Amazonのスマホアクセサリーランキングで最近見かけるブランド「THREEKEY」。
スタイリッシュなデザインや、最新規格「Qi2」対応でありながら、有名メーカーの半額以下という安さで気になっている方も多いのではないでしょうか。
しかし、購入前に検索してみると「どこの国?」「怪しい」「Apple Watchを置いても無反応(認識しない)」といった不穏なワードが並びます。
結論から言うと、THREEKEYは「スペックは高いが、サポート体制や品質のばらつきに不安が残る玄人向けのブランド」です。
この記事では、THREEKEYの疑惑、そして購入後に後悔しないためのチェックポイントを忖度なしで解説します。
THREEKEYはどこの国のメーカー?会社の実態
まず、誰もが抱く「どこの国の会社なのか?」という疑問について調査しました。
同名の企業がいくつかありましたが、ここでは、ワイヤレス充電器を販売しているブランドの企業ついてまとめています。
運営は中国・深センの企業?
公式サイトの「About Threekey」には、このブランドはワイヤレス充電や関連技術に10年以上携わっていると記載されていますが、明確な会社所在地は載っていません。
中国広東省・深圳にある Shenzhen Three Keys Technology Co., Ltd. という会社(主にキーホルダーやグッズを扱う企業)も「Three Keys」という名前で存在します。ただしこれは電子機器系ブランドとは直接の関係があるかは不明です。
深センはAnkerやDJIなども拠点を置く「ハードウェアのシリコンバレー」ですが、THREEKEYには決定的な違いがあります。
「公式情報」が極端に少ない
Ankerといった国内でも認知度が高い中華メーカーには、日本語の公式サイトやサポート体制が明確に存在します。
しかし、執筆時点では、THREEKEYの日本法人や、明確な企業情報が見当たりません。
これは、以下のリスクがあることを意味します。
- 故障時の窓口の対応: 基本的に購入したECサイト経由での連絡となる可能性があるます。
- 突然の撤退リスク: ブランド自体が消滅した場合、保証が受けられなくなる可能性がある。
公式サイトには、”10年以上にわたりワイヤレス充電業界に携わってきました。”とある割に商品の種類も少ないことから、現時点では、まだ小規模な企業なのかもしれません。
小規模な企業だとすれば、逆に考えると面白いアイデアが出てくる企業になる可能性はあります。リスクよりも関心のある製品を試してみたい方には興味深い企業かもしれません。
検索で見かける「怪しい」評判とサクラ疑惑
Google検索で「THREEKEY」と打つと、「怪しい」というキーワードが出てきます。
これには理由があります。
サクラチェッカーでの判定
Amazonのレビュー信頼度を判定する「サクラチェッカー」などで検索してみると、商品によっては「危険」判定(サクラ度が高い)が出ることがあります。
*全ての商品はチェックできていません。
- レビュー数が発売直後から異常に多い
- 日本語の言い回しが不自然な「星5」評価が並んでいる
これらは、いわゆる「やらせレビュー」の可能性を示唆しています。
Amazon上の「星4.5」などの高評価を鵜呑みにするのは危険です。
「ステマ記事」にも注意
また、ネット上のブログやYoutube動画の中には、企業から商品提供を受けてメリットしか伝えない「ステマ(ステルスマーケティング)」の可能性があります。
「悪いところが一つもない」「とにかく最高」と絶賛しているレビューを見かけたら、一歩引いて見る冷静さが必要です。(悪いところもしっかり指摘してくれているブログやYoutube動画もあります。)
「認識しない」「使えない」トラブルの正体
次に多い検索ワードが、製品トラブルに関するものです。
特に「THREEKEY スマホホルダー」「4 in 1」などで以下の声が見受けられます。
1. 「認識しない」初期不良
- 症状: 充電器に置いても反応しない、または数分で充電が止まる。
- 原因: 日本人の可能性が高い高評価レビューもありますので、製造ラインでの検品体制の問題なのか、個体差(当たり外れ)が激しい可能性があります。
2. MagSafe/Qi2の発熱問題
- 症状: 車載充電器などで、スマホが熱くなりすぎて充電が停止する。
- 原因: これはTHREEKEYに限った話ではありませんが、安価なモデルは冷却ファンの性能が低かったり、排熱設計が甘かったりすることがあります。特に日本の夏の車内では「使えない」ケースが発生しやすくなります。
それでもTHREEKEYが売れている理由(メリット)
ここまでデメリットを並べましたが、それでも売れているのには明確な理由があります。
リスクを許容できる人にとっては、非常にコスパが高いからです。
1. 最新規格「Qi2」が激安
Apple純正やBelkinなどの有名メーカーで「Qi2(15W急速ワイヤレス充電)」対応機を買うと、6,000円〜10,000円以上します。
現時点では、THREEKEYはこれを半額以下の水準で市場に投入しています。 「予算は出せないが、とにかく15W充電を試したい」という層には刺さります。
2. デザインと多機能性
以下のような魅力的な製品を排出しています。
THREEKEY 4 in 1:
iPhone, Apple Watch, AirPodsを同時充電でき、折りたたんで持ち運べる。
また、安全性や品質の指標となるPSE認証やMFi認証済み製品です。

配線ストレスからの解放:
スマホ、ウォッチ、イヤホンを別々に充電するとケーブルが絡まりがちですが、これ1台ならコンセントもケーブルも1つで済みます。
「デスク周りを劇的にスッキリさせたい」という人には最適解です。
THREEKEYブランドの評価
筆者から見たTHREEKEYブランド全体の感想ですが、コストをかけてもMFiなどの認証を通して、品質を確保し信頼を得る努力を感じます。
また、自社の強みのワイヤレス充電器に絞ってライナップしている事から堅実な製品の展開をしているように見えます。
モデルによっては当たりハズレがあるかもしれませんが、失敗を許容できるなら買ってみる価値は十分あります。
ただ、企業の情報をもう少し公開してくれないと不信感は少し残りますね。
結論:THREEKEYを買っても良い人・ダメな人
THREEKEYの製品は、すべてがAnkerやBelkinのような「安心・安全」を買うブランドではないかもしれません。「安さとスペック」を天秤にかけた製品です。
❌ 買わない方がいい人
- 「絶対に失敗したくない」人
- 家族や友人にプレゼントしようとしている人
- トラブルが起きた時、返品手続きなどが面倒だと感じる人
- 長く(数年以上)安心して使い続けたい人
- → 数千円高くても「Anker」「Belkin」「CIO」などを選びましょう。
⭕️ 買ってもいい人(人柱覚悟)
- 初期不良に当たっても、すぐにAmazonで返品処理をするフットワークが軽い人
- 「サクラレビュー」があることを前提に、スペック重視で割り切れる人
- とにかく安く、最新の「Qi2」や「4 in 1」環境を構築したい人
購入する場合の「自己防衛策」
もしTHREEKEY製品を購入する場合は、以下のステップを必ず踏んでください。
- 届いたら即開封・動作確認: 箱を捨てず、すぐに全てのポートで充電できるか確認する。
- 不具合があれば即返品: Amazonや楽天市場の返品ポリシー(通常30日間)以内に手続きを行う。
- メイン機に依存しない: 旅行用やサブ機として運用する。
- PSE認証やMFi認証済み製品: 主要な認証機関を通しているモデルなら更に安心
まとめ
THREEKEYは「怪しい中華ブランド」という側面と、「ハイコスパな最新ガジェット」という側面の両方を持ち合わせています。
また、PSE認証やMFi認証済み製品も出てきており、品質の向上への兆しもあります。次のAnkerのようなサポートが充実したブランドに進化する可能性はあります。
重要なのは、現時点では「大手メーカーと同じ品質サポートを期待しないこと」です。
日本人の感覚としては、「どこの企業が販売しているか明確な方が安心して購入しやすい」が一般的な考えでしょう。
おそらく、MFi認証などの申請では企業名を登録されているであろうと考えられます。私たちには企業詳細が見えませんが完全なブラックではないと考える余地はあります。
失敗するリスクを理解した上で、賢く利用するのが、この手のブランドとの正しい付き合い方と言えるでしょう。

