扱説明書では、コロナ(DH-1226R)・アラジン(CAH-2G10G)とも、補修用性能部品(機能を保つための部品)の保有期間を製造打ち切り後6年としています。コロナは、ヒーターは消耗品で交換が必要な場合があるとも書いています。電源コードを動かすと通電したりしなかったりする、こげくさいにおいがする、本体やガードが変形している、といった症状があれば使用をやめ、販売店などに点検を依頼しましょう。NITEも、シーズン前にコードやプラグの傷み、本体の変色・変形、転倒時オフ機能、リコール対象製品でないかを点検するよう呼びかけています(NITE)。
まとめ:電気ストーブ・電気ヒーターは「場所→種類→電気代→安全機能」の順に選ぶ
電気ストーブ・電気ヒーターは、部屋全体ではなく「どこを暖めたいか」で種類を選ぶのが基本です。脱衣所・洗面所・トイレなら防滴仕様のセラミックファンヒーター、キッチンやリビングの足元なら人感センサー付きのファンヒーターや遠赤外線ストーブ、帰宅直後にすぐ暖まりたいならグラファイトヒーター、寝室ならオイルヒーター、デスク下ならデスクパネルヒーターが向いています。
電気代は「100Wで1時間約3.1円」が目安で、強の1,000〜1,200Wなら1時間30円台、160Wのデスクパネルヒーターなら約5円です。最大値だけでなく弱の低さも比べましょう。安全面では、転倒OFFを前提に、切り忘れ防止・チャイルドロック・人感センサーを家族構成に合わせて選びます。
使うときは、前方と上方を燃えやすい物から1m以上あける、延長コードを使わず壁のコンセントに単独で差す、寝るときと外出するときは電源を切る(またはタイマーで切れるようにする)、の3つを守りましょう。電気ヒーターについては、次の記事も参考にしてください。









