エアコン掃除を自分でやる方法|フィルター・室外機の掃除の仕方と洗浄スプレーの注意

エアコン掃除を自分でやる方法 フィルター・室外機・やってはいけないこと 家電
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

エアコンの掃除を自分でやるなら、範囲はフィルター・前面パネル・ルーバー(風向きの羽根)・本体の外側・室外機の外側・ドレンホースの先端までにとどめ、フィルターは2週間に1回を目安に掃除機と水洗いできれいにしましょう。送風ファンや熱交換器などの内部の洗浄と、市販の洗浄スプレーの使用は、日立・ダイキンなどのメーカーとNITE(製品評価技術基盤機構)が控えるよう呼びかけているので、内部の汚れは販売店やメーカーの窓口に相談するのが安全です。

この記事では、ダイキン・パナソニック・三菱電機・日立・富士通ゼネラル・シャープ・東芝の公式のお手入れ情報や取扱説明書と、NITEの注意喚起をもとに、エアコン掃除を自分でやる範囲と頻度、部位別の掃除の仕方、お掃除機能付きエアコンの扱い、自分でやってはいけない掃除と業者に頼む目安をまとめました。

エアコン掃除を自分でやる前に知っておきたい範囲と頻度

自分で掃除できるのは「フィルター・パネル・ルーバー・外装」まで

自分でやってよいエアコン掃除は、取扱説明書に手順が書かれているフィルター・前面パネル・ルーバー・外装のお手入れまでです。

その奥にある送風ファンや熱交換器は、電気部品の近くにあって分解しないと届かず、洗い方を誤ると故障や発火につながるからです。ダイキンは「自分でできるのは、フィルター類と外から見える前面パネルやフラップのみ」とし、CLUB DAIKINでも、熱交換器などそれ以外の内部の掃除は専門業者に任せるよう案内しています。

壁掛けエアコンの室内機を前から見た断面風のイラスト。手前のフィルター・前面パネル・ルーバーに丸印、奥の熱交換器(金属のフィン)と筒状の送風ファンにバツ印をつけて、自分で掃除できる部分とできない部分を色分けしている

部位ごとに分けると、次のとおりです。

部位自分で掃除してよいかやり方の目安
エアフィルターできる掃除機で吸い、汚れがひどければ水洗い
ダストボックス(お掃除機能付き)できる取り外してホコリを捨てる・水洗い
前面パネル・本体の外側できるやわらかい布で拭く
ルーバー(フラップ・風向板)できる(拭く範囲まで)やわらかい布で拭く。取り外しは取扱説明書で外せる機種のみ
室外機の外側できるまわりの物・草を片付け、表面を布で拭く
ドレンホース(屋外の先端)確認とゴミ取りまで折れ・詰まり・先端の水没がないか見る
送風ファン・熱交換器(フィン)・ドレンパンできない販売店・メーカー窓口・専門業者に相談
出典:CLUB DAIKIN エアコン掃除・自分でできるエアコンクリーニングの範囲、日立 Q&A(室内機のファン)・同(室外機)・同(水漏れ)をもとに当サイトで整理。外せる部品や手順は機種によって違うので、手持ちの取扱説明書も確認する

「エアコンクリーニングを自分で」と考えている人も、まずはこの表の「できる」の範囲を丁寧にやるだけで十分です。フィルターがきれいになるだけでも風の通りがよくなり、暖房や冷房の効きの悪さが直ることがあります(エアコン暖房が効かないときの対処法)。

エアコン掃除の頻度は「フィルターは2週間に1回」が目安

お掃除機能のないエアコンなら、フィルター掃除は2週間に1回が目安です。

ダイキン・パナソニック・シャープがそろって2週間に1回をすすめているからです。シャープのAY-D22DHなどの取扱説明書は、フィルターにほこりなどがつまると能力が低下し、電気代も約5〜10%のムダになるうえ、水漏れの原因にもなるとしています。ほかの部位も含めると、目安は次のとおりです。

部位頻度の目安
エアフィルター(お掃除機能なし)2週間に1回(ダイキン・パナソニック・シャープ)
お掃除機能付きのダストボックス・フィルターお手入れランプが点いたら。点かなくても定期的に(次の章の表)
前面パネル・ルーバー・外装汚れが気になったら(ダイキン・富士通ゼネラル)
室外機まわり・ドレンホースの排水口シーズンの前と後に確認(富士通ゼネラル)
内部の点検整備・クリーニング(有料)数シーズン使ったら(富士通ゼネラル)、3〜5年使ったら(シャープ)
出典:CLUB DAIKIN、パナソニック エアコンフィルターの掃除、シャープ コールセンターからのアドバイス・AY-D22DHなど 取扱説明書、富士通ゼネラル AS-SV221Lなど 取扱説明書。使う時間やキッチンの近くなど設置場所によって汚れ方は変わる

冷房や暖房を毎日使う夏と冬は2週間おき、あまり使わない春と秋は使い始めの前に1回、と考えておくと続けやすくなります。パナソニックも、実際の汚れ具合を見て掃除の間隔を調整するよう案内しています。

掃除の前に運転を止めて電源プラグを抜き、道具をそろえる

エアコン掃除を始める前に、必ずリモコンで運転を止め、電源プラグを抜いてください。

室内機の中ではファンが高速で回っていて、電源が入ったまま手を入れるとけがや感電の原因になるからです。ダイキンは感電防止のために運転を止めて電源プラグを抜くよう案内し、富士通ゼネラルは、本体のランプが消えていることを確かめてからプラグを抜くよう書いています。プラグに手が届かない場合は、分電盤のエアコン専用ブレーカーを切りましょう。

そろえておきたい道具と、使ってはいけないものは次のとおりです。

  • 使う道具:掃除機、やわらかい布(乾いたものと、水でぬらしてかたく絞ったもの)、台所用の中性洗剤、やわらかいスポンジ、安定した踏み台
  • 使わないもの:40℃以上のお湯、ベンジン・シンナーなどの揮発性の溶剤、タワシなどの硬いもの、クレンザーや磨き粉(ダイキン)、漂白剤(シャープ)

高い位置での作業になるので、ぐらつく椅子や台には乗らないでください(シャープ・富士通ゼネラル)。掃除が終わって電源プラグを差し直したら、リモコンで運転できるか確かめましょう。電源を入れ直したのに反応しないときは、エアコンのリモコンが効かないときの対処法を参考にしてください。

エアコン掃除のやり方(部位別の手順)

エアコンフィルターの掃除のやり方

エアコンのフィルター掃除は、「掃除機でほこりを吸う→汚れがひどければ水洗い→日陰でしっかり乾かす」の順で行います。

先に乾いたほこりを吸い取っておくと、水洗いのときにほこりが網目に詰まりにくく、乾かす時間も短くなるからです。ダイキン・パナソニック・シャープの手順をまとめると、次のようになります。

エアコンフィルター掃除の流れを左から順に並べたイラスト。前面パネルを開けてフィルターを外す、表側から掃除機でほこりを吸う、汚れがひどいときはシャワーで水洗いする、日陰に立てかけて乾かす
  1. フィルターを外す:運転を止めて電源プラグを抜き、前面パネルを開けてフィルターを引き出す
  2. 掃除機で吸う:表面のほこりを掃除機で吸い取る。パナソニックは表面から裏面の順に吸うよう案内
  3. 汚れがひどければ水洗い:やわらかい布やスポンジで軽く拭くように洗う。油汚れやカビがあるときは、薄めた中性洗剤でつけ置き洗いし、よくすすぐ
  4. 日陰で乾かす:直射日光やドライヤーは使わず、陰干しで十分に乾かす
  5. 元に戻す:フィルターを差し込み、前面パネルを「カチッ」と音がするまで閉める

フィルターは薄い樹脂でできているので、折り曲げるなど強い力をかけると変形や破損の原因になります(シャープ)。空気清浄フィルターなどが付いている機種は、先にそれを外してから洗いましょう。水気が残ったまま戻すと感電の原因になるとシャープの取扱説明書は注意しているので、乾くまで待てないときは、乾くまでエアコンを使わないでください。

前面パネル・ルーバー・本体の外側の掃除

前面パネルやルーバー、本体の外側は、汚れが気になったときにやわらかい布で拭けば十分です。

このあたりは外から見える部分で、ほこりが付くくらいなので、から拭きか水拭きで落とせるからです。ダイキンは外装をやわらかい布で乾拭きするか水を含ませた布で拭くよう案内し、シャープ(AY-Jシリーズ)は、汚れがひどいときは薄めた中性洗剤を使ってやわらかいスポンジや布で軽く拭くように洗うとしています。

ルーバーの扱いは機種で違います。シャープのAY-Jシリーズのように、ルーバーと吹出口を外して洗える機種もあれば、外し方が書かれていない機種もあります。当サイトでは、より安全な方法として、取扱説明書に外し方が書かれている機種以外はルーバーを外さず、付けたまま表面を拭くことをおすすめします。

吹出口の奥に手や道具を入れない

  • 吸込口・吹出口に指や棒などを入れない(高速回転するファンで、けがの原因)(シャープ・富士通ゼネラルの取扱説明書)
  • 市販や自作のほこり取り棒などで内部をお手入れしない(けがやファン破損のおそれ)(ダイキン)
  • 拭くときに内部へ水が入らないようにする(内部に水が入ると故障の原因)(シャープ)

お掃除機能付きエアコンの掃除(ダストボックスのごみ捨て)

お掃除機能付きエアコンも、ダストボックスのごみ捨てと、ときどきのフィルターの確認は自分で行う必要があります。

お掃除機能(自動お掃除機能)とは、運転のあとなどにフィルターのほこりをブラシで自動でかき取る機能で、掃除してくれるのは基本的にフィルターだけだからです。パナソニックは、累積24時間以上運転したあとに自動でフィルターを掃除し、かき取ったほこりをダストボックスに集める(自動排出方式なら屋外へ出す)と説明しています。そのうえで、油汚れがひどくなったら自分で洗う、ダストボックスにほこりがたまったら捨てるといったお手入れは必要としています(パナソニック)。

お手入れの目安は、メーカーや機種によって次のように違います。

メーカーお掃除機能付きのお手入れの目安
ダイキン「おそうじランプ」が点いたら、ダストボックスのお掃除が必要
パナソニックシーズンの始めと終わり。ダストボックスはため込む前に捨てる(自動排出方式の機種は不要)
シャープフィルター自動掃除運転を使っている場合、エアーフィルターは6カ月に1回
富士通ゼネラル(AS-SV221Lなど)ダストボックスはランプが点滅したら必ず。点滅していなくても1年に1回
東芝(Jシリーズ)1年に1回程度。本体のお掃除マークの点滅でお知らせ
三菱電機基本的にフィルターのお手入れは不要だが、使用環境で汚れ方が違うので定期的なお手入れをすすめる。ダストボックスのホコリを捨てる
出典:ダイキン、パナソニック(フィルター掃除)・同(お掃除機能付き)、シャープ、富士通ゼネラル 取扱説明書、東芝ライフスタイル、三菱電機。目安は機種によって違う

ランプが点くまで待つメーカーと、1年に1回・半年に1回と決めているメーカーがあります。当サイトでは、より安全な目安として、ランプが点いていなくてもシーズンの始めと終わり(年2回)にダストボックスとフィルターを確認することをおすすめします。ダストボックスを外したら、ほこりを捨てるか掃除機で吸い、水洗いした場合は日陰で十分に乾かしてから戻します(ダイキン・富士通ゼネラル)。キッチンの近くなど油煙が多い場所では、フィルターに油汚れが残りやすいので、外して水洗いしましょう(東芝・三菱電機)。

なお、お掃除機能が動いている最中は、ダストボックスやフィルターに触らないでください(富士通ゼネラル)。お手入れのあとは、機種によってはリセットボタンを押してランプを消す操作が必要です。

室外機の掃除のやり方

室外機の掃除は、まわりの物や草を片付けて、表面のほこりやゴミを手や布で取り除く程度で十分です。

室外機で大事なのは空気の通り道をふさがないことで、吸込口がほこりやゴミでふさがれると、風量の低下や消費電力の増加の原因になるからです(日立)。ダイキンも、室外機は表面を拭く程度のお掃除で大丈夫としています。

ベランダの室外機のまわりから植木鉢や落ち葉を片付け、乾いた布で室外機の表面を拭いている様子のイラスト。背面の金属のフィンには手を触れず、ホースで水をかけることにはバツ印がついている
  1. 運転を止めて室内機の電源プラグを抜く(シャープ)
  2. まわりを片付ける:吸込口・吹出口のまわりの物や草、落ち葉を取り除く
  3. 付いたゴミを取る:手で取れる範囲で、ほこりやゴミ、木の葉などを取り除く
  4. 表面を拭く:やわらかい布で乾拭きする。汚れがひどいときは、水かぬるま湯を含ませてよく絞った布で拭く

室外機を掃除するときの注意

  • 直接水をかけない・水洗いしない(電子部品の故障の原因(日立)、感電・発火の原因(シャープ))
  • 背面などの熱交換器(アルミフィン)に触らない(手を切る原因)(日立・シャープ・富士通ゼネラル)
  • 分解を伴うお手入れはしない(日立)
  • 室外機の上に乗ったり物を載せたりしない(シャープ・富士通ゼネラル)。屋根の上など足場の悪い場所の室外機は無理に作業しない

シャープの取扱説明書は、室外機の周辺に物を置いたり落ち葉がたまったりすると、虫などが入り込んで故障・発火・発煙の原因になるとしています。冬は雪で吹出口がふさがれることもあるので、雪の取り除き方はエアコン暖房が効かないときの対処法で確認してください。室外機全体を覆うカバーは、エアコンを使うときには外しましょう(日立)。

ドレンホースの掃除・確認のやり方

ドレンホース(室内機の水を外に流すホース)は、屋外にある先端を見て、折れ曲がり・ゴミの詰まり・先端が水に浸かっていないかを確かめ、ゴミがあれば取り除きます。

冷房や除湿のときに室内機で出た水はこのホースから外に流れるので、先端がふさがると水が室内機からあふれて水漏れするからです。日立は水漏れのときの確認として、ホースの折れ曲がりや持ち上がり、ゴミの詰まり、先端が水に浸かっていないかの3点を挙げています。富士通ゼネラルも、シーズン前のお手入れとしてドレンホースの排水口がふさがれていないかの確認をすすめています。

ベランダなどの排水でぬれた所が赤く見えるのは、空気中の赤色酵母菌や赤カビが繁殖したもので、中性洗剤などで掃除してくださいとシャープの取扱説明書は案内しています。先端を確かめても水漏れが直らないときは、ホースの奥や室内機の中(ドレンパン=水を受ける皿)の詰まりが考えられます。当サイトでは、ホースの奥や室内機側には手を出さず、先端の確認とゴミ取りで直らなければ販売店や修理窓口に相談することをおすすめします。日立も、原因を取り除いても改善しない場合は販売店や修理相談窓口に相談するよう案内しています。

シーズンの終わりと始めにやっておくこと

冷房や暖房のシーズンが終わったら、室内機の中を乾かしてから電源プラグを抜き、次のシーズンの前には吸込口・吹出口や排水口がふさがれていないかを確かめましょう。

シーズンの切り替わりに手入れと確認をしておくと、エアコンを長く使いやすくなるからです。富士通ゼネラルの取扱説明書は、シーズン前後のお手入れや定期的な点検で末永く使用できるとして、次のお手入れをすすめています。

  • シーズン後:晴れた日に半日ほど送風運転をして室内機の中をよく乾かし、運転を止めて電源プラグを抜く。リモコンの電池を取り出す
  • シーズン前:室内機・室外機の吸込口と吹出口、ドレンホースの排水口がふさがれていないか、アース線が外れていないかを確かめてから電源プラグを差し込む

「内部クリーン」など運転後に中を乾かす機能がある機種は、それを使う方法もあります。ダイキンは「水内部クリーン」を約1か月に1回使うようすすめていて、日立は凍結洗浄を搭載した機種なら室内機のファンの掃除もできるとしています。機能の名前や使い方は機種で違うので、取扱説明書で確認してください。

自分でやってはいけないエアコン掃除と、業者に頼む目安

市販のエアコン洗浄スプレーは使わない

市販のエアコン洗浄スプレーは、当サイトが確認した日立・ダイキン・富士通ゼネラル・シャープの公式情報ではいずれも使わないよう案内されているので、使わないでください。

スプレーでは洗剤を奥まで流しきれず、残った洗剤が部品を傷めたり、電気部品にかかって発煙・発火につながったりするおそれがあるからです。各社の説明は次のとおりです。

  • 日立:市販の洗浄スプレーは故障の原因となるため使用しない。内部に残った洗浄剤で樹脂部品の破損・内部部品の劣化・電気部品の絶縁不良などが起き、発煙・発火や運転できなくなるおそれがある。親水性コーティングがはがれて排水経路の詰まりや水漏れの原因にもなる(日立 Q&A)
  • ダイキン:スプレーの噴射圧力では奥まで洗剤が届かない場合があり、流しきれなかった洗剤と汚れが熱交換器にこびりついてにおいやカビの原因になる。火災・ガス漏れ・水漏れのおそれもあるため使用は控える(CLUB DAIKIN)
  • 富士通ゼネラル:お客様自身で室内機内部の洗浄をしない、また消臭剤を吹きかけない。洗浄剤・消臭剤が電気部品やモーターにかかると故障や感電、火災の原因(AS-SV221Lなど 取扱説明書)
  • シャープ:お客様自身が市販の洗浄剤で洗浄すると、水漏れ・破損・故障・発煙・発火の原因になる(AY-D22DHなど 取扱説明書)

実際の事故も報告されています。NITEによると、2015年度から2019年度の5年間に、誤った内部洗浄方法による火災事故が20件発生しています。事故の例では、エアコンの内部配線の端子部分に洗浄液が付いたためにトラッキング現象(付いたほこりや水分を伝って電気が流れ、異常に発熱する現象)が起きて出火しました。

エアコンの内部に使ってはいけないもの(NITEの注意喚起より)

  • 液状の洗浄剤を吹き付けて内部を洗い流すこと(消費者が自ら内部洗浄を行うことは推奨しない)
  • 消毒用アルコールなどの揮発性の液(劣化した配線でスパークが起きると、揮発したガスに引火するおそれ)
  • 次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)などの腐食性のある液(配線の劣化や金属部品の腐食で、破損や発火のおそれ)
  • 高温高圧スチームでの洗浄(樹脂部品が傷み、基板などに洗浄液が入るおそれ)

出典:NITE「エアコンの内部洗浄による事故に注意」(2020年6月25日)

NITEのいう内部洗浄は、取扱説明書に書かれたフィルターなどのお手入れは含みません。前の章で紹介したフィルターや外装の掃除は、取扱説明書どおりに行えば問題ありません。

送風ファン・熱交換器(フィン)・ドレンパンは自分で掃除・分解しない

吹出口の奥に見える筒状の送風ファン(「ローラー」「回るところ」と呼ばれることもある部品)や、フィルターの奥の熱交換器(金属のフィン)、水を受けるドレンパンは、自分で掃除や分解をしないでください。

これらの部品はファンモーターや基板などの電気部品のすぐ近くにあり、分解しないと掃除できないからです。日立は、室内機のファンのお手入れは分解を伴うためお客様自身では掃除ができないとし、凍結洗浄の機能を使うか、エアコンクリーニングを依頼するよう案内しています。シャープの取扱説明書も、お客様自身でエアコン内部の洗浄や工具を使った分解掃除はしない(水漏れ・破損・故障・発煙・発火の原因)と「警告」に書いています。

NITEの資料でも、電源配線・基板・ファンモーターなどの電気部品に洗浄液がかかると、トラッキング現象で発煙・発火するおそれがあるとしています。熱交換器のフィンは薄い金属で、ダイキンは手を触れないよう案内し、富士通ゼネラルは手を切る原因になるとしています。「エアコンの分解洗浄を自分で」という方法を見かけても、当サイトでは、送風ファンや熱交換器の汚れはプロのクリーニングに任せることをおすすめします。

業者やメーカーにクリーニングを頼む目安

フィルターを掃除しても効きが悪い、においや水漏れがする、吹出口の奥の汚れが気になるといったときは、販売店やメーカーの窓口、専門業者にクリーニングや点検を相談しましょう。

何シーズンか使うと、ふだんのお手入れでは届かない内部に汚れがたまり、性能やにおいに影響することがあるからです。シャープの取扱説明書は、エアコンを3〜5年使うと内部の汚れなどで能力が低下したり、におい・水漏れが発生したりすることがあるとして、通常のお手入れとは別に点検整備(有料)をすすめています。富士通ゼネラルも、数シーズン使ったら点検整備やクリーニング(有料)をすすめ、点検整備をしないと除湿水の排水経路が詰まって水漏れの原因になるとしています。

  • フィルターや室外機まわりを掃除しても、冷え・暖まりが悪い
  • 吹出口の奥の送風ファンに黒い汚れが見える、運転するとにおう
  • ドレンホースの先端を確認しても室内機から水が漏れる
  • 3〜5年以上、内部の点検やクリーニングをしていない

相談先は、エアコンを買った販売店のほか、メーカーのサービス窓口でもクリーニングを受け付けている場合があります。日立は自社の窓口でのクリーニングについて、夏のシーズン前(4月・5月ごろ)の早めの相談をすすめています(日立 Q&A)。

エアコン掃除についてよくある質問

エアコンのフィルターを掃除しないとどうなる?電気代は変わる?

フィルターが目詰まりすると、空気を吸い込みにくくなって冷暖房の効きが落ち、電気代も増えます。シャープの取扱説明書では、フィルターにほこりがつまると電気代が約5〜10%ムダになり、水漏れやカビ発生の原因にもなるとしています。エアコンの電気代の目安はエアコン暖房の電気代は1時間いくら?で紹介しているので、あわせて確認してみてください。

エアコン掃除はいつの時期にするのがいい?

フィルターは使う季節に2週間おきに掃除し、そのほかの部位はシーズンの前と後にまとめて行うのがおすすめです。富士通ゼネラルの取扱説明書も、シーズン前後のお手入れをすすめています。プロのクリーニングを頼む場合は、日立が案内しているように、混み合う夏の前(4〜5月ごろ)に早めに相談しておくと安心です。

掃除機でエアコンの中のほこりを吸ってもいい?

掃除機を使ってよいのは、取り外したフィルターやダストボックス、外から見える前面パネルのほこりまでです(ダイキン)。吹出口や吸込口の奥にノズルや棒を差し込むと、高速で回るファンでけがをしたり、ファンを傷めたりするおそれがあります(シャープ・富士通ゼネラル・ダイキン)。奥の汚れが気になるときは、内部クリーンなどの機能を使うか、クリーニングを相談しましょう。

自分で掃除したあとに水漏れや焦げくさいにおいがしたら?

すぐに運転を止めて電源プラグを抜き、修理相談窓口に点検を依頼してください。日立は、自分で洗浄したあとに焦げくさいにおい、操作ができない、異常な振動や音、水漏れなどがあるときは、直ちに使用を中止して電源プラグを抜き、点検を依頼するよう案内しています。富士通ゼネラルは、吸込グリル・ダストボックス・フィルターを確実に取り付けないと、落下によるけがやフィルターおそうじの動作不良の原因になるとしているので、取り付けも見直しましょう。

まとめ:エアコン掃除は自分でできる範囲をこまめに、内部はプロに

エアコン掃除を自分でやるなら、フィルター・前面パネル・ルーバー・本体の外側・室外機の外側・ドレンホースの先端までが範囲です。フィルターは2週間に1回を目安に、掃除機でほこりを吸い、汚れがひどければ中性洗剤で水洗いして日陰でしっかり乾かします。作業の前には必ず運転を止めて電源プラグを抜きましょう。

お掃除機能付きエアコンも、ダストボックスのごみ捨ては必要です。メーカーで目安が違うので、当サイトではランプが点かなくてもシーズンの始めと終わりに確認することをおすすめします。室外機は水をかけずに、まわりを片付けて表面を拭く程度にし、ドレンホースは先端の詰まりを確かめます。

市販の洗浄スプレーでの内部洗浄や、送風ファン・熱交換器の掃除・分解は、日立・ダイキンなどのメーカーとNITEが発火などのおそれがあるとして控えるよう呼びかけています。においや水漏れ、奥の汚れが気になるときや、3〜5年以上内部を点検していないときは、販売店やメーカーの窓口に相談しましょう。