ホットカーペットの電気代は、大きさと温度設定によって変わり、1時間あたり約3〜15円です。2畳サイズを「中」で1日8時間使うと、1ヶ月の電気代は約1,700円が目安になります。
この記事では、パナソニックと山善が公表している数値をもとに、1畳・1.5畳・2畳・3畳の畳数別の電気代と、エアコン・こたつ・電気毛布との比較、つけっぱなしにした場合の電気代をまとめました。電気代を抑える使い方と、寝るときやペットがいる家庭での注意点もあわせて紹介します。
ホットカーペットの電気代は1時間・1ヶ月いくら?畳数別に確認
ホットカーペットの電気代は1時間あたり約3〜15円

ホットカーペットの電気代は、1畳サイズで1時間約3〜5円、3畳サイズで約10〜15円と、大きさ(畳数)によってはっきり変わります。
ホットカーペットは中のヒーター線で床面そのものを温める家電なので、温める面積が広いほど、また設定温度が高いほど電気を多く使うからです。
メーカーが公表している1時間あたりの電気代を畳数別に並べると、次のとおりです(電力料金の目安単価31円/kWhで計算)。
| 大きさ | パナソニック(中〜高) | 山善(目盛り3〜5) |
|---|---|---|
| 1畳相当 | 約3.7〜5.1円(DC-1NK・定格230W) | 約3.1〜5.0円(YZC-109FL・定格200W) |
| 1.5畳相当 | 約5.7〜7.9円(DC-15NK・定格330W) | — |
| ラグサイズ(約126×180cm) | — | 約5.6〜8.1円(YZC-169FL・定格400W) |
| 2畳相当 | 約7.1〜10.4円(DC-2NK・定格490W) | 約7.1〜10.2円(YZC-209FL・定格520W) |
| 3畳相当 | 約10.4〜14.6円(DC-3NK・定格710W) | 約11.5〜15.2円(YZC-309FL・定格740W) |
2畳なら「中」で1時間約7円、「高」で約10円と覚えておくと目安になります。なお、どちらのメーカーも「低」「弱」側の目盛りの電気代は公表していないため、表には載せていません。
1日8時間使ったときの1ヶ月の電気代の目安
毎日8時間、30日使った場合の電気代は、2畳を「中」で使って1ヶ月約1,700円、3畳を「高」で使うと約3,500円が目安です。
1時間あたりの電気代に、使う時間(8時間×30日=240時間)を掛ければ求められるからです。
上の表のパナソニックの製品で計算すると、次のようになります。
同じ使い方でも、3畳は1畳のおよそ3倍の電気代になります。部屋の広さではなく、実際に座ったり寝転んだりする範囲に合わせて大きさを選ぶことが、毎月の電気代をいちばん左右します。
消費電力は何ワット?定格のまま電気代を計算しない
ホットカーペットの定格消費電力は、1畳で200〜230W、2畳で500W前後、3畳で700W台ですが、電気代を計算するときはこのワット数をそのまま使うと高めに出ます。
ホットカーペットは設定温度に近づくとヒーターを止めたり弱めたりするため、定格の電力を1時間ずっと使い続けるわけではないからです。
たとえば、パナソニックの2畳用 DC-2NK は定格490Wですが、取扱説明書に載っている1時間あたりの消費電力量は「高」で約335Wh、「中」で約230Wh(室温15℃・同社カバーと組み合わせた参考値)です。490W(0.49kWh)のまま計算すると1時間約15円になりますが、メーカー公表の電気代は「中」で約7.1円と半分以下です。
計算に使う31円/kWhは、全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている電力料金の目安単価(税込、2022年7月改定)です。手元のホットカーペットの電気代を知りたいときは、取扱説明書や仕様表の「1時間あたりの電気代」または「消費電力量(Wh)」の欄を確認し、契約している電気料金の単価が31円と違う場合はその単価に置き換えて計算してください。
全面と半面では電気代はどれくらい違う?

温める面を切り替えられるホットカーペットなら、半面だけ使うと電気代は全面のおよそ半分になります。
電気を流すヒーターの面積がそのまま減るからです。パナソニックは、2面に分かれたものなら全面使用時の半分程度、3面に分かれたものなら3分の1程度まで電気代を抑えられると説明しています。
2畳を「中」で使う場合(1時間約7.1円)に当てはめると、半面なら1時間3.5円前後の計算です。1人で使うときや、こたつの下の部分だけ温めたいときは、全面にせず半面に切り替えましょう。資源エネルギー庁の省エネポータルサイトも、分割して温める機能があるものは活用するよう勧めています。
ただし、山善のYZCシリーズの1畳相当のように、面を切り替えられない製品もあります。切り替えの有無は仕様表の「暖房面積切換」の欄で確認できます。
ホットカーペットの電気代をエアコン・こたつ・電気毛布と比較
エアコンとどっちが安い?2畳以上ならエアコンのほうが安いことも

1時間あたりの電気代で比べると、1畳のホットカーペットはエアコン暖房(6畳用)より少し安く、2畳以上を全面で使うとエアコンより高くなることがあります。
エアコンは少ない電力で外の熱を室内に運ぶ仕組み(ヒートポンプ)で効率よく部屋を暖めるのに対し、ホットカーペットは電気をそのまま熱に変えて床を温めるため、広い面積を温めるほど電気代がかさむからです。
メーカーの公表値を並べると、次のとおりです。
| 暖房器具 | 1時間あたりの電気代の目安 |
|---|---|
| 電気毛布(掛け敷き・中くらいの目盛り〜強) | 約1.0〜1.7円 |
| こたつ(ヒーター600W・弱〜強) | 約2.2〜5.6円 |
| ホットカーペット 1畳(中〜高) | 約3.7〜5.1円 |
| エアコン暖房(6畳用) | 約4.6〜5.3円 |
| ホットカーペット 2畳(中〜高) | 約7.1〜10.4円 |
| ホットカーペット 3畳(中〜高) | 約10.4〜14.6円 |
ただし、表の数値は製品ごとに測定条件が違い、エアコンの値は暖房シーズン全体の平均です。寒さの厳しい日はエアコンの電気代が上がるなど、実際の差は住まいや使い方で変わります。
また、エアコンは部屋全体を暖め、ホットカーペットは体が触れている部分を温めるもので、役割が違います。家族が部屋のあちこちで過ごすならエアコン、1〜2人が床に座って過ごすなら小さめのホットカーペット、というように使い分けると無駄がありません。
こたつとどっちが安い?同じ広さを温めるならこたつが有利
1時間あたりの電気代は、2畳以上のホットカーペットよりこたつのほうが安く、1畳のホットカーペットとはほぼ同じくらいです。
こたつは布団で囲った狭い空間だけを温めるので熱が逃げにくく、床一面を温めるホットカーペットより少ない電力で済むからです。
上の表のとおり、山善の取替用こたつヒーター(最大600W)は1時間約2.2〜5.6円で、2畳のホットカーペット(約7.1〜10.4円)より安くなっています。資源エネルギー庁の省エネポータルサイトによると、こたつは温度調節を「強」から「中」に下げると(1日5時間使用)年間約1,520円、こたつ布団に上掛けと敷布団を併用すると年間約1,010円の節約になります。
なお、ホットカーペットの上にやぐらこたつを置いて両方を運転できるかは、メーカーによって扱いが分かれます。山善の取扱説明書では、こたつをカーペットの上に置く場合は中央に置いたうえでこたつの電源を切るよう求めており、カーペットの上で運転させると熱でカーペット本体を傷め、変色や故障の原因になるとしています。一方、パナソニックの取扱説明書(DC-15NK・DC-2NK・DC-3NK)は、こたつを中央に置き、こたつの目盛りを「弱」〜「中」にすれば併用できるとしています。当サイトでは、より安全な使い方として、山善のようにこたつの電源は切り、ホットカーペットだけで温める使い方をおすすめします。併用する場合は、手持ちの製品の取扱説明書で併用できると書かれていることを確認してください。
電気毛布・ミニマット(座布団サイズ)との比較
電気代だけで比べると、電気毛布や1人用のミニマットは、ホットカーペットよりずっと安く済みます。
温める面積が小さく、消費電力も小さいからです。
電気毛布は1時間約1.0〜1.7円(電気毛布の電気代で詳しく解説しています)で、2畳のホットカーペットの数分の1です。座布団ほどのひとり分サイズの製品では、パナソニックのパーソナルホットマット DC-SN20 の電気代が1時間約2.5円(31円/kWh)と公表されています。
デスクワークや1人でテレビを見るときなど、温めたいのが足元や自分の座る場所だけなら、ホットカーペットの全面を使うより、小さいマットに替えるほうが電気代を抑えられます。
床暖房・ガスファンヒーターとの比較は条件しだい
床暖房やガスファンヒーターとの電気代(光熱費)の比較は、ホットカーペット同士のように単純には決められません。
床暖房は電気ヒーター式か温水式か、何畳分を敷いているかで使うエネルギーが大きく変わり、ガスファンヒーターは電気ではなくガスの料金体系で費用が決まるからです。メーカーが同じ条件で比べた公表値も見当たりませんでした。
役割の違いで考えると、床暖房は部屋の床全体を温める設備で、資源エネルギー庁の省エネポータルサイトは、床暖房の上にはカーペットやラグマットを使わないほうが効果的だとしています。ホットカーペットは必要な場所に敷くだけで使え、使う範囲を自分で決められる点が違います。
床暖房やガス暖房と比べたい場合は、それぞれの機器の取扱説明書やガス会社・電力会社の料金表をもとに、同じ使用時間で計算してみてください。
ホットカーペットのつけっぱなしと電気代を抑える使い方
ホットカーペットをつけっぱなしにした場合の電気代
2畳のホットカーペットを「中」で24時間つけっぱなしにすると、1日約170円、30日で約5,100円かかる計算です。
1時間約7.1円(パナソニック DC-2NKの「中」)を24時間・30日分積み上げた計算だからです。
1日8時間だけ使う場合(1ヶ月約1,700円)の3倍になり、「高」なら1日約250円、30日で約7,500円にのぼります。
実際には、つけっぱなしを防ぐ機能を持つ製品も多くあります。たとえばパナソニックの DC-2HA や DC-15NK には8時間の切り忘れ防止機能があり、山善のYZCシリーズ(ラグサイズ・2畳・3畳)は電源を入れてから6時間で自動的に暖房を止めます。いない部屋で温め続けても電気代がかかるだけなので、使わない時間は切っておきましょう。
寝るときは使わない・外出時はプラグを抜く
ホットカーペットの上で寝るのは避け、外出するときや使わないときは電源プラグをコンセントから抜くのが、メーカーの示している使い方です。
寝ている間は熱さに気づきにくく、長時間同じ部分が温まり続けて低温やけど(体温より少し高い程度の温度で起きるやけど)につながるおそれがあるからです。
パナソニックと山善の取扱説明書は、どちらも「就寝用暖房器具として使用しない」ことを最も重い「危険」の区分で挙げ、低温やけどや脱水症状を起こすおそれがあるとしています。製品事故を調査しているNITE(製品評価技術基盤機構)によると、低温やけどは44℃では3〜4時間、46℃では30分〜1時間で起こるとされています。パナソニックのホットカーペットの標準表面温度は「高」で45℃、「中」で37℃(室温20℃)なので、「高」のまま長時間触れ続けるのは特に注意が必要です。
寝るときの寒さ対策には、就寝中の使い方が決められている電気毛布など、寝具用の製品を取扱説明書どおりに使いましょう。
ホットカーペットの電気代が高いと感じたら見直したいこと
ホットカーペットの電気代が高いと感じたら、「大きさ」「温度」「温める面」「床への熱の逃げ」の4つを見直すと効果的です。
電気代は温める面積と温度で決まり、床に逃げる熱が多いほどヒーターが長く働くからです。
資源エネルギー庁の省エネポータルサイトでは、次のような省エネ効果が示されています(1日5時間使用、暖房期間169日での年間の値)。
このほか、ひざ掛け(電気を使わない一般のもの)を併用すると熱が逃げにくくなると、山善の取扱説明書でも紹介されています。まずは温まったら「中」に下げる、1人のときは半面にする、の2つから始めてみてください。
エアコンと併用するならエアコンの設定温度を下げる
エアコンとホットカーペットを併用するときは、足元をホットカーペットで温める分、エアコンの設定温度を控えめにするのが電気代を抑えるコツです。
エアコンの暖気は上にたまりやすく足元が冷えがちですが、ホットカーペットで足元が温まっていれば、室温が少し低くても寒さを感じにくくなるからです。
資源エネルギー庁によると、外気温6℃のときにエアコン(2.2kW)の暖房設定温度を21℃から20℃に下げると、1日9時間の使用で年間約1,650円の節約になります。パナソニックの一部のホットカーペットには、エアコンなどと併用するときに表面温度を約2〜6℃下げる「省エネモード」もあります(DC-15NK・DC-2NK・DC-3NK 取扱説明書)。
エアコンで部屋を20℃前後に保ちつつ、ホットカーペットは「中」以下や省エネモードで使う、という組み合わせなら、どちらか一方を強く使うより快適さと電気代のバランスがとりやすくなります。なお、石油ストーブや電気ストーブなどを併用する場合は、カーペットから1m以上離すよう山善の取扱説明書で求められています。
ペット(猫・犬)がいる家庭での注意
人間用のホットカーペットを、猫や犬などペットの暖房用として使うのは避けましょう。
ペットが本体やコードを傷めて、故障や事故の原因になるおそれがあるからです。
山善の取扱説明書は「犬や猫などのペットの暖房用に使用しない」ことを注意事項として挙げ、パナソニックのDC-1NKの取扱説明書はさらに踏み込んで、「犬や猫などのペットのいる部屋では使用しない」としています(ペットが本体やコードを傷めたり、尿が操作部にかかったりすると発煙・発火の原因になるため)。人がいない間にペットだけがカーペットの上にいる状態で、つけっぱなしにすることも避けたほうが安心です。
ペットのために温める場所を用意したい場合は、ペット用として作られたヒーターやマットを選び、その製品の取扱説明書に従って使ってください。ペット用製品の電気代は、製品ごとの仕様表で消費電力を確認して計算しましょう。
ホットカーペットの電気代についてよくある質問
6畳の部屋だとホットカーペットの電気代はいくら?
6畳の部屋でも、ホットカーペットの電気代は部屋の広さではなく、敷くカーペットの大きさで決まります。今回確認したメーカーの製品は3畳相当までで、6畳の部屋に3畳用を敷いて「中」(山善は目盛り3)で使うと1時間約10.4〜11.5円です。部屋全体を暖めたいなら、6畳用エアコン(1時間約4.6〜5.3円)と小さめのホットカーペットの併用も検討してみてください。
ホットカーペットはつけっぱなしにすると壊れる?
つけっぱなしそのもので壊れるとメーカーが示しているわけではありませんが、パナソニックや山善の一部の製品には、6〜8時間で自動的に切れる切り忘れ防止機能が付いています。また、座布団など保温性のよい物を長時間同じ場所に置いたまま使うと、ヒーター線に沿って変色したり故障したりするおそれがあると山善の取扱説明書にあります。使わない時間は電源を切り、プラグを抜いておきましょう。
ホットカーペットの上に座布団やクッションを置いてもいい?
山善の取扱説明書では、カーペット本体の上には直接座るよう案内しており、座布団やクッションを使うと熱が伝わりにくくなるだけでなく、故障の原因にもなるとしています。座布団は敷かずに直接座り、座布団やクッションを置きっぱなしにしないようにしましょう。
ホットカーペットの「高(強)」と「中」で電気代はどれくらい違う?
パナソニックの2畳用 DC-2NK では、「高」が1時間約10.4円、「中」が約7.1円で、「中」にすると約3割安くなります。温まるまでは「高」、温まったら「中」に下げる使い方がおすすめです。
まとめ:ホットカーペットの電気代は大きさと温度で決まる。半面・中で賢く節約
ホットカーペットの電気代は1時間あたり約3〜15円で、2畳を「中」で1日8時間使うと1ヶ月約1,700円が目安です。
1畳ならエアコン暖房(6畳用)より少し安いものの、2畳以上を全面で使うとエアコンやこたつより高くなることがあります。電気毛布やひとり用のミニマットと比べると、電気代はかなり高めです。
電気代を抑えるには、使う範囲に合った大きさを選び、温まったら「中」に下げ、1人のときは半面に切り替えるのが効果的です。下に断熱マットを敷く、エアコンの設定温度を控えめにして併用する、といった工夫も役立ちます。
そして、ホットカーペットの上では寝ない、使わないときはプラグを抜く、ペットの暖房用にしない、という取扱説明書の注意を守ることが、電気代の節約にも安全にもつながります。


