分譲マンションに住んでいるんだけど、もしもの停電時に長時間家電を稼働できる蓄電設備を備えたい。
マンションでも個人で蓄電システムや太陽光発電できないか?
そんな不安を簡単に解消できるのがポータブル電源と太陽光パネルのセットです。
ポータブル電源と太陽光パネルの活用について解説します。
マンション生活での心配事(よくある電力のトラブル)
そもそもマンション生活では、以下のような電力に関するトラブル事例が発生することがあります。
- ブレーカーが落ちる: 一度に多くの電気製品を使用し、契約アンペア数を超えてしまうことで発生します。
- 停電: 自然災害による電力供給の停止や、建物全体の電気系統の問題で起こることがあります。
- オートロックの不具合: 停電時にオートロックが作動しなくなり、出入りに支障をきたす可能性があります。
こういった問題を解説してくれるのが、ポータブル電源になります。
工事不要で電力が必要な場所にピンポイントで供給できるので設置のハードルが大幅に下がります。
停電時のオートロックに関しては、システムに供給している電源がどこにあるか知っておかないと難しいですが、自分生活に必要な電力は一定時間確保できます。
災害に備えた安心につながります。
マンション生活の制約
マンションでの電力供給には、いくつかの制約や問題があります。
契約電気容量の制限
マンションでは、建設段階で各戸の契約電気容量が決められ、建物全体の受電可能容量に制限があります。
各戸が自由に契約容量を増やすことはできず、マンション全体が停電する恐れがあります。
高圧一括受電サービスの導入に関する課題
導入には管理組合での特別決議が必要です。
導入後は各戸が自由に電力会社と契約することができなくなります。
一部の組合員が反対した場合、導入が頓挫する可能性があります。
高圧一括受電サービスとは?
高圧一括受電サービスは、マンションなどの集合住宅が電力を一括で契約し、全体として安価な電力を調達する仕組みです。マンション全体で高圧契約を結ぶことで、各戸ごとに低圧契約を結ぶよりも電気代を削減できます。
設備の管理責任
高圧一括受電サービスを導入する場合、設備の管理も利用者が行う必要があり、管理組合の負担が増加します。
法的問題
高圧一括受電方式への変更に関する管理組合の決議が、各戸の個別契約を制約できるかどうかについて法的解釈の問題があります。
これらの制約や問題により、マンションでの電力供給は戸建住宅と比べて複雑な側面があります。
管理組合や居住者は、これらの制約を理解し、適切な対応を取る必要があります。
ポータブル電源とは
ポータブル電源とは、持ち運びが可能なバッテリー内蔵の電力供給装置のことを指します。
アウトドアでのキャンプや車中泊、非常時の電力供給、または屋外での作業など、コンセントがない場所でも電気を使いたいときに役立ちます。
一般的には、ACコンセント、USBポート、DC出力など多様な出力端子を備えており、家電製品やスマートフォン、ノートパソコンなど、さまざまなデバイスを充電・使用することができます。
マンションでのポータブル電源のメリット
1. 停電時のバックアップ電源
マンションでは停電が発生すると、特に高層階ではエレベーターが停止したり、水の供給に影響が出ることがあります。
ポータブル電源を用いることで、停電時でも必要な電力を確保でき、スマートフォンの充電やLED照明の点灯、Wi-Fiルーターの電源供給など、最低限の生活を維持することが可能です。
2. エアコンや小型家電の利用
夏場や冬場の停電時には、エアコンや扇風機、電気ヒーターなどの家電が使えないと快適な生活が難しくなります。
大容量のポータブル電源を持っていれば、これらの小型家電をしばらく使用できるため、室内の温度を適切に保つことが可能です。
3. 工事不要の電源対策
マンションでの家庭用蓄電池の導入には、多くの場合、工事が必要ですが、ポータブル電源であれば特別な設置工事は不要です。
コンセントで充電するだけで準備が整い、すぐに使用できる点が魅力です。
特に賃貸マンションでは、壁に穴を開けたりする工事ができないため、ポータブル電源は最適な選択です。
4. コンパクトで保管場所に困らない
マンションでは収納スペースが限られているため、大型の蓄電システムの導入が難しいことがあります。
ポータブル電源はコンパクトに設計されており、普段はクローゼットや棚に保管しておくことが可能です。
また、必要なときだけ取り出して使用することができるため、生活空間を圧迫することもありません。
5. 防災対策としての備え
地震や台風などの災害時に備える防災グッズとしても、ポータブル電源は非常に有用です。
近年、防災の視点で注目を集めており、自治体から補助金が出る地域もあります。
マンションでは特に、地震や停電による被害が予想される場合に、電源が確保されていると安心です。
ポータブル電源があれば、非常時に冷蔵庫を短時間稼働させたり、携帯ラジオやライトを使用することができます。
7. 移動可能で他の用途にも使える
ポータブル電源はその名の通り持ち運びが可能なため、マンション内だけでなく、アウトドア活動や車中泊など、さまざまなシーンで利用することができます。
一台あれば多用途に活用できるのが大きなメリットです。
マンションでのポータブル電源の利用は、防災意識の高まりや、停電時の生活の安定を確保する手段として、非常に価値があります。
設置の手軽さや、多様な用途での活用可能性から、マンション住まいの方にとって心強いバックアップ電源と言えるでしょう。
マンションのでのポータブル電源使用シーンと活用方法
日常の生活と災害・緊急時に分けて想定してみましょう。
日常生活での活用シーン
- 広い部屋の中央での家電使用
- 冷暖房器具の最適な位置への設置
- 食卓での調理器具(炊飯器、IHヒーター)の使用
- コンセント不足の解消
災害・緊急時の備え
災害時や停電時に、以下のような重要な機能を果たします
- スマートフォンやラジオなどの電子機器の充電
- 照明の確保
- 冷蔵庫での食材保存
- 温度調節(電気毛布、ヒーター、扇風機)
- 温かい食事の調理
その他の活用メリット
- 引越し後も継続して利用可能
- 設置工事不要
- 小型で場所を取らない
- 動作音が小さい
- 持ち運びが容易
マンション生活において、ポータブル電源は多様な場面で柔軟に活用できる便利な電源ソリューションです。
マンションのベランダで太陽光発電
マンションのベランダにポータブル電源とソーラーパネルを設置することで、自家発電が可能になります。
特に停電時や非常時に、太陽光を利用して電力を確保できるため、安心感が得られます。
ベランダという限られたスペースでも、ソーラーパネルを設置してポータブル電源を充電することができるので、マンションでも簡単にエコな自家発電が実現可能です。
ポータブル電源にソーラーパネルは必要か?
しかし、発電効率を良く理解して太陽光パネルを購入しないと無駄遣いになります。
前提として日中しっかり日が当たるベランダでないとポータブル電源を充電できません。
ポータブル電源+ソーラーパネルで導入費の元が取れるか?
気になりますようね。
以下の記事に発電効率など目安の計算をまとめましたので、一読ください。
おすすめのポータブル電源
目的によってポータブル電源の選び方が変わってきます。
主にマンション(自宅)で使用する予定であれば、「使うたい家電は稼働するのか?」「何時間?どれくらい動くか?」を目安にポータブル電源を選択する事が重要です。
以下の記事に家電の必要な目安をまとめました。
適切な出力と容量のポータブル電源を選べば
「電子レンジとホットプレートを同時に使ったらブレーカーが落ちた。」
といった問題も解消されます。
使用上の注意点
マンションでポータブル電源を使用する際には、以下の点に注意する必要があります:
水濡れに注意:
マンションでも水濡れの可能性があるため、防水性能を確認し、適切に保護してください。
定期的なメンテナンス:
3〜6ヶ月ごとに充電状態をチェックし、必要に応じて充電してください。
適切な保管:
夏は日陰、冬は極端に寒くならない場所が適しています。
消費電力の管理:
使用する機器の消費電力を把握し、計画的に使用することで、電力を効率的に使えます。
信頼できるメーカーの製品を選ぶ:
安全機能が充実した製品を選ぶことで、リスクを軽減できます。
これらの注意点を守ることで、マンションでもポータブル電源を安全に使用することができます。
6. まとめ
マンション生活において、停電時や災害時の電力供給の不安を解消するためには、ポータブル電源が有効な手段となります。
特に工事不要で設置でき、必要な場所に簡単に電力を供給できる点が魅力です。
また、マンションでの制約を考慮しつつ、エアコンや小型家電の利用、防災対策としての役割など、多用途に活用できるため、心強いバックアップ電源として重宝します。
適切な出力と容量のポータブル電源を選ぶことで、停電時だけでなく、日常生活での電力トラブルも軽減できます。
今後、マンション生活での電力不安を減らしたいと考えている方には、ポータブル電源の導入をぜひ検討してみてください。