充電式湯たんぽ(蓄熱式の電気湯たんぽ)の使い方は、水平な床の上で付属のコードをつないで約7〜15分蓄熱し、ランプが消えたらすぐにプラグを抜いて、保温カバーに入れて使うのが基本です。温かさは布団の中で約6〜8時間が目安ですが、寝るときは布団を温めたら湯たんぽを布団から出すのが当サイトのおすすめです。
この記事では、スリーアップ・多摩電子工業・山善・ニトリの蓄熱式湯たんぽの取扱説明書と公式の仕様をもとに、湯たんぽの使い方のうち電気で温めるタイプに絞って、蓄熱(充電)の手順と充電時間、何時間温かいか、保温カバーの使い方、寝るときの使い方、お手入れ・保管・捨て方までをまとめました。お湯を入れる湯たんぽの入れ方は扱いません。
充電式湯たんぽ(蓄熱式)の使い方|種類と蓄熱(充電)のやり方
電気で温める湯たんぽの種類と、この記事で扱う「蓄熱式」
「充電式湯たんぽ」「電気湯たんぽ」と呼ばれる製品の多くは、コンセントから電気を流して中の水などを温め、コードを外して使う「蓄熱式」です。
電池に電気をためるのではなく、中の液体に熱をためておく仕組みだからです。消費者庁の資料は、湯たんぽを「お湯を入れるタイプ」「電子レンジで温めるタイプ」「通電して温めるタイプ」に分け、通電して温めるタイプは内部に水や塩化ナトリウム水溶液などの蓄熱材と加熱装置が入っていて、「電気蓄熱式」「充電式」などと呼ばれる場合があると説明しています。
なお、商品名に「電気ゆたんぽ」とついていても、コードをつないだまま温度を調節して使う電気あんか型の製品もあります。今回確認した蓄熱式の4製品は、どれもコードをつないだまま使うことを禁止しています。手持ちの製品の取扱説明書に「蓄熱が終わったらプラグを抜く」という手順があれば蓄熱式です。
蓄熱(充電)のやり方は5ステップ
充電式湯たんぽの蓄熱は、水平な床に置く→プラグを奥まで差す→コンセントにつなぐ→そばで待つ→ランプが消えたら両方のプラグを抜くの順に行います。
今回確認した4社の取扱説明書は、細かな言い回しは違っても、ほぼ同じ手順を示しているからです。スリーアップ EWT-2328、多摩電子工業 TEW002、山善 YTY-S401H、ニトリ 蓄熱式 電気湯たんぽ(PR-WA026)の取扱説明書をまとめると、次のとおりです。

- 本体の差込口のカバー(安全カバー・安全キャップ)を開ける。保温カバーからは出しておく
- 水平で安定した床の上に、本体と蓄熱アダプターを置く。山善は「耐熱性のある、安定した水平面」に置き、燃えやすいもの・熱に弱いものから離すよう求めている
- 蓄熱アダプターのアームを倒し、蓄熱プラグを差込口の奥まで確実に差し込む。奥まで入っていないと、火花放電や発煙の原因になる(多摩電子工業)
- 電源プラグをコンセントに差し込む。蓄熱ランプが点灯して蓄熱が始まる。ランプがついたことを確認し、蓄熱中はその場を離れない
- ランプが消えたら蓄熱完了。すぐに蓄熱プラグを本体から、電源プラグをコンセントから抜き、差込口のカバーを閉めてから保温カバーに入れる
蓄熱中に「ポコポコ」とお湯を沸かすような音や「カチッ」という音がするのは、4社とも故障や異常ではないとしています。スリーアップは、蓄熱中に本体が多少膨らむのも製品の特性としています。また、ニトリ(PR-WA026)の取扱説明書は、じゅうたんや電気カーペットの上、ソファーの上、暖房器具の近くや直射日光が当たる場所でも蓄熱しないよう求めています。初めて使うときは、ゴムのにおいがすることがあります(スリーアップ)。
蓄熱のときに守りたいこと:布団の中や上、壁に立てかけた状態、保温カバーに入れたままでは蓄熱しない。蓄熱中はその場を離れず、ランプが消えたらすぐにプラグを抜く。蓄熱中に本体が異常に膨らんだら、直ちに電源プラグを抜いて使用をやめる。なぜ危ないのかは充電式湯たんぽは危険?破裂・低温やけどの原因と安全な使い方で詳しく解説しています。
充電時間はどれくらい?メーカー別の蓄熱時間と温度
充電式湯たんぽの充電(蓄熱)時間は、室温20℃前後で約7〜15分が目安です。
製品ごとに消費電力や中の水の量が違い、温まるまでの時間に差があるからです。蓄熱が終わったときの温度は約55〜65℃です。
| 製品 | 蓄熱時間 | 蓄熱温度 | 消費電力 |
|---|---|---|---|
| スリーアップ EWT-2328 | 約15分(室温20℃) | 約55℃ | 約360W |
| 多摩電子工業 TEW002 | 約10〜15分 | 最大約65℃ | 約350W |
| 山善 YTY-S401H | 約7分(室温20℃) | 約55℃ | 約400W |
| ニトリ 蓄熱式 電気湯たんぽ(PR-WA026) | 約15分(室温20℃) | 約60℃ | 約270W |
寒い部屋で蓄熱すると、時間が長くなります。スリーアップの取扱説明書は、蓄熱時間が長いときの原因として「温度の低い場所で蓄熱を行った」ことを挙げ、温度の低い場所を避けるよう案内しています。山善 YTY-S401H は使用環境温度を5〜25℃としています。
一方、いつもよりはっきり長くかかるのは寿命のサインです。ランプが消えないまま蓄熱を続けず、多摩電子工業・山善が示す20分を目安に使用をやめてください(詳しくは後半の「寿命と買い替えの目安」で解説します)。
温め直しは「冷めてから」がメーカー共通
充電式湯たんぽをもう一度温めたいときは、温かさを感じなくなってから蓄熱し直します。
本体がまだ温かいうちは、中のサーモスタット(温度で電気を入り切りする部品)が働いて蓄熱できない製品があるからです。山善の取扱説明書は、本体がやや温かい状態で蓄熱するとサーモスタットが働いて通電しないとして、本体が冷たくなってから蓄熱するよう案内しています。ニトリ(PR-WA026)も、温かいうちに蓄熱してもランプが点灯せず再蓄熱しない場合があり、本体の温度が下がるまで待つよう求めています。多摩電子工業は、約50℃以下にならないと再蓄熱できないとしています。
スリーアップ・多摩電子工業は、温かさを感じなくなったら再度蓄熱するよう書いています。ランプがつかないからといって、プラグを何度も抜き差ししたり、つないだまま放置したりせず、冷めるのを待ちましょう。夜に使うなら、寝る少し前に蓄熱して布団を温める流れにするとむだがありません。
充電式湯たんぽは何時間温かい?カバーと寝るときの使い方
何時間温かい?布団の中で約6〜8時間が目安
充電式湯たんぽが温かい時間は、メーカー公表値で布団の中で約6〜8時間、体に当てて使うと約3〜5時間です。
布団の中は熱が逃げにくく、体に当ててカイロのように使うと熱がどんどん体に移るため、同じ製品でも使い方で長さが変わるからです。
| 製品 | 布団の中(あんかとして) | 体に当てて(カイロとして) |
|---|---|---|
| スリーアップ EWT-2328 | 約8時間 | 約4時間 |
| 多摩電子工業 TEW002 | 約6〜8時間 | 約5時間(使用時間として記載) |
| 山善 YTY-S401H | 約8時間 | 約4時間 |
| ニトリ 蓄熱式 電気湯たんぽ(PR-WA026) | 約7時間 | 約3時間 |
ここでいう「何時間温かいか」は、時間がたつにつれて少しずつぬるくなっていく中での目安です。表の時間は、布団の中に入れたまま寝てよいという意味ではありません。寝るときの使い方は、このあとの見出しで説明します。
保温カバーの使い方:本体を入れて全体を覆う
充電式湯たんぽは、蓄熱が終わったら必ず付属の保温カバーに入れ、本体全体を覆ってから使います。
蓄熱直後の本体は約55℃以上になっていて、直接肌に当てるとやけどの原因になるからです。4社とも、本体を保温カバーに入れて使うよう求めています。

多摩電子工業 TEW002 や山善 YTY-S401H の保温カバーには、手を入れて温めるポケット(手入れ口)がついています。ただし山善は、就寝時は低温やけどの危険があるので手入れ口を使わないよう注意しています。カバーに入れていても、同じ場所に長く当て続けないようにしましょう。
寝るときの使い方:布団を温めたら湯たんぽを出す
充電式湯たんぽを寝るときに使うなら、寝る前に布団の足元に入れて温め、布団に入るときに湯たんぽを布団から出すのが当サイトのおすすめです。
眠っている間は熱さに気づきにくく、湯たんぽが体の同じ場所に触れ続けると低温やけどの原因になるからです。消費者庁は、ゆたんぽは就寝前に布団を暖めるのに使い、布団が暖まったら布団から出して就寝するよう呼びかけています。山善 YTY-S401H の取扱説明書も、就寝時に使う場合は布団が暖まったら湯たんぽを布団から出すよう案内しています。

一方、スリーアップ・多摩電子工業・ニトリ(PR-WA026)の取扱説明書は、布団の中でコードレスあんかとして使う場合は、足先や体から離して使うよう説明しています。布団の中に入れたまま寝たい場合は、手持ちの製品の取扱説明書で布団の中で使えることを確認し、必ず保温カバーに入れて、足先や体から離して置いてください。
寝るときにしないこと:蓄熱プラグをつないだまま布団に入れる(4社とも禁止)、お腹に乗せたり抱いたりしたまま眠る、枕として使う・上に座る(液漏れや破裂の原因)。幼児や自分で体を動かせない人には使わせず、子どもや高齢者が使うときは付き添いましょう。理由や公的機関の注意喚起は充電式湯たんぽは危険?にまとめています。
起きているときはカイロ代わりに。時々当てる位置を変える
起きている間は、充電式湯たんぽをお腹や手、足元に当ててカイロのように使えます。
スリーアップは「カイロとして」、ソファーなどに座りながら身体に当てる使い方や、足元が寒いオフィスで足の裏を温める使い方を紹介しているからです。ニトリの取扱説明書は、就寝中は身体に密着させないとしたうえで、使うときは一定時間ごとに当てる位置を変えるよう求めています。
寝るときの暖房を電気毛布と使い分けたい方は、電気毛布の正しい使い方も参考にしてください。
電気代は1回約1.5〜2.8円
充電式湯たんぽの電気代は、1回の蓄熱で約1.5〜2.8円です。
消費電力は270〜400Wと大きめですが、電気を使うのは蓄熱する7〜15分ほどだけだからです。スリーアップ EWT-2328 は1回約2.8円、山善 YTY-S401H は1回約1.5円を公表しています(いずれも31円/kWhで計算)。多摩電子工業 TEW002(350W・約10〜15分)は約1.8〜2.7円、ニトリ(PR-WA026、270W・約15分)は約2.1円です(当サイトが31円/kWhで計算)。
1日1回の蓄熱を150日続けた場合でも、約230〜420円の計算です。ほかの暖房器具と比べたい方は暖房器具の電気代比較をご覧ください。
充電式湯たんぽのお手入れ・保管・寿命と捨て方
本体と保温カバーのお手入れ方法
充電式湯たんぽの本体は、電源プラグを抜いて冷めてから、固く絞った布で拭いてお手入れします。保温カバーは、多くの製品で洗濯できます。
本体は電気製品で、水に浸したり濡らしたりすると作動不良や感電のおそれがあるからです。4社の取扱説明書のお手入れ方法をまとめると、次のとおりです。
洗った保温カバーは、長時間濡れたまま置かず、しっかり乾かしてから本体を入れましょう。
シーズンオフの保管方法
シーズンが終わったら、本体と保温カバーをよく乾かし、差込口のカバーを閉めて、直射日光と湿気を避けた場所に平らにしてしまいます。
差込口にほこりが入ったり、湿気でカビが生えたりするのを防ぐためです。スリーアップ・多摩電子工業は買ったときの箱やパッケージに入れて保管するよう、ニトリは本体を折り曲げずに平らにして保管するよう案内しています。山善は、湯たんぽと保温カバーを乾燥させてから湿気の少ない場所に保管するよう求めています。
本体の中には液体が入っているので、踏まれるような場所に置いたままにしないでください(スリーアップ・山善)。破損のおそれがあるので、とがったものの近くも避けましょう(多摩電子工業・山善)。翌シーズンの使い始めには、本体に亀裂・破損・変形がないかを確かめてから蓄熱してください。
寿命と買い替えの目安
充電式湯たんぽの寿命は、メーカーの設計上の目安で約2〜3年、または蓄熱約500回です。
中の発熱部が使うほど劣化するからです。スリーアップ EWT-2328 と山善 YTY-S401H は設計上の標準使用期間を約2年または蓄熱回数約500回、多摩電子工業 TEW002 は標準使用期間を2〜3年としています。
ランプが消えるまでの時間が寿命のサインで、蓄熱を始めてからスリーアップは30分以上、多摩電子工業と山善は20分以上たってもランプが消えない場合は、使用を中止するよう求めています。当サイトでは、充電式湯たんぽは危険?と同じく、より安全な目安として20分たってもランプが消えなければ使うのをやめることをおすすめします。本体が異常に膨らむ、蓄熱しても温かくならない、縫い目のほつれや水漏れがあるといった場合も、使うのをやめて買い替えましょう。
充電式湯たんぽの捨て方:中の水を出してから自治体のルールで
充電式湯たんぽを捨てるときは、取扱説明書に書かれた方法で中の水を出し、本体・蓄熱アダプター・保温カバーを住んでいる自治体の分別ルールに従って出します。
中に液体が入ったままでは捨てられないため、中身を出す方法を取扱説明書で案内しているメーカーがあるからです。今回確認した3社の説明は次のとおりです。
| 製品 | 取扱説明書の廃棄方法 |
|---|---|
| スリーアップ EWT-2328 | 本体は廃棄する前にハサミなどで端を切り落としたあと、浴室や洗面所に中の水を捨てる。カバー・蓄熱プラグ・本体は各地方自治体の指導に従う |
| 多摩電子工業 TEW002 | 本体をハサミなどで切り、蓄熱液(水)を廃棄する。蓄熱液は下水に流しても問題ない。本体と蓄熱アダプターは金属部品やプラスチックでできているので、燃やすと危険。各自治体の指示に従う |
| 山善 YTY-S401H | 中身は水。カッターなどで本体外部の塩ビカバーを切り、台所・風呂場などで流す。そのほかは自治体の定める方法に従う |
本体を切るのは、電源プラグと蓄熱プラグを外し、本体が完全に冷えてから、流し台や浴室の上で行いましょう。中身が水の製品ばかりとは限りません。消費者庁は、通電して温めるタイプには水のほか塩化ナトリウム水溶液などの蓄熱材が入っているものがあるとしています。手持ちの製品の中身と捨て方は、取扱説明書で確認してから作業してください。取扱説明書がない場合は、自分で切らずにメーカーや自治体に問い合わせると安心です。
電気毛布など、ほかの暖房家電の捨て方は電気毛布の捨て方と寿命でも解説しています。
充電式湯たんぽの使い方についてよくある質問
コードをつないだまま(つけっぱなし)で使ってもいい?
いけません。今回確認した4社の取扱説明書は、どれも蓄熱プラグを本体に差したまま使うことを禁止しています。スリーアップは、電気あんかのように連続した通電状態で使うと過熱して破裂や発火の原因になるとしています。ランプが消えたら蓄熱プラグと電源プラグを抜いてから使ってください。
蓄熱ランプがつかない・温まらないときは?
まず、蓄熱プラグが差込口の奥まで差し込まれているか、電源プラグがコンセントに入っているかを確かめましょう。本体がまだ温かいと、サーモスタットが働いてランプがつかない製品もあります(山善・ニトリ・多摩電子工業)。スリーアップは、暖房器具で室温が上がって本体が高温になっている場合も点灯しないとして、室温が低い場所で本体の温度が下がるまで待つよう案内しています。それでもつかない、蓄熱しても温かくならない場合は、使用をやめてメーカーに相談してください。
USBで充電できる湯たんぽも同じ使い方でいい?
同じとは限りません。消費者庁は、USBケーブルから内部の加熱装置に通電して発熱する製品を湯たんぽと呼んでいるものもあるとしていますが、この記事で紹介したコンセント式の蓄熱式とは仕組みが違う場合があります。充電のしかた、つないだまま使えるか、使える時間は、製品ごとの取扱説明書で確認してください。
保温カバーをなくしたら、別のカバーやタオルで使ってもいい?
多摩電子工業は付属の保温カバーを使うよう求めています。スリーアップのように交換用の保温カバーを販売しているメーカーもあるので、まずはメーカーに問い合わせましょう。蓄熱直後の本体は約55℃以上になるため、カバーなしで直接肌に当てるのは避けてください。
まとめ:充電式湯たんぽは「水平な床で蓄熱→プラグを抜く→カバーに入れる」が基本の使い方
充電式湯たんぽ(蓄熱式の電気湯たんぽ)の使い方は、水平な床の上で蓄熱プラグを奥まで差し、コンセントにつないで約7〜15分待ち、ランプが消えたらすぐに両方のプラグを抜いて保温カバーに入れる、という流れです。蓄熱中はその場を離れず、布団の中や保温カバーに入れたまま蓄熱しないでください。温め直すときは、本体が冷めてからにしましょう。
温かさは布団の中で約6〜8時間、体に当てて約3〜5時間が目安で、電気代は1回約1.5〜2.8円です。寝るときは、寝る前に布団を温めて、布団に入るときに湯たんぽを出すのが当サイトのおすすめです。起きている間にカイロとして使うときも、時々当てる位置を変えましょう。
お手入れは、プラグを抜いて冷めてから本体を固く絞った布で拭き、保温カバーは洗濯表示に従って洗います。寿命の目安は約2〜3年(蓄熱約500回)で、20分たってもランプが消えなくなったら買い替えどきです。捨てるときは、取扱説明書の方法で中の水を出してから、自治体のルールに従って処分してください。


