「加湿器のおすすめが知りたいけれど、スチーム式とハイブリッド式のどっちがいいの?」「6畳の寝室には何を選べばいい?」「お手入れが楽なのはどれ?」と迷っていませんか?
結論からいうと、加湿器選びで迷ったら、水が熱くならず電気代も抑えやすい「気化式」か「温風気化式のハイブリッド式」を、部屋より少し大きめの適用畳数で選ぶのが基本です。そのうえで、清潔さと加湿の速さを最優先するならスチーム式、毎日の水替えができて机まわりで小さく使いたいなら超音波式を候補にしましょう。
この記事では、加湿器の選び方を「方式・適用畳数・お手入れ・電気代・タンク容量」などのポイントで解説したうえで、象印・ダイニチ・シャープ・パナソニック・アイリスオーヤマの現行モデルから、メーカー公式の製品ページ・取扱説明書で仕様を確かめた7製品を方式別に紹介します。販売数などの根拠がないため順位を付けたランキングにはせず、どんな部屋・人に向くかで選べるようにしました。取扱説明書から拾った「お手入れの頻度」の比較表も載せています。
加湿器の選び方|方式・適用畳数・お手入れ・電気代・タンク容量で比較
加湿器は、どれも「水を空気中に出して湿度を上げる」家電ですが、水の出し方(方式)によって電気代・お手入れ・安全性が大きく変わります。まず方式を決め、次に部屋の広さに合う大きさ、最後にお手入れや給水のしやすさで絞り込むと、自分に合う加湿器を選びやすくなります。
方式で選ぶ:迷ったら気化式か温風気化式のハイブリッド式
加湿器の方式は、スチーム式(加熱式)・気化式・超音波式・ハイブリッド式の4つです。どれにするか迷ったら、当サイトでは気化式か、温風気化式のハイブリッド式をおすすめします。
この2つは水や吹出口が熱くならず、加湿しすぎにもなりにくいうえ、電気代も抑えやすいからです。ダイニチは、ハイブリッド式(気化式×温風気化式)は水や吹き出し口が熱くならないとしています。方式ごとのおおまかな違いは次のとおりです。
ハイブリッド式には、ヒーターで温めた水を超音波で霧にする「加熱超音波式」もあり、中に温かい水がたまる点や、お手入れの場所が温風気化式と違います。方式ごとの仕組みやメリット・デメリットは加湿器の種類と違いで詳しく比べています。
適用畳数で選ぶ:6畳・8畳なら「木造和室」の数字で部屋の広さを満たすもの

加湿器の大きさは、カタログの適用床面積(適用畳数)に書かれた2つの数字のうち、小さいほうの「木造和室」の数字が自分の部屋の広さ以上になるものを選ぶと、加湿不足になりにくくなります。
適用床面積は、日本電機工業会規格(JEM1426)にもとづき、プレハブ住宅の洋室の場合を最大、木造の和室の場合を最小として表示されているからです(象印・シャープの仕様表の注記)。数字は室温20℃・湿度30%のときに1時間あたりに出せる水分量(加湿量)をもとに決められていて、同じ部屋でも壁や床の材質、暖房器具によって必要な加湿量は変わります。たとえば「6畳の部屋」に置く場合は、次のように見ます。
パナソニックやダイニチも、部屋の広さよりやや大きめの加湿能力を選ぶと効率よく加湿できるとしています(パナソニック「加湿機の選び方」)。ダイニチの必要加湿量計算フォームでは、部屋の広さや天井の高さから必要な加湿量を調べられます。
お手入れのしやすさで選ぶ:フィルターの有無と、洗う頻度を確認

「お手入れが簡単な加湿器」を選びたいなら、フィルターがないポット型のスチーム式か、使い捨てのトレイカバーなど手間を減らす部品があるハイブリッド式が候補です。
加湿器のお手入れの手間は、洗う部品の数と頻度でほぼ決まるからです。たとえば象印のスチーム式はフィルターがなく、広口の容器を1〜2か月に1回クエン酸で洗浄します(EE-DG35/EE-DG50 取扱説明書)。ダイニチのHD-RXC500C・HD-RXT526には、トレーにかぶせて汚れたら交換する「カンタン取替えトレイカバー」が付いています。
ただし、「お手入れ不要」「掃除不要」の加湿器はありません。どの方式でも、タンクの水を毎日入れ替えることは共通です。厚生労働省のレジオネラ症Q&Aも、加湿器を使うときは毎日水を入れ替えて容器を洗浄するよう呼びかけています。製品ごとのお手入れの頻度は、後半の比較表にまとめました。掃除の具体的なやり方は加湿器の掃除の仕方で解説しています。
電気代で選ぶ:ヒーターを使う時間の長さで決まる
電気代を抑えたいなら、ヒーターを使わない気化式・超音波式か、ヒーターを使わない省エネ運転(eco・エコ)があるハイブリッド式を選びましょう。
加湿器の電気代は、ヒーターを使うかどうかでほぼ決まるからです。今回紹介する製品で、1日8時間×30日使ったときの電気代を全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWh(税込)で計算すると、スチーム式の象印 EE-DG50(加湿時410W)は約3,050円、気化式のパナソニック FE-KX05D(強8W)は約60円です。ハイブリッド式は、ヒーターを使う標準運転なら約1,200円前後、気化式だけで動くeco運転なら約80〜90円になります(ダイニチ HD-RXC500C・HD-RX326の場合)。
スチーム式は運転開始時の湯沸かしでさらに電力を使うなど、方式ごとの細かい違いもあります。計算方法や、つけっぱなしにしたときの電気代は加湿器の電気代で詳しく解説しています。
タンク容量・連続加湿時間・給水方法で選ぶ
寝ている間や仕事中に使うなら、使いたい時間より「連続加湿時間」が長い機種を選び、あわせて給水のしやすさも確認しましょう。
タンクの水がなくなれば加湿は止まり、給水が面倒だと毎日の水替えも続きにくくなるからです。タンク容量が大きくても加湿量が多ければ早くなくなるので、容量(L)だけでなく、仕様表の連続加湿時間で比べるのが確実です。たとえば象印 EE-DG50(4.0L)は強で約8時間、ダイニチ HD-RXC500C(5.0L)は標準で約10時間です。
給水方法は、タンクを外して蛇口から入れるタイプのほか、シャープ HV-T55のように上から注いでもトレーを外して入れてもよい「どっちも給水」(シャープ)、象印のように広口のポットにやかん感覚で注ぐタイプがあります。重いタンクを運ぶのが大変な人は、上から給水できるタイプが楽です。
寝室なら運転音、子どもがいる家なら安全機能もチェック
寝室で使うなら運転音(dB)と切タイマーを、小さな子どもやペットがいる家なら、水や吹出口が熱くならない方式かどうかとチャイルドロックの有無を確認しましょう。
寝室では小さな音でも気になりやすく、スチーム式は蒸気や中のお湯でやけどのおそれがあるからです。運転音はメーカーの仕様表に書かれていて、たとえばダイニチ HD-RX326は最小13dB、パナソニック FE-KX05Dは静音運転で15dB、象印のスチーム式は加湿時約30dB(湯沸かし時は大きくなる)です。
スチーム式は子どもの手が届かない場所に:NITE(製品評価技術基盤機構)の測定では、スチーム式加湿器の蒸気吹出口で約90℃を超える蒸気を測ったものがあり、転倒させる試験では約80℃のお湯がこぼれ出ました(NITE 2022年1月27日)。象印のスチーム式にはチャイルドロック・ふた開閉ロック・転倒湯もれ防止構造がありますが、当サイトでは、小さな子どもやペットがいる家では水が熱くならない方式を選ぶか、スチーム式なら手の届かない場所に置く・柵で囲むことをおすすめします。
置き場所の注意点(窓際や壁際を避ける、床が濡れるときの対策など)は加湿器の置き場所で、寝るときの使い方や湿度の目安は加湿器の効果は?いつから・寝るときの使い方で解説しています。
加湿器のおすすめ7選|スチーム式・ハイブリッド式・気化式・超音波式
ここからは、選び方のポイントをもとに、現行で販売されている加湿器を方式別に紹介します。仕様はすべてメーカー公式の製品ページ・取扱説明書で確認した値です。価格は時期や販売店で変わるため掲載していません。
おすすめ加湿器7製品の比較表
紹介する7製品の主な仕様と電気代を一覧にしました。適用床面積は「プレハブ洋室/木造和室」の順です。
| メーカー・型番 | 方式 | 適用床面積 | 加湿量(最大) | タンク容量 | 連続加湿時間 | 消費電力 | 1時間の電気代 | 1ヶ月の電気代(1日8時間) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 象印 EE-DG50 | スチーム式 | 〜13畳/〜8畳 | 約480mL/h | 約4.0L | 強 約8時間 | 加湿時 410W(湯沸かし時 985W) | 約12.7円 | 約3,050円 |
| 象印 EE-MC20 | スチーム式 | 〜6畳/〜3畳 | 約200mL/h | 約1.8L | 標準 約8時間 | 標準 190W/静音 134W(湯沸かし時 650W) | 標準 約5.9円/静音 約4.2円 | 標準 約1,414円/静音 約997円 |
| ダイニチ HD-RXC500C | ハイブリッド式(温風気化式・気化式) | 14畳/8.5畳 | 約500mL/h | 約5.0L | 標準 約10時間 | 標準 163W/eco 12W | 標準 約5.1円/eco 約0.37円 | 標準 約1,212円/eco 約89円 |
| ダイニチ HD-RX326 | ハイブリッド式(温風気化式・気化式) | 8畳/5畳 | 約300mL/h | 約3.2L | 標準 約10.7時間 | 標準 161W/eco 11W | 標準 約5.0円/eco 約0.34円 | 標準 約1,198円/eco 約82円 |
| シャープ HV-T55 | ハイブリッド式(加熱気化式) | 15畳/9畳 | 約550mL/h | 約4.0L | 強 約7.2時間 | 強 190W/エコ(強) 24W | 強 約5.9円/エコ(強) 約0.74円 | 強 約1,414円/エコ(強) 約179円 |
| パナソニック FE-KX05D | 気化式 | 14畳/8.5畳 | 強 約500mL/h | 約4.2L | 約8.4時間 | 強 8W | 約0.25円 | 約60円 |
| アイリスオーヤマ UHM-280S | 超音波式 | 8畳/5畳 | 約280mL/h | 約2.8L | 強 約10時間 | 22W | 約0.68円 | 約164円 |
7製品のお手入れの頻度を比較(取扱説明書より)
「お手入れが楽な加湿器」を選ぶために、各製品の取扱説明書やメーカーのお手入れ情報から、どこをどのくらいの頻度で洗うかを並べました。タンクの水を毎日替えることは、どの製品も同じです。
| メーカー・型番 | 毎日 | 定期的なお手入れ | フィルター・消耗品 |
|---|---|---|---|
| 象印 EE-DG50・EE-MC20 | 残り湯を捨てて水道水を入れ替える | 1〜2か月に1回、クエン酸洗浄モードで容器を洗浄 | フィルターなし |
| ダイニチ HD-RXC500C | タンクの水を入れ替えて振り洗い | 週1回 吸気グリルのほこり取り、2週間に1回 抗菌気化フィルターを水洗い、1か月に1回 クエン酸洗浄 | フィルターは5シーズンに1回、トレイカバーは1シーズンを目安に交換 |
| ダイニチ HD-RX326 | タンクの水を入れ替えて振り洗い | 週1回 吸気グリルのほこり取り、2週間に1回 フィルター・トレイを水洗い、1か月に1回 クエン酸洗浄 | フィルターは5シーズンに1回を目安に交換 |
| シャープ HV-T55 | 水を入れ替える(どの製品も共通) | 加湿フィルターは2週間に1回程度お手入れ。吹出口と給水トレーを外して内部まで拭ける | 加湿フィルターは約48か月を目安に交換 |
| パナソニック FE-KX05D | タンクの水を入れ替える | 加湿フィルター・トレーを約1か月に1回お手入れ | 加湿フィルターは月1回の押し洗いで約10年使用できる(同社算出) |
| アイリスオーヤマ UHM-280S | 水タンクを振り洗いし、内側を流水で洗う | 2週間に1回 本体の水を捨て、振動子をやわらかいブラシで掃除 | フィルターなし(抗菌銀カートリッジを水洗い) |
洗う部品の少なさでは、フィルターのない象印のスチーム式がいちばんシンプルです。ハイブリッド式・気化式はフィルターのお手入れが2週間〜1か月に1回ありますが、フィルター自体は数年単位で使えるものが多く、消耗品の交換頻度は高くありません。超音波式は部品は少ないものの、毎日の水替えと振り洗いを欠かせない点で、手間の質が違います。
スチーム式のおすすめ|清潔さと加湿の速さを重視するなら
水を沸とうさせた蒸気で加湿するので清潔で、フィルター掃除の手間もない方式です。電気代は高めなので、使う部屋に合ったサイズを選びましょう。
象印 スチーム式加湿器 EE-DG50
象印 EE-DG50は、2026年9月発売の「長時間加湿タイプ」で、適用床面積は木造和室〜8畳/プレハブ洋室〜13畳、容量は4.0Lです。100℃まで沸とうさせた蒸気を約65℃まで冷まして出す仕組みで、フィルターがなく、フッ素加工の広口容器はサッと拭くだけでお手入れできます。湿度センサーと室温センサーで加湿量を自動で調整する「自動加湿3段階」、入・切タイマー、チャイルドロック・ふた開閉ロック・転倒湯もれ防止構造も備えています。
リビングや広めの寝室で、清潔さとお手入れの簡単さを優先したい人に向いています。強運転でも約8時間続けて加湿できるので、寝ている間も途中で給水せずに使えます。ただし加湿時410Wで1時間約12.7円と、今回の中では電気代がいちばん高く、湯沸かし時は約39dBの音がします(湯沸かし音セーブモードあり)。ひとまわり小さいEE-DG35(〜10畳/3.0L)もあります。
象印 スチーム式加湿器 EE-MC20
象印 EE-MC20は、寝室や子ども部屋など個室向けのコンパクトタイプ(木造和室〜3畳/プレハブ洋室〜6畳、容量1.8L)です。標準モードで約8時間、出力を落とす静音モード(約30dB)なら約16時間続けて加湿でき、2時間・4時間の切タイマーも付いています。フィルターがなくクエン酸洗浄モードがある点や、チャイルドロックなどの安全設計はEE-DG50と同じです。
一人暮らしのワンルームや6畳までの寝室で、スチーム式を使いたい人に向いています。静音モードなら1時間約4.2円と、スチーム式の中では電気代を抑えやすいモデルです。木造の6畳では適用床面積が足りないので、その場合はEE-DG35(木造和室〜6畳)などひとつ上のサイズを検討しましょう。
ハイブリッド式のおすすめ|速さ・電気代・安全性のバランスで選ぶなら
湿度が低いときだけヒーターで温めた風を使い、湿度が上がると気化式に切り替わる温風気化式のハイブリッド式は、加湿の速さと電気代、吹出口が熱くならない安全性のバランスがよい方式です。
ダイニチ ハイブリッド式加湿器 HD-RXC500C(HD-RXT526と同じ仕様)
ダイニチ HD-RXC500Cは、「お手入れがカンタン」をうたうRXT・RXCタイプの14畳(木造和室8.5畳)モデルです。加湿量は500mL/h、タンクは5.0Lで、標準運転なら約10時間続けて加湿できます。トレーにかぶせて使い、汚れたら交換する「カンタン取替えトレイカバー」でトレーを洗う手間を減らせるほか、2週間ごとに点滅する「お手入れサイン」でお手入れの時期を知らせてくれます。運転音は最小13dBです。
リビングや広めの部屋をしっかり加湿したいけれど、スチーム式ほど電気代はかけたくない人に向いています。標準運転で1時間約5.1円、気化式だけで動くeco運転なら約0.37円です。家電量販店ではHD-RXT526(同じ仕様で、ホワイト×ブラックの色もある)として販売されています。
ダイニチ ハイブリッド式加湿器 HD-RX326
ダイニチ HD-RX326は、寝室向けのコンパクトなRXタイプ(プレハブ洋室8畳/木造和室5畳、タンク3.2L)です。ボタンを押して1時間は最小運転音の13dBで静かに運転し、その後は静音運転で設定した湿度に自動でコントロールする「おやすみ快適」機能があります。eco運転なら約20時間続けて加湿でき、吹き出す風は熱くなりません。
寝室で、運転音を気にせず一晩中加湿したい人や、子どもがいる部屋で熱くならない加湿器を使いたい人に向いています。ただしトレイカバーは付かないので、トレーとフィルターは2週間に1回程度洗います。木造の6畳以上の部屋なら、上のHD-RXC500C(木造和室8.5畳)のほうが余裕があります。
シャープ プラズマクラスター加湿器 HV-T55
シャープ HV-T55は、ハイブリッド式(加熱気化式)の15畳(木造和室9畳)モデルで、加湿量は550mL/h、タンク容量は約4.0Lです。上から注いでもトレーを外して入れてもよい「どっちも給水」で、半透明のトレーと水位表示ランプで残りの水も確かめやすくなっています。吹出口と給水トレーを外せば内部まで拭け、シーズンオフ前に加湿フィルターを温風で乾かす「フィルター乾燥」機能もあります。
重いタンクを運ばずに給水したい人や、家族の誰でも給水しやすい加湿器がほしい人に向いています。強運転は1時間約5.9円、ヒーターを使わないエコモード(強)なら約0.74円(シャープ公表値)です。プラズマクラスター7000(シャープ独自のイオン技術)も搭載しています。
気化式のおすすめ|電気代をいちばん抑えたいなら
ヒーターを使わずファンの風だけで水を蒸発させるので、電気代がいちばん安く、水も吹出口も熱くならない方式です。
パナソニック ヒーターレス気化式加湿機 FE-KX05D
パナソニック FE-KX05Dは、プレハブ洋室14畳(木造和室8.5畳)向けのヒーターレス気化式加湿機です。強運転でも消費電力は8Wで、1時間あたり約0.25円、1日8時間×30日でも約60円です。静音運転なら運転音は15dB。加湿フィルターは月1回の押し洗いで約10年使えるとされ、運転停止時にナノイーを加湿フィルターに充満させる「フィルター清潔モード」も備えています。
電気代を気にせず長時間つけておきたい人や、子どもがいる家で熱くならない加湿器を選びたい人に向いています。気化式は加湿が比較的ゆっくりで、吹き出す風も室温より低くなりやすいので、エアコン暖房と組み合わせて使うのが現実的です。もう少し広い部屋なら、同じシリーズのFE-KX07D(19畳)があります。
超音波式のおすすめ|毎日の水替えができて、小さく安く使いたいなら
本体が小さく電気代も安い方式ですが、水を加熱せずに霧にするので、タンクの水の管理がほかの方式より大切です。
アイリスオーヤマ 超音波式加湿器 しずく型 UHM-280S
アイリスオーヤマ UHM-280Sは、しずく型の超音波式加湿器(木造和室5畳/プレハブ洋室8畳、タンク約2.8L)です。消費電力は22Wで1時間約0.68円、強運転で約10時間続けて加湿できます。本体の重さは約1.0kgと軽く、アロマパッドに市販のアロマオイルをたらして香りを楽しめるアロマトレーも付いています。
一人暮らしの部屋やデスクの近くで、手ごろに加湿を始めたい人に向いています。ただし、取扱説明書では水タンクを毎日振り洗いして新しい水道水に替え、本体と振動子(水を霧にする部品)は2週間に1回掃除するよう求めています。毎日の水替えを続けられない人には、ほかの方式をおすすめします。アロマオイルを使うときの注意は加湿器のアロマオイルで解説しています。
超音波式は「毎日の水替え」が前提です:アイリスオーヤマの取扱説明書(UHM-280S)は、古い水を使うと異臭を発したり健康を害したりする原因になるとして、水タンクの水を毎日新しいものに取り替えるよう注意しています。水道水以外の水(ミネラルウォーター・浄水器の水など)や、タンクに直接入れるアロマオイルも使用不可です。厚生労働省も、超音波振動などの加湿器を使うときは毎日水を入れ替えて容器を洗浄するよう呼びかけています。
用途別の早見表|6畳の寝室・一人暮らし・リビング・お手入れ重視

7製品を、よくある使い方ごとに整理すると次のようになります。迷ったら、使う部屋の広さ(木造和室の数字)と、誰がどのくらいお手入れできるかで選びましょう。
| こんな人・部屋に | 候補 | 理由 |
|---|---|---|
| 6畳までの寝室で静かに使いたい | ダイニチ HD-RX326/象印 EE-MC20 | 最小13dBの「おやすみ快適」/静音モード約30dBで約16時間 |
| 一人暮らしのワンルーム | 象印 EE-MC20/アイリスオーヤマ UHM-280S | コンパクトで置き場所を選びにくい(超音波式は毎日の水替えが前提) |
| リビング(14畳前後)をしっかり加湿 | ダイニチ HD-RXC500C/シャープ HV-T55/象印 EE-DG50 | 加湿量500mL/h前後で、標準運転なら約7〜10時間続けて使える |
| お手入れをできるだけ楽にしたい | 象印 EE-DG50・EE-MC20/ダイニチ HD-RXC500C | フィルターなし・広口容器/使い捨てのトレイカバー |
| 電気代を最優先 | パナソニック FE-KX05D | 強運転でも8W、1日8時間×30日で約60円 |
| 小さな子ども・ペットがいる | パナソニック FE-KX05D/ダイニチ HD-RXC500C・HD-RX326 | 水や吹出口が熱くならない方式 |
| 重いタンクを運びたくない | シャープ HV-T55 | 上からもトレーからも給水できる |
20畳前後の広い部屋なら、同じシリーズの大きいサイズを
今回紹介した7製品は14〜15畳(プレハブ洋室)までが中心です。20畳前後のLDKや広いリビングで使うなら、同じシリーズの加湿量が多いモデルを選びましょう。
| シリーズ | 型番 | 適用床面積(プレハブ洋室/木造和室) | 加湿量 | 消費電力 |
|---|---|---|---|---|
| 象印 スチーム式 | EE-TC60 | 〜17畳/〜10畳 | 約600mL/h | 加湿時 450W |
| ダイニチ RXT・RXCタイプ | HD-RXT726・HD-RXC700C | 19畳/12畳 | 約700mL/h | 標準 290W/eco 18〜20W |
| ダイニチ RXT・RXCタイプ | HD-RXT926・HD-RXC900C | 24畳/14.5畳 | 約860mL/h | 標準 470W/eco 18〜20W |
| シャープ | HV-T75 | 21畳/12.5畳 | 約750mL/h | ― |
| パナソニック 気化式 | FE-KX07D | 19畳/― | 強 約700mL/h | 強 14W |
ダイニチは、部屋にぴったりの加湿量より大きいサイズを選んでeco運転で使うと、加湿スピードの面でも電気代の面でもおトクになることがあるとしています(必要加湿量計算フォーム)。広い部屋では、1台を大きめにするのが選びやすい方法です。
7製品を比べてわかったこと(編集部の見方)
7製品の仕様と取扱説明書を比べてみると、加湿器選びの決め手は「電気代をどこまで許せるか」と「どのお手入れなら続けられるか」の2つだと感じました。
同じ14畳クラスでも、1日8時間×30日の電気代はスチーム式の約3,050円から気化式の約60円まで50倍ほどの差があり、ハイブリッド式は運転モード次第でその中間のどこにでも入るからです。一方、お手入れは「フィルターがない代わりに月1回前後のクエン酸洗浄(スチーム式)」「2週間〜1か月ごとのフィルター洗い(ハイブリッド式・気化式)」「毎日の水替えと振り洗いを確実に(超音波式)」と、手間の種類がはっきり分かれていました。
また、「6畳用」と思って選んだ機種でも、木造和室の数字で見ると3〜5畳までのものが多いことにも気づきました。あくまで一つの考え方ですが、まず部屋の広さを木造和室の数字で満たすサイズを決め、次に電気代とお手入れの手間で方式を選ぶと、買ったあとに「加湿が足りない」「掃除が続かない」と後悔しにくいはずです。
加湿器選びでよくある質問
加湿器のおすすめランキングは?どこのメーカーがいい?
この記事では、販売数などの客観的な根拠がないため、順位を付けたランキングにはしていません。メーカーごとの特徴でいえば、象印はフィルターのないポット型のスチーム式、ダイニチは温風気化式のハイブリッド式で静かさとお手入れの工夫、シャープは給水のしやすさとプラズマクラスター、パナソニックはヒーターレス気化式の電気代の安さ、アイリスオーヤマは手ごろな超音波式を打ち出しています。上の比較表で、必要な項目の列を見比べて選んでみてください。
お手入れ不要・掃除不要の加湿器はある?
ありません。どの方式でも、タンクの水を毎日入れ替えることは必要です。お手入れの手間を減らしたいなら、フィルターがなく広口容器を拭くだけでよいスチーム式(象印は1〜2か月に1回のクエン酸洗浄)や、使い捨てのトレイカバーが付いたハイブリッド式(ダイニチ HD-RXC500C・HD-RXT526)が候補です。掃除の手順は加湿器の掃除の仕方を参考にしてください。
6畳・8畳の部屋には、加湿量が何mLの加湿器を選べばいい?
今回確認した製品では、木造和室の数字で見ると、6畳以上をカバーするのは加湿量350mL/h前後(象印 EE-DG35は木造和室〜6畳)から、8畳以上は480〜500mL/h前後(象印 EE-DG50は〜8畳、ダイニチ HD-RXC500Cは8.5畳)からでした。鉄筋の部屋などプレハブ洋室に近い条件なら、もう少し小さい加湿量でも足ります。正確には、ダイニチの必要加湿量計算フォームのように部屋の広さと天井の高さから計算できるツールを使うと確実です。
スチーム式とハイブリッド式はどっちがいい?
清潔さと加湿の速さを最優先し、電気代が高めでもよければスチーム式、電気代と安全性のバランスを重視するなら温風気化式のハイブリッド式が向いています。今回の製品では、1日8時間×30日の電気代は象印 EE-DG50(13畳)が約3,050円、同じくらいの広さのダイニチ HD-RXC500C(14畳)は標準運転で約1,212円、eco運転なら約89円でした。小さな子どもがいる家では、当サイトは水や吹出口が熱くならないハイブリッド式(温風気化式)をおすすめします。詳しくは加湿器の種類と違いで比べています。
古い加湿器を買い替える目安と、捨て方は?
お手入れしても臭いが取れない、加湿量が落ちた、異音がするといったときは、フィルターの交換か本体の買い替えを考えましょう。フィルターの交換目安は製品ごとに違い、今回の製品ではダイニチが5シーズン、シャープが約48か月、パナソニック FE-KX05Dが約10年(いずれも各社の条件での目安)です。本体の寿命の目安や、古い加湿器の分別は加湿器の捨て方は何ゴミ?にまとめています。
まとめ:加湿器は「方式」と「木造和室の適用畳数」で選び、お手入れで絞る
加湿器選びで迷ったら、水が熱くならず電気代も抑えやすい気化式か温風気化式のハイブリッド式を、木造和室の数字で部屋の広さを満たすサイズで選ぶのが基本です。清潔さと加湿の速さを優先するならスチーム式、毎日の水替えができて小さく使いたいなら超音波式も候補になります。
電気代は1日8時間×30日で、スチーム式の約1,000〜3,000円台から気化式の約60円まで大きく違います。お手入れは、スチーム式は月1回前後のクエン酸洗浄、ハイブリッド式・気化式は2週間〜1か月ごとのフィルター洗い、超音波式は毎日の水替えと振り洗いが中心です。どの方式でも、タンクの水は毎日入れ替えましょう。スチーム式は、小さな子どもやペットの手が届かない場所に置いてください。
加湿器を買ったあとの使い方やお手入れは、次の記事で詳しく解説しています。









