この記事では、日本の一般家庭における消費電力の平均値とその内訳について解説します。
また、電気料金の計算方法や節電のポイントについても触れます。
太陽光発電や省エネ機器、家庭のバックアップ電源の導入時に計画を立てる目安となります。
一般家庭の平均電気使用量は?
「年間や1日の消費電力量」について目安がわかれば、自分の家庭で「どれくらい電力が必要か?」、「電気代がどれくらい必要か?」の計画が立てやすくなります。
年間と1日の目安となる消費電力
平均的な日本の家庭では、
一日の電気使用量は、目安として11.4kWh/日となります。
しかし、厳密には世帯人数や気候によって消費電力量が変わってきます。
世帯構成による消費電力の目安
世帯人数別に消費電力を以下のように表にしました。
戸建て住宅と集合住宅では電力使用量に大きな差があり、集合住宅の方が平均電気使用量も少なくなり、人数が増えてもあまり増加しない傾向があります。
一ヶ月あたりの消費電力量(kWh/月)
年間でも電力を”最もよく消費する1月”と”消費しない5月”の平均的な家庭の消費量です。
世帯人数 | 戸建 1月(5月) | 集合 1月(5月) |
1人世帯 | 297(192) | 232(153) |
2人世帯 | 461(269) | 336(214) |
3人世帯 | 530(314) | 402(261) |
4人世帯以上 | 608(343) | 378(267) |
1日あたりの消費電力量(kWh/日)
世帯人数 | 戸建 1月(5月) | 集合 1月(5月) |
1人世帯 | 9.9(6.4) | 7.7(5.1) |
2人世帯 | 15.4(9.0) | 11.2(7.1) |
3人世帯 | 17.4(10.5) | 13.4(8.7) |
4人世帯以上 | 20.3(11.4) | 12.6 (8.9) |
*月当たりの表の電力量を単純に30日で割った数字です。
一般家庭の電力消費の内訳
家庭内で消費される電力は、使用する家電製品やライフスタイルによって異なりますが、一般的には以下のような内訳が見られます。
統計の条件によって多少変わると思いますが、他のサイトでもほぼ共通して以下の特徴があります。
- エアコン(冷暖房): 家庭の電力消費の約30〜40%を占める大きな要因です。特に夏と冬に消費量が増加します。
- 冷蔵庫: 24時間稼働しているため、約14〜20%を占めます。季節による変動は少ないですが、古い機種は消費量が多い傾向にあります。
- 照明: 家庭全体の約10〜15%を占めます。LED照明の普及により、消費量が減少していますが、依然として大きな割合を占めます。
- テレビ: 約8〜10%を占めます。視聴時間が長い家庭では、この割合が増える可能性があります。
- 洗濯機と乾燥機: 合わせて約5〜10%を占めます。特に乾燥機の使用は電力消費が大きいです。
- 電子レンジ、炊飯器、オーブンなどの調理家電: これらの家電も合わせて約10%程度を占めます。
- その他: パソコン、スマートフォンの充電、その他の小型家電などが残りの電力を消費します。
家電毎の消費電力は「使用時間」や「使い方」により変わります。
自分の環境に合わせて見積りたい場合、お持ちの家電に定格電力が記載されていますので、そこから消費電力を見積もれます。
節電対策や自家発電で電力を補えば、電気料金の負担が減らしやすくなります。
エコの観点で見ても、これらの家電は成果が出しやすいターゲットになります。
一般家庭の平均電気料金
日本の一般家庭の平均電気料金は、以下のようになります。
世帯人数 | 1ヶ月あたりの電気代 |
1人世帯 | 5,946 |
2人世帯 | 10,940 |
3人世帯 | 12,811 |
4人世帯 | 13,532 |
5人世帯 | 14,373 |
料金の内訳には、使用した量の従量分だけでなく、契約プランに応じた固定の基本料金などももかかります。
消費量を減らした割合の分だけ電気代が安くなるのではありません。
電気使用量を減らして節電するポイントは
電気使用量を抑えることで、節電につながり電気料金の削減が期待できます。
以下のポイントを参考に、家庭での消費電力を見直してみましょう。
エアコンの稼働率を減らす
エアコンは家庭の電力消費の大部分を占めます。
設定温度の調整やフィルターの清掃を行い、効率的に運転させましょう。
照明の切り替えや使い方の見直し
LED照明に切り替えるだけでなく、必要なときにだけ点灯するなど、効率的な照明の使用を心がけましょう。
冷蔵庫の使い方を工夫する
冷蔵庫の設定温度を見直したり、ドアの開閉回数を減らすことで、消費電力を削減できます。
洗濯機の乾燥機能を使用しない、減らす
洗濯物はできるだけ自然乾燥を利用し、乾燥機能の使用を減らすことで電力を節約できます。
電気料金が高くなる時間を避ける
電力会社によっては、時間帯によって料金が異なるプランがあります。
高額な時間帯を避けて電気を使用することで、料金を抑えることができます。
契約中の電気料金プランを見直す
現在の電気料金プランが家庭に合っているかを確認し、必要に応じてプランを変更しましょう。
省エネ・節電モードを使用する
家電製品には省エネモードが搭載されているものが多く、これを活用することで電力消費を減らせます。
自家発電の導入
太陽光発電システムを導入することで、自宅で電力を生成し、電力会社からの買電量を削減できます。
ただし、初期投資費や維持費が必要です。
その分を回収するには、長期的な節約効果が期待で導入を検討する必要があります。
手軽に導入するなら、ポータブル電源とソーラーパネルの組み合わせが便利です。
初期投資や工事費用、維持費を大きく抑えて、簡易的なシステムを設置を好きな場所にできます。
メリットとしては、電気料金だけでなく、災害時の停電による影響を回避できます。
高齢者のいる過程では、真夏や真冬のように空調コントロールできず、体調を崩すトラブルを回避できます。
まとめ
日本の一般家庭における電力消費と料金を理解し、節電のポイントを実践することで、家庭のエネルギー効率を向上させ、電気料金の削減を図りましょう。
自家発電の導入も検討する価値があります。