「モバイルバッテリーを落とした!大丈夫かな?」って不安になった事はあるでしょうか?
持ち運びを目的としたモバイルバッテリーは、日常生活でよくあることです。
しかし、その影響は軽視できません。
この記事では、モバイルバッテリーを落とした際のリスクと適切な対処法について詳しく解説します。
モバイルバッテリーを落としてしまった時のリスク
頻繁に持ち歩く道具だけに、日常生活の中で、ふとした瞬間にモバイルバッテリーを落としてしまうことは珍しくありません。
問題は、モバイルバッテリーを落としてしまった時に起こりえるリスクです。
例えば、落下による衝撃は外観上は問題がなくても、内部に微細なダメージを与える可能性があります。
モバイルバッテリーの内部構造とリチウムイオン電池の特徴
モバイルバッテリーの内部構造
モバイルバッテリーの多くは、リチウムイオン電池を内蔵しています。
これらのセルは単三電池に似た外観を持ち、複数のセルを組み合わせることで、より大容量のモバイルバッテリーを構成しています。
モバイルバッテリーメーカーは、これらのリチウムイオン電池セルを効率的に配置し、安全性と性能を最適化するための回路設計を行っています。
また、充電制御や過放電防止などの保護機能も組み込まれており、ユーザーの安全性を確保しています。
リチウムイオン電池の特徴
以下のような特徴がモバイルバッテリーにも生かされています。
- 高エネルギー密度:小型化が可能で、携帯機器に適している
- 高エネルギー容量:大型蓄電システムや電気自動車にも対応可能
- 高い充放電特性:高出力にも対応
- 高い動作電圧:3.7Vと従来の電池の約3倍
- 良好な保存特性:自己放電率が低く、長期保存が可能
- 優れたサイクル特性:多数回の充放電が可能
落下による物理的影響
モバイルバッテリーを落とすと、外見上の損傷がなくても内部で破損が起きている可能性があります。
特に高所からの落下や硬い地面への衝突の場合、注意が必要です。
落下の衝撃によってバッテリー内部でショートが発生すると、急激な発熱が起こり、発火や爆発につながる恐れがあります。
落下だけでなく、モバイルバッテリーを変形するほど踏みつけたりして強い衝撃を与えると、内蔵の電池でショートを起こし、発煙や発火、爆発の危険性が高まります。
発火のリスク
リチウムイオン電池は、衝撃で内部のセルや回路に損傷が生じると、直後は何もなくても、その後の使用中に異常な発熱や最悪の場合、発火・爆発のリスクを引き起こします。決して軽視できません。
【補足】衝撃の大きさや落下した高さ、接触した面の硬度などにより、ダメージの度合いは大きく変化します。
ただ、日々、モバイルバッテリーの技術は進歩しており、内部の衝撃吸収材など工夫がされています。
PSEマークのある製品
PSEマークのある製品を購入することで、ある程度の安全性が担保されていますが、使用中の注意も必要です。
PSEマークを取得するためには、製品が技術基準に適合していることを確認するための試験が必要です。
この試験には、通常使用時の安全性だけでなく、落下時や異常高温時の安全性も含まれます。
モバイルバッテリーを落とした後に確認すべきポイント
外観のチェック
モバイルバッテリーを落とした後、まず外観を丁寧にチェックすることが重要です。
以下の点に注意してください。
これらの外観チェックは、内部の損傷の有無を把握するための最初のステップです。
外見に異常が認められなくても、動作確認を併せて行い、充電や放電時に異常な発熱がないかなども確認することが推奨されます。
動作の確認
モバイルバッテリーを落とした後は、外観だけでなく動作確認も必須です。
動作の確認では、以下の点に注意してチェックしてください。
これらの動作チェックを実施することで、外観では見落としがちな内部の損傷の有無を確認し、安心して使用できるかどうかを判断することができます。
異常が見られる場合の対処法
異常が見られた場合は、まず安全確保を最優先に行い、以下の手順で対処してください。
- 直ちに使用を中止する
- 安全な場所に保管する
使用中止後は、燃えにくい耐火性の袋や金属製の容器に入れるなどして、万が一の発火時にも被害が拡大しないよう安全な場所に保管します。 - 専門家に相談する
自己判断が難しい場合は、メーカーのサポート窓口や専門のリサイクル業者に連絡し、状況を説明して適切な対処方法(点検または処分)についてアドバイスを受けてください。 - 適切に処分する
これらの対処法を迅速に実行することで、万が一の事故を未然に防ぐことができます。安全第一で行動してください。
落としたモバイルバッテリーの処分方法とタイミング
処分のタイミング
モバイルバッテリーを落として異常が見られる場合や、安全性に疑問がある場合は、速やかに処分を検討しましょう。
正しい処分方法
専門業者やリサイクルボックスを利用して、適切に処分することが重要です。
具体的な処分方法は以下の記事にまとめています。
発熱がある場合、発熱部分に触れると火傷の恐れがありますので、触らずに、火災リスクを避けるためにも燃えにくい場所(耐火性の容器や金属製の箱など)に移動させましょう。
発熱が続く場合、火災に発展する可能性があるため、周囲に紙、布、プラスチックなどの可燃物がないか確認し、もしあれば遠ざけます。
処分時の注意点
処分する際は、バッテリーが完全に放電していることを確認し、端子部分をテープなどで絶縁してから処分してください。
よくある質問
- Qモバイルバッテリーを落としたらどうなる?
- A
落下の衝撃により、内部でショートを起こし、発煙や発火、爆発につながる恐れがあります。
- Qモバイルバッテリーが発火する兆候は?
- A
異常な発熱、膨張、異臭、異常な動作などが発火の兆候として挙げられます。
- Q落としたモバイルバッテリーの処分方法は?
- A
専門業者やリサイクルボックスを利用して適切に処分することが推奨されます。
- Q充電器を落としたら壊れますか?
- A
充電器も落下により内部が損傷する可能性があります。異常が見られる場合は使用を中止し、新しいものに交換することをお勧めします。
まとめ
モバイルバッテリーを落とした際は、内部損傷の可能性を考慮し、慎重に対応することが重要です。
外観や動作の確認を行い、異常が見られた場合は使用を中止し、適切に処分しましょう。
発火のリスクがある兆候には特に注意が必要です。安全な使用と適切な処分を心がけ、事故を未然に防ぐことが大切です。