充電式湯たんぽは危険?破裂・低温やけどの原因と寝るときの安全な使い方

充電式湯たんぽは危険?破裂・低温やけどの原因と寝るときの安全な使い方 家電
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

「充電式湯たんぽは危険って本当?」「破裂したり、寝ている間にやけどしたりしない?」と心配になっていませんか?

結論からいうと、充電式湯たんぽは取扱説明書どおりに使うことで多くの事故を防げますが、「蓄熱(充電)中の破裂」と「長時間触れることによる低温やけど」の事故は毎年報告されています。蓄熱は水平な床の上でその場を離れずに行い、終わったらプラグを抜くこと、寝るときは布団から出すことが基本です。

この記事では、消費者庁・NITE(製品評価技術基盤機構)・経済産業省の資料と、蓄熱式湯たんぽのメーカー(多摩電子工業・スリーアップ)の取扱説明書をもとに、充電式湯たんぽが危険といわれる理由、実際に起きた破裂事故とリコール、低温やけどの目安、PSEマークの扱いを解説します。寝るときの使い方、子ども・高齢者・ペット(猫)がいる家での注意、寿命の目安、お湯の湯たんぽとの違いもまとめました。

充電式湯たんぽは危険?仕組みと実際に起きている事故

充電式湯たんぽの多くは「コンセントで中の水を温める蓄熱式」

「充電式湯たんぽ」と呼ばれている製品の多くは、電池に電気をためるのではなく、コンセントから電気を流して中の液体を温め、その熱で温かさを保つ「蓄熱式」です。

消費者庁は、このタイプを「通電して温めるタイプ」とし、内部に水や塩化ナトリウム水溶液などの蓄熱材と加熱装置が入っていて、製品によって「電気蓄熱式」「充電式」などと呼ばれる場合があると説明しているからです。

蓄熱式の充電式湯たんぽの仕組みを表したイラスト。水の入った本体に蓄熱アダプタをつないでコンセントから温め、温まったらアダプタを外して保温カバーに入れて使う流れを左から順に示している

たとえば多摩電子工業の蓄熱式エコ湯たんぽ(TEW002)も、スリーアップの蓄熱式エコ湯たんぽ ぬくぬく(EWT-2328)も、中の蓄熱液は「水」です。付属のアダプタでコンセントにつないで約10〜15分温め、ランプが消えたらアダプタを外して保温カバーに入れて使います。取扱説明書では温めることを「蓄熱」と呼び、「蓄電」「蓄熱充電」という言葉も使われています。

電池を内蔵して繰り返し充電する充電式カイロなどとは、仕組みが違う製品です。この記事では、コンセントで中の液体を温める蓄熱式の湯たんぽについて解説します。

事故でいちばん多いのは蓄熱(充電)中の破裂・膨張

充電式湯たんぽの事故でいちばん多いのは、蓄熱(充電)しているときに本体が膨らんだり破裂したりして、熱くなった中身でやけどをする事故です。

本体の中で液体を温めるため、温めすぎたり、安全装置が正しく働かなかったりすると、内側の圧力が上がって破裂することがあるからです。消費者庁の事故情報データバンク(国民生活センターと連携して事故情報を集めるしくみ)の分析では、次のような結果が出ています。

  • 2009年9月〜2017年10月:電気蓄熱式(充電式)の湯たんぽの事故144件のうち、破損・破裂・膨張が84件(うちやけどを負ったもの63件)、発煙・発火・焦げが51件(消費者庁 2017年12月6日公表)
  • 2015年11月〜2020年10月:通電して温めるタイプの湯たんぽの49件中、27件が通電中に破裂していた(消費者庁 2020年12月16日公表)

消費者庁は、布団やカバーに入れたまま充電するなど、誤った充電方法で破裂して中身が漏れた事故が起きており、加熱・充電の方法を誤ったことが事故の主な原因と推定されるとしています。寄せられた事例には、決められた時間より長く通電する使い方を続けていたところ、本体がパンパンに膨れ、コードを外そうとした途端に破裂して入院した例(2016年、60歳代女性)もあります。

実際にあった破裂事故とリコール

充電式湯たんぽでは、製品そのものの不具合が原因と考えられる破裂事故や、発煙・発火のおそれによるリコールも公表されています。

正しく使っていても、製造時の不良や部品の劣化で安全装置が働かなくなることがあるからです。消費者庁・経済産業省・NITEが公表している主な事例は次のとおりです。

公表元製品内容
消費者庁(2014年4月11日)湯ぽかポーチ(株式会社トラストレックス)2013年2月、ベッドの上で蓄熱中に本体の上に手を載せていたところ破れ、お湯がかかって重傷。製造時に内部へ空気が混入したことと、蓄熱中に手を置いていたことで内蔵ヒーターが空気層に露出し、内圧が上がって破裂したと推定。2014年1月17日から回収・返金
経済産業省(2020年3月27日)蓄熱式 湯たんぽ BOA117-MPK/BOA117-MBL(株式会社イデアインターナショナル、現 BRUNO株式会社)内部ヒーターが外れる可能性があり、製品を傾けて蓄熱すると空焚きになって発煙・発火するおそれがあるため回収・返金(2019年9月25日〜2020年3月2日販売、2,984個)
消費者庁(2026年9月11日)電気蓄熱式湯たんぽ EWT-1962(スリーアップ株式会社)2025年1月、蓄熱後に蓄熱用プラグを外そうとしたところ破裂し、中身がかかって重傷。安全装置用サーモスタット内のバイメタル(温度で曲がる金属板)が腐食して安全装置が正常に働かず、内部の温度と内圧が上がって破裂したと推定
出典:消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について(2014年4月11日)、経済産業省 リコール情報「電気蓄熱式湯たんぽ」、消費者庁 重大製品事故の公表(2026年9月11日)。事故の原因は公表時点の調査結果による

このほか、NITEの注意喚起資料(2014年12月25日)には、充電式・蓄熱式の湯たんぽのリコールとして、エコ湯たんぽ(FR-15・MK-11・ND-13、株式会社イトウ・株式会社ヒロ・コーポレーション)、エコタンポ S/L(エレス株式会社)、電気蓄熱式湯たんぽ「お湯ポカ」KRI-010(桐灰化学株式会社・フカダック株式会社)も掲載されています。2023年1月にも、蓄熱中に破裂して重傷を負った事故が公表されています(消費者庁 2023年2月14日公表、原因は公表時点で調査中)。

消費者庁の事例には、リコール対象品だったゆたんぽを床に置いて電源を入れた数分後に破裂し、やけどを負った例もあります。古い製品や譲り受けた製品を使う前に、消費者庁リコール情報サイトで製品名や型番を検索しておきましょう。

低温やけどは44℃でも3〜4時間で起こる

充電式湯たんぽで破裂と並んで注意したいのが、熱いと感じない温度でも体の同じところが長時間温められて起こる低温やけどです。

低温やけどは、痛みや見た目の変化が少ないまま皮膚の奥まで傷み、植皮手術が必要になることもあるからです。NITEの注意喚起では、低温やけどになるまでの目安を次のように示しています(体調などの体の状態によって異なります)。

皮膚に触れている温度低温やけどになるまでの時間の目安
44℃3〜4時間
46℃30分〜1時間
50℃2〜3分
出典:NITE「低温やけど」の事故防止について(注意喚起)。東京都生活文化局も同じ目安を紹介している

一方、充電式湯たんぽは蓄熱が終わった直後で約55℃、製品によっては最大約65℃まで温まります(当サイトで確認した蓄熱式湯たんぽ2製品の取扱説明書:1・2)。取扱説明書でも、蓄熱完了直後は約55℃前後になるので身体に直接当てないよう注意されています。保温カバーに入れても、同じ場所に長く触れ続ければ低温やけどの条件に入りうる温度です。

NITEに寄せられた低温やけどの事故77件(1996年4月〜2009年10月)のうち、ゆたんぽによるものが26件と最も多く、うち21件が重傷でした。消費者庁にも、充電式の湯たんぽを使って寝ていたところ中の保温剤が漏れ、両足にⅡ度とⅢ度のやけどを負った例(2017年、70歳代女性)が寄せられています。低温やけどの詳しい特徴は、電気毛布は体に悪い?低温やけどの注意点でも解説しています。

充電式湯たんぽはPSEマークの対象(電気用品安全法)

コンセントにつないで温める充電式湯たんぽは、電気用品安全法の対象で、PSEマークのない製品は販売できません。

消費者庁は、通電して温めるタイプの湯たんぽは電気用品安全法の特定電気用品以外の電気用品「電気あんか」として指定され、PSEマークの表示がない製品は販売できないと説明しています。経済産業省も、塩水を電極式ヒーターで温める蓄熱あんかを「電気あんか」として扱うという解釈を示しています。

PSEマークには、ひし形と丸形の2種類があります。関東経済産業局によると、ひし形は危険が発生するおそれが高い「特定電気用品」、丸形は「特定電気用品以外の電気用品」につけるマークで、製造・輸入する事業者が法律に定められた検査などの義務を果たしたうえで、自ら表示するものです。「電気あんか」として扱われる充電式湯たんぽは、丸形の対象です。

ただし、経済産業省は2026年3月、動物の形をした保温カバーが付属する蓄熱型の湯たんぽについて、子どもが興味を示すデザインであることから、特定電気用品の「電熱式おもちゃ」として扱うという解釈を示しています。この場合は、ひし形のPSEマークの対象になります。

なお、PSEマークの表示は法律上の義務ですが、それとは別に、第三者認証機関が安全性を確認した製品に表示できる「Sマーク」もあります。Sマークは義務ではありませんが、消費者庁は、より安全に使いたい場合はSマークが表示された製品を選ぶようすすめています。

充電式湯たんぽを安全に使う方法と寝るときの注意

蓄熱(充電)するときに守りたいこと

充電式湯たんぽの破裂を防ぐには、水平な床の上で、その場を離れずに蓄熱し、終わったらすぐにプラグを抜くことが大切です。

消費者庁によると、布団や毛布の中で蓄熱すると安全装置が作動しなくなって破裂のおそれがあり、傾いた場所や不安定な場所では本体の表面が局所的に高温になって劣化のおそれがあるからです。多摩電子工業・スリーアップの取扱説明書と消費者庁の注意をまとめると、次のとおりです。

充電式湯たんぽの正しい蓄熱方法と間違った蓄熱方法を比べたイラスト。水平な床の上に寝かせて蓄熱する様子に丸印、布団の上での蓄熱、壁に立てかけての蓄熱、保温カバーに入れたままの蓄熱、蓄熱プラグをつないだまま抱えて使う様子にバツ印をつけている
  • 水平な床の上で蓄熱する:壁に立てかけたり、傾けたり、折れた・逆さまの状態では蓄熱しない。布団の中や布団の上でも蓄熱しない(異常な膨れ・液漏れ・破損の原因)
  • 保温カバーに入れたまま蓄熱しない:両社の取扱説明書で禁止されている
  • 蓄熱中はその場を離れない:誰もいない場所で蓄熱しない。破損や発火したときに発見が遅れる(スリーアップ)。消費者庁も、過剰に膨らむなどの異常に備えて通電中はその場を離れないよう呼びかけている
  • 蓄熱プラグをつないだまま使わない:ランプが消えたら蓄熱プラグを本体から、電源プラグをコンセントから抜く。電気あんかのように通電し続けて使うと、液漏れや異常な膨れ、破裂の原因になる
  • 異常に膨らんだらすぐ中止:蓄熱中に本体が異常に膨らんだときは、直ちに電源プラグをコンセントから抜いて使用をやめる(スリーアップの製品は特性上、多少は膨らむとしている)
  • 凍って固くなっているときは蓄熱しない:感電・火災の原因になる
  • 端子のほこりを取り、濡らさない:蓄熱プラグや本体の差込口にほこりや異物がついていないか確認してから蓄熱する。本体を水で濡らさず、濡れた手で電源プラグを抜き差ししない

蓄熱の直後は、蓄熱用の差込口の端子も高温になります。多摩電子工業の取扱説明書は、やけどのおそれがあるので触らないよう注意しています。また、両社とも電子レンジでの加熱や、火のそば(火の中)に置くことを禁止しています。

必ず保温カバーに入れ、同じ場所に当て続けない

充電式湯たんぽは、必ず付属の保温カバーに入れて使い、体の同じ場所に長く当て続けないようにしましょう。

本体を直接肌に当てたり、同じ場所を温め続けたりすると、低温やけどの原因になるからです。ただし、カバーやタオルで包んでも低温やけどは起こります。NITEは、ゆたんぽを厚手のタオルやゆたんぽ袋、専用カバーなどで包んでも低温やけどのおそれがあると注意しています。

  • 保温カバーは付属のものを使う(多摩電子工業)
  • 熱いと感じたら、タオルや布を巻いて使う(両社)
  • 一定時間ごとに当てる位置を変える(多摩電子工業)
  • ホットカーペットやストーブなど、ほかの暖房器具と一緒に使うと製品の仕様以上の温度になるので注意する(多摩電子工業)
  • 皮膚に痛みを感じたら、すぐ使用をやめて専門医の診断を受ける(多摩電子工業)

また、本体の上に座ったり、体重をかけたり、枕として使ったりするのも両社の取扱説明書で禁止されています。液漏れや破裂の原因になるためです。

寝るときは温まった布団から出す(メーカーで違う説明と当サイトの推奨)

充電式湯たんぽを寝るときに使う場合、布団の中に入れたままにしてよいかは、メーカーと公的機関で説明が分かれます。

メーカーは「体から離せば布団の中で使える」としている一方、公的機関は低温やけどを防ぐため「布団が温まったら出す」よう呼びかけているからです。

出典寝るときの使い方についての説明
スリーアップ(EWT-2328 取扱説明書)布団の中でコードレスアンカとして使える。低温やけどを防ぐため、足先から離して使う(布団内で約8時間)
多摩電子工業(TEW002 取扱説明書)布団の中で使う際は、低温やけどを防ぐため身体から離して使う(布団内使用時間は約6〜8時間)
NITEゆたんぽを就寝前に布団の中に入れ、温まったら布団から出す
消費者庁就寝時に布団を暖めるために使う際は、就寝前に布団から出す
出典:スリーアップ EWT-2328 取扱説明書、多摩電子工業 EW002(TEW002) 取扱説明書、NITE「低温やけど」の事故防止について、消費者庁「ゆたんぽを安全に正しく使用しましょう!」
寝る前に保温カバーに入れた充電式湯たんぽを布団の足元に入れて温め、布団に入るときには湯たんぽを布団の外に出してから眠る様子を、左右2コマで示したイラスト

寝ている間は、離して置いたつもりでも寝返りで体に触れ、そのまま長時間触れ続けることがあります。NITEには、ゆたんぽを袋で二重に包んで足元に置いて寝たところ、寝ている間に無意識に触れてふくらはぎに低温やけど(重傷)を負った事例が報告されています。

そこで当サイトでは、より安全な使い方として、寝る前に布団を温めておき、布団に入るときには充電式湯たんぽを布団から出すことをおすすめします。布団の中に入れたまま寝たい場合は、手持ちの製品の取扱説明書で布団の中で使えることを確認したうえで、必ず保温カバーに入れ、体や足先から離して置いてください。蓄熱プラグをつないだまま布団に入れて使うのは、今回確認した2社の取扱説明書とも禁止しています。

お腹に乗せる・抱いて寝る・首に当てて寝るのは避ける

充電式湯たんぽをお腹に乗せたり、抱いたり、首に当てたりしたまま眠るのはやめましょう。

眠っている間は熱さに気づけず、同じ場所が長時間温められて低温やけどになりやすいからです。NITEは、低温やけどは血流を圧迫する使い方や、熟睡しているときに受けやすいとしています。体と寝具の間に挟んで押し当てる使い方は、まさにこの状態にあたります。

起きている間にお腹や手を温めるのは、メーカーも想定している使い方です。スリーアップは「カイロ」としてソファーなどに座りながら身体に当てる使い方を紹介しています(身体に当てて約4時間)。その場合も、保温カバーに入れ、熱いと感じたらタオルを巻き、時々位置を変えましょう。首や肩に当てるときに、頭や体の重さをかけて枕のように使うのは、取扱説明書で禁止されている使い方です。

子ども・高齢者・ペット(猫)がいる家での注意

子どもや高齢者、自分で湯たんぽを動かせない人が使うときは、周りの人が付き添い、当てる位置を時々変えてあげましょう。

子どもや高齢者は皮膚が薄く、高齢者や糖尿病の人は感覚が鈍くなっていることがあり、低温やけどが重症化しやすいとされているからです(消費者庁)。取扱説明書の記載は、メーカーによって強さが違います。

  • 多摩電子工業:乳幼児・子どもの手の届く場所で使用・保管しない。身体の自由の効かない人、幼児または熱に敏感な人は用いてはならない。小さな子どもや高齢者、身体の不自由な人は付き添いなしでは使わず、付き添いの人が一定時間ごとに当てる部位を変える
  • スリーアップ:幼児や子どもの手の届かない場所に保管し、子どもだけで使用させない

当サイトでは、より安全な使い方として、多摩電子工業の取扱説明書のとおり、幼児や自分で体を動かせない人には使わせず、子どもや高齢者が使うときは付き添うことをおすすめします。蓄熱も、子どもの手の届かないところで行いましょう。また、肌の弱い人、妊娠中・授乳中の人、糖尿病などで血行障害のある人は、使う前に医師に相談するよう両社の取扱説明書に書かれています。

猫や犬などのペットがいる家では、ペットの近くで蓄熱せず、ペットを温める目的で使わないでください。スリーアップの取扱説明書は、ペットが本体や電源コードを傷つけて火災・やけど・水漏れの原因になるとして、ペット用としての使用を禁止しています。NITEによると、ペットが関係した製品事故は2013〜2022年度に61件あり、約9割(54件)が火災に至っていて、ペット別では猫が最も多くなっています。ペットを温めたい場合は、ペット用として販売されている製品を、その取扱説明書に従って使いましょう。

充電式湯たんぽの寿命と買い替えの目安

充電式湯たんぽは消耗品で、蓄熱にかかる時間が長くなったり、本体に亀裂・膨らみが出たりしたら使うのをやめて買い替えましょう。

中の発熱部は使うほど劣化し、劣化した製品を無理に使うと破裂ややけどにつながるからです。スリーアップは、EWT-2328の設計上の標準使用期間を約2年、蓄熱充電回数を約500回としています。

寿命のサインとして、両社はランプが消えるまでの時間を挙げています。スリーアップは、通常約15分前後で完了する蓄熱が30分以上たってもランプが消えない場合は発熱部の寿命と考えられ、それ以降は絶対に使わないよう求めています。多摩電子工業は、蓄熱時間が20分以上たってもランプが消えない場合は直ちに使用を中止するよう求めています。当サイトでは、より安全な目安として、20分たってもランプが消えなければ使用をやめることをおすすめします。

消費者庁には、3年ほど前に買った充電式のゆたんぽが充電してもなかなか温まらなくなったため、充電したまま布団に入れて使っていたところ、破裂して足にやけどを負った例(2016年、50歳代女性)が寄せられています。温まりにくくなったら、蓄熱時間を延ばしたりつないだまま使ったりせず、買い替えを考えましょう。シーズンの使い始めには、本体に亀裂・破損・変形がないかも確かめてください。

充電式とお湯の湯たんぽはどっちがいい?違いを比較

充電式とお湯の湯たんぽの違い(比較表)

充電式とお湯の湯たんぽは、どちらが一方的に安全というわけではなく、事故が起きやすい場面が違います。

充電式は蓄熱(充電)の方法を誤ったときの破裂が多く、お湯の湯たんぽはお湯を入れるときや加熱するとき、劣化した容器からの漏れでやけどが起きているからです(消費者庁)。主な違いは次のとおりです。

比べる点充電式(蓄熱式)お湯を入れるタイプ
温め方コンセントにつないで中の液体を温める(約10〜15分)沸かしたお湯を入れる。金属製にはIHヒーターなどで直接加熱できるものもある
温度の目安蓄熱完了直後で約55℃(最大約65℃の製品もある)入れるお湯の温度による(熱湯を入れれば充電式より高温になる)
温かさが続く時間布団の中で約6〜8時間(メーカー公表値)製品やお湯の量によって変わる
起きやすい事故蓄熱中の破裂・膨張、発煙・発火、低温やけどお湯を入れる・加熱するときのやけど、口金を閉めたまま加熱して破裂、劣化した容器からの漏れ、低温やけど
安全に関わる表示PSEマーク(表示は法律上の義務)。Sマーク(任意)SGマーク(任意。製品安全協会の基準に適合した製品)
費用電気代1回約2〜3円お湯を沸かす費用(沸かし方で変わる)
出典:消費者庁「ゆたんぽを安全に正しく使用しましょう!」(2020年12月16日)、NITE「低温やけど」を負った事故、多摩電子工業 TEW002、スリーアップ EWT-2328。充電式の電気代は、スリーアップ公表の1回約2.8円(31円/kWh)と、多摩電子工業 TEW002(350W・約10〜15分)を当サイトが31円/kWhで計算した約1.8〜2.7円

お湯の湯たんぽは、シーズンの使い始めに水を入れて逆さにして振るなど漏れがないか確かめること、IHヒーターや直火で温める製品は必ず口金(キャップ)を外して加熱することが、消費者庁の注意点として挙げられています。

充電式湯たんぽのメリット・デメリット

充電式湯たんぽのいちばんのメリットは、お湯を沸かして注ぐ手間がなく、熱湯を扱わずに済むことです。一方、蓄熱の手順を守らないと破裂のおそれがあることと、製品に寿命があることがデメリットです。

熱湯を注ぐときのやけどや、口金を閉めたまま加熱して破裂する事故は、お湯を入れるタイプに特有のものだからです。そのかわり、充電式には電気製品ならではの注意点が加わります。

  • メリット:コンセントにつないで約10〜15分待つだけで使える。お湯を沸かしたり捨てたりしなくてよい。1回の電気代は約2〜3円
  • デメリット:水平な床で、そばで見守りながら蓄熱する必要がある。蓄熱中はコードをつないだまま使えない。発熱部の劣化で寿命がくる(スリーアップは標準使用期間約2年)

どちらのタイプでも、低温やけどの防ぎ方は同じです。寝る前に布団を温めたら出す、長時間同じ場所に当てない、という使い方を守りましょう。ほかの暖房器具の電気代と比べたい方は、暖房器具の電気代比較をご覧ください。

充電式湯たんぽの危険性についてよくある質問

日本製の充電式湯たんぽなら安全?

生産国だけで安全性を判断できる公的な資料は見当たりませんでした。選ぶときは、PSEマークと届出事業者名の表示があるか、取扱説明書や問い合わせ先がはっきりしているか、リコール対象になっていないかを確認しましょう。より安全性を重視するなら、第三者機関が確認したSマーク付きの製品も選択肢です。

充電式湯たんぽは本当に8時間もつ?

メーカーの公表値は、布団の中で使った場合で約6〜8時間です。スリーアップ EWT-2328は布団の中で約8時間(身体に当てて約4時間)、多摩電子工業 TEW002は約5時間(布団内では約6〜8時間、室温25℃時)としています。周りの温度によって短くなります。長くもつからといって、寝ている間ずっと体に触れさせる使い方はしないでください。

充電式湯たんぽの中身は何?漏れたらどうする?

今回確認した多摩電子工業・スリーアップの製品の蓄熱液は「水」です。消費者庁は、通電して温めるタイプには水や塩化ナトリウム水溶液などの蓄熱材が入っているとしています。破裂などで中身が漏れたときは高温になっていることがあるので、直接触れないよう注意し、電源プラグを抜いてから冷めるのを待ちましょう。液漏れした製品は使い続けないでください。

低温やけどで水ぶくれができたらどうする?

自分で判断せず、皮膚科などの医療機関を受診しましょう。消費者庁は、低温やけどは皮膚の深いところまで達することがあり、見た目より重症の場合があるので、皮膚の変色や痛み、違和感などに気づいたらすぐに受診するよう呼びかけています。水ぶくれは、つぶさないようにして受診しましょう(消費者庁 子ども安全メール Vol.572)。

充電式湯たんぽを電子レンジで温めてもいい?

いけません。多摩電子工業・スリーアップの取扱説明書は、どちらも電子レンジでの加熱を禁止しています。電子レンジで温める湯たんぽは別の種類の製品で、加熱しすぎると破裂して中身が飛び散る事故がNITEから報告されています。製品ごとに決められた温め方以外はしないでください。

まとめ:充電式湯たんぽは「蓄熱の手順」と「寝るときは出す」で危険を減らせる

充電式湯たんぽの多くは、コンセントで中の水などを温める蓄熱式です。取扱説明書どおりに使うことで多くの事故は防げますが、蓄熱中の破裂・膨張と、長時間触れることによる低温やけどの事故が毎年報告されており、危険がないわけではありません。製品の不具合による破裂事故やリコールも公表されています。

蓄熱は水平な床の上で、保温カバーから出し、その場を離れずに行い、ランプが消えたらすぐにプラグを抜きましょう。使うときは必ず保温カバーに入れ、同じ場所に当て続けないこと。寝るときは、布団が温まったら湯たんぽを布団から出すのが当サイトのおすすめです。

幼児や自分で体を動かせない人には使わせず、子どもや高齢者が使うときは付き添い、ペットの暖房には使わないでください。PSEマークの表示を確かめ、蓄熱に時間がかかるようになったり、膨らみ・亀裂が出たりしたら使うのをやめて買い替えましょう。