「ボタン電池を交換したのに動かない…」「向きがどっちだか分からない」といった経験はありませんか?
ボタン電池は小さいながらも、正しい向きで入れないと機器は動きません。
特に、バネのついたタイプや複数個入れるタイプは迷いがちです。
この記事では、ボタン電池の正しい入れ方を、バネの有無や電池の個数別に分かりやすく解説します。もう二度と迷わないように、ぜひ最後までご覧ください。
ボタン電池の入れ方:バネ有りと無しの場合の向きは?
電池のプラスとマイナスの向きを見分ける
まず、ボタン電池の向きを判断する上で最も重要なのが「プラス(+)」と「マイナス(-)」です。
- プラス(+): 文字や記号が書かれている、平らな面です。
- マイナス(-): 何も書かれていない、丸みを帯びた面です。
ほとんどの機器には、電池を入れる部分に「+」と「-」の表示がありますので、まずはこれを確認しましょう。




機器の構造によって、電池の入れ方は少し異なります。
ここでは、代表的な3つのケースをご紹介します。
ケース1:バネがある場合(最も一般的)
機器にバネが見える場合、そのバネは通常、電池のマイナス(-)に接するように設計されています。
「バネには、マイナス(-)を当てる」
つまり、丸みを帯びたマイナス面を下(バネ側)にして、平らなプラス面を上にして入れます。
バネを少し押し込むようにして、電池をスライドさせてはめ込みます。
ケース2:バネがなく、平らな金具の場合
機器によっては、バネの代わりに平らな金属の接点しかない場合があります。
この場合も、電池の向きは同じ考え方です。
「平らなプラス(+)面を、平らな金具に当てる」
平らなプラス(+)面が接点に当たるように入れましょう。
通常、機器のプラス接点は、バネのように飛び出しておらず、平らな板状になっています。
ケース3:複数個(2個、3個)入れる場合
時計や小型ライトなど、ボタン電池を2個以上重ねて入れる機器があります。
この場合、電池は「直列」につながれるため、プラスとマイナスが交互になるように重ねて入れます。
「プラス(+)とマイナス(-)を交互に重ねる」
例えば、3個の電池を入れる場合: 平らな面(+) → 丸い面(-)と平らな面(+)が触れるように重ねる → 丸い面(-)と平らな面(+)が触れるように重ねる
機器の内部の表示をよく見て、指示通りに入れましょう。
ボタン電池を入れる際の3つ注意点
最後に、スムーズに電池を交換するためのちょっとしたコツをご紹介します。
コツ1:無理な力を加えない
電池はスムーズに入るように設計されています。
無理に押し込んだり、強引にねじ込んだりすると、機器や電池を傷つけてしまう可能性があります。
コツ2:指紋や汗をつけない
電池の表面に指紋や汗などの汚れが付着すると、接触不良の原因になることがあります。
ティッシュや乾いた布で軽く拭いてから入れるのがおすすめです。
コツ3:交換前に必ず古い電池を取り出す
新しい電池を入れる前に、古い電池が残っていないか確認しましょう。
古い電池が残ったまま新しい電池を入れると、ショートや液漏れの原因になることがあります。
電池交換後のQ&A:動かない時のトラブルシューティング
ボタン電池を入れたのに、機器が動かない…そんな時は以下のポイントをチェックしてみましょう。
- Q電池の向きは正しいか?
- A
もう一度、プラス(+)とマイナス(-)の向きが正しいか確認してください。「バネにはマイナス」が基本です。
- Q機器やボタン電池の接点は汚れていないか?
- A
電池と機器の接点が汚れていると、電気が流れにくいことがあります。綿棒や乾いた布で、機器側の接点を優しく拭いてみましょう。
- Q電池の残量は十分か?
- A
新しい電池のつもりでも、古いものだったり、保管状況が悪かったりして残量が減っていることがあります。新しい電池と交換してみましょう。
- Q複数個入れる機器か?
- A
電池を2個以上入れる機器の場合、1個でも向きが違うと動きません。すべての電池が「プラスとマイナスが交互」になっているか確認しましょう。
実際の種類別ボタン電池の入れ方と交換後の保存や廃棄
LR44の入れ方
ボタン電池の中でも特に使用頻度が高いLR44。
小型のおもちゃや計算機などによく使われています。
LR44の入れ方も、上記の基本に沿っています。
- 機器のフタを開け、内部の表示(+と-)を確認します。
- バネがあれば、丸い面(-)がバネに当たるように入れます。
- バネがなければ、平らな面(+)が平らな接点に当たるように入れます。
「LR44」も、平らな面がプラス(+)です。
これを覚えておけば、さまざまな機器でも応用できます。
CR2032の入れ方
パソコンのマザーボードや車のスマートキー、電子体重計などによく使われるCR2032。

コイン電池と呼ばれるように500円玉のようなサイズ感です。
入れ方は、これまで書いてきた通りが基本になります。
しかし、形状の特性からスライド式の入れ方もあります。
スライド式で入れる場合
CR2032は、電池をスライドさせて入れるタイプの機器が多く見られます。
例えばTDK体温計 HT-301
この場合も基本は同じです。

- アタッチメントスライドさせる 古い電池を取り出す。
- 電池をセットしたアタッチメントスライドさせ挿入: カチッと音がするまで押し込みます。
【ポイント】 「CR2032も平らな面がプラス(+)です。」
使い終わったボタン電池の処分方法
ボタン電池は、燃えないゴミや不燃ゴミとして捨てられることが多いですが、自治体によっては回収方法が異なる場合があります。
各自治体のホームページでご確認ください。「〇〇市 ボタン電池 回収」と言った感じでお住まいの自治体名で検索すると処分方法が検索にヒットしやすくなります。
例えば、人口の多い街なら以下のようなページに記載されています。
また、家電量販店や時計店、メガネ店など、全国各地に「ボタン電池回収缶」を設置している回収協力店があります。
絶縁処理を忘れずに!
そのまま捨てると、他の電池や金属と触れてショートし、発熱や火災の原因になることがあります。
必ずセロハンテープなどで電池のプラス(+)とマイナス(-)の両面を覆い、絶縁してから捨てましょう。
回収ボックスの利用
家電量販店やホームセンターには、使用済みボタン電池の回収ボックスが設置されていることがあります。
これらを活用すると安全かつ環境に配慮した処分ができます。
余ったボタン電池の保管方法(複数購入して2個、3個余ったなど)
ボタン電池は、正しく保管しないと劣化したり、液漏れしたりすることがあります。
まとめ
ボタン電池を正しく入れるために最も重要なのは、プラス(+)とマイナス(-)の向きを理解することです。
平らで文字が刻印されている面がプラス、丸みを帯びた面がマイナスです。
入れ方の基本は以下の通りです。
この3つを押さえておけば、LR44やCR2032など種類が違っても応用できます。
また、無理に押し込まない、指紋や汚れを避ける、古い電池を残さないといった基本的な注意点を守れば、トラブルなく安全に交換できます。
「バネにはマイナス」「プラスは平ら」というシンプルなルールを覚えておくことが、正しい電池交換の一番のコツです。