キャンプや車中泊、そして災害時の非常用としてポータブル電源が注目されています。
特に「ポータブル電源で電気ケトルを使ってお湯を沸かしたい」と考える方も多いでしょう。
しかし、電気ケトルは高出力の家電製品であり、ポータブル電源で安全に使用できるか心配になるのも無理はありません。
この記事では、ポータブル電源で電気ケトルを使う際の注意点や選び方、おすすめのポータブル電源と電気ケトルを詳しく紹介します。
これを読めば、安心してアウトドアや非常時にお湯を沸かすことができるようになります。
ポータブル電源で電気ケトルは本当に使えるのか?
結論として、ポータブル電源で電気ケトルを使用することは可能ですが、いくつかの条件をクリアする必要があります。
以下にその条件とポイントを説明します。
電気ケトルの消費電力を確認する
まず最初に確認すべきは、使用する電気ケトルの消費電力です。
一般的な電気ケトルの消費電力は、1000Wから1500Wです。(省電力なタイプでも700Wぐらい)
これは、家電製品の中でもかなり高い部類に入ります。
例えば、スマホの充電やノートパソコンの使用とは比べ物にならないほど電力を消費します。
このため、ポータブル電源を選ぶ際は、この電気ケトルの消費電力を十分に賄えるだけの出力が必要になります。
ポータブル電源の定格出力を確認する
ポータブル電源には、定格出力と瞬間最大出力という2つの重要な出力値があります。
電気ケトルのような高出力家電を使用する場合、定格出力が電気ケトルの消費電力を上回っている必要があります。
- 定格出力:ポータブル電源が連続して供給できる最大の電力。
- 瞬間最大出力:電気製品が一瞬だけ消費するピーク電力をカバーできる出力。
例えば、消費電力が1500Wの電気ケトルを使用するには、少なくとも1500W以上の定格出力を持つポータブル電源が必要です。
瞬間最大出力も1500W以上あると、安定した動作が期待できます。
バッテリー容量(Wh)を確認する
バッテリー容量は、ポータブル電源がどれだけのエネルギーを蓄えているかを示す指標です。
電気ケトルは、短時間で多くの電力を消費するため、バッテリー容量が十分でないと、お湯を沸かす途中で電源が切れてしまうことがあります。
1Lの水を沸かすのに通常5分程度かかることが多いです。
1Lの水を電気ケトルで沸かすために、1200Wを5分消費した場合、以下のような計算式になります。
計算例
先ず、分単位(min)を時間単位(h)に置き換えます。
5min / 60min = 0.083 (h)
1200(W) x 0.083(h) = 99.6(Wh)
1Lの水を電気ケトルで沸かすためには、99.6(Wh)のエネルギーが必要です。
バッテリー容量が1000Whのポータブル電源なら、10回ほどお湯を沸かせる計算になります。
ポータブル電源の重量とサイズを考慮する
電気ケトルを使うために大容量・高出力のポータブル電源を選ぶ場合、その重量やサイズも考慮する必要があります。
特にキャンプや車中泊で持ち運ぶ場合、ポータブル電源が大きすぎると不便です。
ポータブル電源を選ぶ時は、どの程度の頻度で、どのような場面で使うのかを考えて、適切なサイズを選びましょう。
重さの目安は、1Lの水で約1Kgです。
2L x 6本の箱で12Kgぐらいです。 *箱やペットボトルの重さを入れるともう少し重くなる
1000Whクラスのポータブル電源の重さは、12Kg前後のモデルが多いです。
蓄電容量が多いほど重くなります。
おすすめのポータブル電源
次に、電気ケトルを使用するのに適したおすすめのポータブル電源を紹介します。
これらの製品は高出力かつ大容量で、キャンプや災害時にも頼りになるモデルです。
Jackery 1000 new
本製品は、1000~1500Whクラスで最軽量の10.8kgを実現しました。
製品設計の見直しにより、全体の体積を20%、外殻の重量を31%削減しています。
折りたたみ式ハンドルとフラットな上面設計で収納性も抜群です
Anker Solix C1000
家庭のバックアップ電源やアウトドア活動、緊急時に最適な高性能ポータブル電源です。
この製品は、1056Whの大容量バッテリーを搭載し、リン酸鉄リチウムイオン電池を使用しており、3000回の充放電サイクルを誇ります。
急速充電技術により、わずか58分で100%充電が可能で、業界初の1時間を切る充電スピードを実現しています。
EcoFlow DELTA 3 Plus
超高速充電機能があり、1,500W AC入力、56分で100%充電
最大2,000W、99%の電化製品に電力を供給
大容量拡張バッテリーで最大5kWhの蓄電で長時間使用可能。
おすすめの電気ケトル
次に、ポータブル電源との相性が良いおすすめの電気ケトルを紹介します。
消費電力や容量を考慮し、効率的に使えるモデルを選びました。
ティファール 電気ケトル 1.2L KO4901JP
- 消費電力:1250W
- 容量:1.2 L
- 電源:AC100V 50/60Hz
【特徴】
- 約8杯分の容量で一回でタップリわかせます。
- 1杯分であれば、約58秒で沸騰
- 構造的手入れがしやすくなっています。
ご存じの方が多い人気ブランドです。
軽量でアウトドアにも持ち出し安く、ファミリーで使っても1.2Lと充分な容量です。
SSYFEI 電気ケトル 0.8L
- 消費電力:800W
- 容量:0.8 L
- 電源:AC100V 50/60Hz
【特徴】
- 304ステンレススチール製で、防錆性と耐食性があり、無臭無味の熱湯が用意できます。
- 800Wのパワーでより節電。
ステンレスで最も丈夫な素材を使っており、野外活動でも破損しにくいでしょう。
消費電力は、控えめで1000W以下のポータブル電源でも稼働できます。
ハゴオギ (HAGOOGI) 電気ケトル ガラス 1.0L
- 消費電力:900W
- 容量:1.0 L
- 電源:AC100V 50/60Hz
【特徴】
- ブラスチック製やステンレス鋼製のケトルとは異なり、有害物質や異臭の心配が最も安心です。
- 二重構造で火傷防止と保温性向上
この商品はガラス容器と言う事で、「割れる」心配や「重量が重くなる」という弱点があります。
しかし、安全性という意味では、もっとも安心な商品です。
樹脂製容器タイプは、劣化してくると、素材が硬化して破片が浮いてきたりする場合があります。
ステンレス製は、匂いが付きやすいケトルもあります。
長く使っても健康面で最も安心な素材の容器です。
Focustar 電気ケトル 小型 350ML
- 消費電力:300W
- 容量:0.35 L
- 電源:AC100V 50/60Hz
【特徴】
- 持ち運びやすくて省スペースです。ソロキャンプにおすすめ
- 300Wの小電力でポータブル電源で使えます。
- 缶ジュース1本分の容量
- ステンレス構造
ソロキャンプや一人旅として最も扱いやすいサイズです。
また、商品電力も300Wと低いので、容量が少ないポータブル電源でも稼働でき、相対的に荷物の軽量化が図れます。
効率的にお湯を沸かすためのnい持つコツ
ポータブル電源で電気ケトルを使用する際、少しの工夫で効率よくお湯を沸かすことができます。
- 必要最小限の水量を沸かす:無駄なエネルギー消費を避けるため、使う分だけの水を入れることが大切です。
- 蓋をしっかり閉める:蓋を開けたままだと、熱が逃げて沸騰に時間がかかります。
- 室温の水を使用する:冷たい水を使うよりも、常温の水の方が早く沸騰します。
- 周囲の温度を考慮する:寒い場所では沸騰に時間がかかるため、保温性のあるカバーを使うなど工夫が必要です。
まとめ
ポータブル電源で電気ケトルを使用するためには、消費電力に対応した出力と十分なバッテリー容量を持つ製品を選ぶことが重要です。
この記事で紹介したような高性能なポータブル電源を選べば、アウトドアや非常時にも安心してお湯を沸かすことができます。
電気ケトルの消費電力や使用する水の量にも注意しながら、効率的に電力を使う工夫をすることで、より快適なキャンプライフや災害対策が実現できます。