自分のモバイルバッテリーが発火する可能性は?その前兆と発生の確率

自分のモバイルバッテリーが発火する可能性は?その前兆と発生の確率 モバイルバッテリー
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モバイルバッテリー 発火 前兆」や「モバイルバッテリー 発火 確率」が気になる方の多くは、

「自分が使っているモバイルバッテリーは本当に安全なのか?」という不安を感じているのではないでしょうか。

実際に、モバイルバッテリーが膨張・発熱・異臭といった前兆を経て発火・爆発に至る事故は、毎年国内でも報告されています。一方で、正しい製品選びと使い方を守っていれば、発火する確率は数百万分の1程度と極めて低いのも事実です。

この記事では、モバイルバッテリーが発火する前兆の具体的なサインから、最新統計で見る発火確率の実態、さらに事故を未然に防ぐための対処法・安全な選び方までを、わかりやすく解説します。

「モバイルバッテリー発火の確率」の現状

結論から言うと、信頼できるメーカーの製品を正しく使用している場合、モバイルバッテリーの発火する確率は「数百万分の1」程度と極めて低いです。

しかし、近年その「事故件数」自体は増加傾向にあります。

人気のAncker製モバイルバッテリーでもリコールされたモデルがいくつかあります。

日本国内のモバイルバッテリー発火事故件数の推移

独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)の2025年の最新報告によると、リチウムイオン電池関連の事故は以下のような傾向にあります。

年度モバイルバッテリーの事故件数特徴
2020年47件普及に伴い増加開始
2022年56件一時的な落ち着き
2024年123件2022年比で2倍以上に急増

NITE以外に東京消防庁などが実施した団体によっては、統計結果の数字は多少変わるかもしれませんが、モバイルバッテリーの「普及」と「モバイルバッテリー構造」から考えると多く出回っているほど相対的に事故件数が増える傾向にあるのは納得できる気がします。

ポイント: 事故件数が増えている背景には、製品の普及だけでなく、安価で粗悪な非純正品やリコール対象品が市場に出回っていることが大きく影響しています。

そんな中、日常の管理や発火の前兆をしっかり捉えて早めの対策を打つことが重要になります。

「発火しないバッテリー」の普及:「半固体電池(準固体電池)」の登場

今、モバイルバッテリー業界は「燃えるリチウムイオン」から「燃えない次世代電池」への移行期にあります。

2025年後半から、国内メーカーのCIOなどが「半固体電池」を採用したモデルを発売し、大きな話題となっています。

  • メリット: 電解液をゲル状(または固体に近い状態)にすることで、釘を刺しても、衝撃を与えても発火・爆発しないほどの安全性を実現。
  • 動作温度: 従来の「0〜40℃」から「-20〜60℃」へと耐寒・耐熱性能が飛躍的にアップしました。

「リン酸鉄リチウム(LFP)」の小型化

ポータブル電源で主流だった「リン酸鉄リチウムイオン電池」が、モバイルバッテリーにも採用され始めています。

非常に熱安定性が高く、発火リスクがほぼゼロ。さらに寿命が長く(約2,000回以上の充放電が可能)、5年以上使い続けられる経済性も魅力です。

業界全体の規制強化

2026年以降、中国や日本国内でも「より厳格な安全基準」が施行される動きがあります。

これにより、これまで市場を荒らしていた粗悪な格安品が淘汰され、より安全な製品だけが生き残る時代になります。

モバイルバッテリーが発火の「前兆」4つのサインとは?【要チェック】

火が出る前には、必ずと言っていいほど「異変」が現れます。

モバイルバッテリーが発火の「前兆」には主に4つのサインがあります。

以下の症状が一つでもあれば、すぐに使用を中止してください。

1. 【見た目】物理的な異変(膨張、ひび割れ、浮き)

バッテリーの膨張(パンパンに膨らむ)

最も分かりやすい前兆です。内部のリチウムイオン電池が劣化し、ガスが発生することでケースを押し上げます。

  • チェック方法: 平らな机に置いたとき、ガタガタ揺れたり、クルクル回るようであれば、内部で膨張が始まっています。
  • 危険度: ★★★★☆(非常に危険。隙間から酸素が入ると発火します)

ケースのひび割れ・浮き

膨張に耐えきれず、ケースの継ぎ目が浮いてきたり、亀裂が入ったりします。また、落とした際の大きな凹みも、内部ショートの引き金になります。

2. 【熱】異常な温度上昇

触れないほど熱くなる

充電中やスマホへの給電中に、「持っていられないほど熱い」「カイロ以上に熱い」と感じる場合は、内部で異常な化学反応(熱暴走の前兆)が起きている可能性があります。

特に、何もしていない(充電も給電もしていない)のに熱を持っている場合は、内部ショートが進行している可能性があり、極めて危険です。

3. 【臭い・音】五感で感じる異変(焦げ臭い匂い、異音)

甘酸っぱい・焦げ臭い匂い

リチウムイオン電池の電解液が漏れると、「桃のような甘酸っぱい匂い」や、「接着剤のようなツンとした臭い」がすることがあります。

  • 危険度: ★★★★★(ガスが漏れ出しており、火花一つで爆発する寸前の状態です)

「シュー」「パチパチ」という異音

内部でガスが噴き出していたり、微細な火花(ショート)が飛んでいたりする音です。この音が聞こえたら、すぐにその場を離れる必要があります。

4. 【動作】パフォーマンスの急低下

バッテリー残量の表示が不安定

「さっきまで80%あったのに、急に10%になった」「充電が100%になるのが異常に早い」といった現象は、内部のセルが寿命を迎え、不安定になっている証拠です。

充電ができない・接続が頻繁に切れる

端子の接触不良ではなく、本体が熱を持って保護回路が働いている、あるいは内部回路が焼き切れている可能性があります。

😱 もし「前兆」に気づいたら?(NG行動と正しい対処)

前兆を見つけた際、絶対にやってはいけないことがあります。

  • × やってはいけないこと:
    • 無理やり充電する: 爆発のトドメを刺す行為です。
    • 分解する: 膨らんだバッテリーに穴を開けると、その瞬間に噴火します。
    • 燃えるゴミに捨てる: ゴミ収集車の中で圧縮され、車両火災の原因になります。
  • 正しい対処法:
    • すぐに電源を切る: ケーブルを抜き、使用を止めます。
    • 不燃性の容器(または金属製のバケツなど)に入れる: 万が一火が出ても周囲に燃え移らないようにします。
    • リサイクル協力店へ: 家電量販店などの「JBRC回収ボックス」へ持ち込むか、メーカーの回収サービスを利用してください。

モバイルバッテリーの発火の確率がを上げる3つの原因

モバイルバッテリーの心臓部である「リチウムイオン電池」は、エネルギー密度が非常に高いため、内部でショート(短絡)が起きると一気に熱が暴走し、火災につながります。

① 物理的な衝撃

落下させたり、カバンの中で圧力がかかったりすることで内部の絶縁シートが破損し、ショートを引き起こします。

② 高温環境での放置

リチウムイオン電池は熱に弱いです。特に夏場の車内や、直射日光の当たる窓際に放置すると、電池の化学反応が暴走するリスクが高まります。

③ 粗悪な保護回路

安価な製品には、過充電や過放電を防ぐ「制御チップ」の精度が低いものがあります。これが故障すると、充電中に電圧が制御できなくなり発火します。

安全なモバイルバッテリーを選ぶ・使うための3ヶ条

リスクを限りなくゼロに近づけるために、以下のポイントを徹底しましょう。

① 「PSEマーク」を確認する

日本国内で販売されるモバイルバッテリーには「PSEマーク」の表示が義務付けられています。これがない製品は法律違反であり、安全性も保証されていません。

② 信頼できるメーカー(Anker, CIO, エレコム等)を選ぶ

極端に安すぎるノーブランド品は避け、公式サイトや大手家電量販店で取り扱いのあるメーカー品を選びましょう。

③ 捨て方に注意(ゴミ箱へは絶対に捨てない!)

事故の多くは、実は「捨てた後」に起きています。ゴミ収集車の中で圧縮され発火するケースが多発しています。

もしかして対象品?「リコール情報」の正しい調べ方

「自分のバッテリー、もしかして火を吹くモデル?」と不安になったとき、最新のリコール情報を正確に把握するためのステップを解説します。

事故の多くは、メーカーがすでに回収を呼びかけている製品で発生しているからです。

① 「消費者庁」のリコール情報サイトをチェック

日本国内で公表されたリコール情報は、消費者庁の「リコール情報サイト」に集約されています。

  • 調べ方: サイト内の検索窓に「モバイルバッテリー」や「(メーカー名)」を入力します。
  • メリット: メーカーを横断して一括検索できるため、手っ取り早く確認したい場合に最適です。

② 「NITE(製品評価技術基盤機構)」の情報を確認

NITEは製品事故の調査を行っている専門機関です。

  • 調べ方: NITEの公式サイトにある「社告・リコール情報」を確認します。ここでは過去に起きた事故の具体的な事例とともに、注意喚起が行われています。

③ メーカー公式サイトの「サポート/重要なお知らせ」を見る

Anker、CIO、エレコム、バッファローといった主要メーカーは、リコールが発生した場合、公式サイトのトップページやサポートページに目立つように掲載します。

  • 型番(モデル番号)の確認方法: 本体裏面に小さく記載されている「A1234」や「EC-C01BK」といったアルファベットと数字の組み合わせが型番です。これをメーカーサイト内で検索しましょう。

【注意】メルカリや中古ショップでの購入品は要注意 中古品やフリマアプリで購入したものは、出品者がリコール対象であることを知らずに出品しているケースがあります。手元に届いたら、まず型番を検索する習慣をつけましょう。

まとめ:モバイルバッテリーが発火する可能性は?その前兆と発生の確率

今回は

  • 「発火しないバッテリー」の普及:「半固体電池(準固体電池)」の登場
  • 統計で見る「モバイルバッテリー発火の確率」の現状と「未来の見通し」
  • モバイルバッテリーが発火の「前兆」4つのサインとは?【要チェック】
  • モバイルバッテリーの発火の確率がを上げる3つの原因
  • もしかして対象品?「リコール情報」の正しい調べ方

といった内容について解説してきました。

モバイルバッテリーの発火確率は、正しい製品選びと使用法を守れば極めて低いものです。

しかし、「膨らんだら即廃棄」「PSEマーク付きを買う」という基本を怠ると、一気にリスクは高まります。

あなたのバッテリー、一度ケースに歪みがないかチェックしてみませんか?

また、今後の見通しとしては、半固体電池(準固体電池)などの安全性の高い商品が多く出回るようになります。

自分のモバイルバッテリーが発火する前兆を感じたら、即時に使用をやめて、新しいモバイルバッテリーの買い替えを検討してください。

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