夜寝る前にiPhoneを充電していると「充電器が熱い!」「火事にならないか心配で寝れない」
スマートフォンやその充電器が熱を帯びる現象は、多くの人が経験するものであり、特に「火災」という言葉が頭をよぎると、漠然とした不安を感じることは少なくないでしょう。
しかし、充電器による充電中は、ある程度温度が上がります。
不安を抱えている人に充電器の温度の目安や安全に扱う対処方法を解説します。
この記事でわかること
iPhoneの充電器が熱い!火事にならないか心配?熱くなる原因と安全の目安
なぜ充電器熱くなる?熱い原因は?
バッテリー充電時の電力変換による自然な発熱
充電器やiPhone本体が熱くなる主な理由は、バッテリー充電時の電力変換による自然な発熱です。
家のコンセントからくる電気は、「交流(AC)」という種類で、スマホが使う電気とは少し違います。
充電器の最も大切な仕事は、この交流の電気を、スマホが使える「直流(DC)」の電気に変換することなんです。
この変換作業は、どんなに優秀な充電器でも、電気を100%ムダなく変換することはできません。
そのムダが「熱」となって放出されるんです。
これが、充電器を触ったときに感じる「熱さ」の正体です。
たくさんの電気を変換するほど、この熱も増えるので、充電器が熱くなるのはそのためです。
急速充電は特に熱が発生しやすくなります。
最近よく見かける「急速充電器」は、短い時間でスマホをフル充電できる便利なアイテムです。
これは、普通の充電よりもたくさんの電気を一気に流す仕組みだからです。
そのため、変換するときに発生する熱も、どうしても多くなってしまいます。
急速充電器が「ちょっと温かいな」と感じるのは、それだけ頑張ってくれている証拠だと考えてください。
充電環境による発熱の増加
充電しながらアプリの使用やゲームプレイをすると内部で電力消費が増え、熱がこもります。
また、直射日光下や高温な機器(ヒーターや家電の高温部)の近くなど、充電や気温が高い環境も発熱の要因です。
通気性が悪く、熱を逃しにくい閉ざされた空間で充電器の設置も温度上昇につながります。
正常な熱さの目安と範囲
充電器が熱を帯びる現象により「火災」という言葉が頭をよぎると、漠然とした不安を感じる人は少なくないです。この不安の根本には、「熱い=危険」という認識があるからでしょう。
しかし、結論から言えば、iPhoneの充電器や本体が熱くなること自体は、ほとんどの場合、正常な物理現象であり、過度に心配する必要はないです。
バッテリーや充電器が「ほんのり暖かい」程度なら、多くの場合は正常な範囲です。
具体的な温度の目安として、充電器の表面が40℃未満ならほぼ問題ありません
あくまで目安です。
急速充電時や充電初期は温度が高まりやすいものの、手で触れて「熱いけど持てないほどではない」レベルが目安です。
例えば、iPad miniの充電器が50℃近くになったという話もありますが、これも一時的なもので危険なサインではないようです。iPhoneよりも充電できる量が多くなります。
一般的には、内部センサーが温度を監視しており、一定以上になると自動で充電速度が制限される仕様です。
そのため、異常の温度が上がるのをコントロールされます。
指標 | 正常な熱さの範囲 | 異常な熱さのサイン |
表面温度の目安 | 40℃未満 | 40℃以上 |
触覚的な感覚 | 手で触れて暖かい程度 | 手に持てない、火傷しそう |
動作・表示のサイン | 充電動作はスムーズ、警告なし | 動作が遅い、充電が止まる、警告表示が出る |
異音・異臭 | なし | 焦げ臭い、パチパチ、シューといった異音 |
火事になりそうな異常な熱さの危険なサイン
先ほどの表にもまとめましたが、以下のような兆候は危険信号です。
これらは発火事故の前兆となるため、即座に充電器を外し、電源から抜いてください。
火事を招く「異常発熱」の根本原因
充電中はある程度発熱するのは自然な事でした。
しかし、火事を招くほどの「異常発熱」の場合もあります。
根本原因を探っていきましょう。
危険な非純正品・粗悪品の罠
非純正やMFi認定を受けていない粗悪な充電器・ケーブルは、必要な安全機能が省略されている場合が多く、過電流・過充電による異常発熱やショートが発生しやすく、火災リスクが高いです。
不適切な充電環境とユーザーの習慣
高温環境下や直射日光での充電、スマホカバーを外さず充電する、コンセントが半差し、中途半端な端子の挿入、濡れた状態で充電などは発熱やショートのリスクを高めます。
iPhone側のバックグラウンドでのアプリ動作も充電中の発熱要因となります。
iPhoneの充電器が熱い!火事を防ぐための実践的対処法
実践的対処法と予防策
充電器とケーブルについては、以下の記事でも触れています。
ダイソーなど100均ストアなどで代替え品を買う時も落とし穴があるので、MFi認定充電器・ケーブルに対応しているかをよく確認して購入しましょう。
充電器が熱い場合、冷やすには?
充電器が異常に熱いときは、すぐに充電を中止し、涼しい場所で自然に冷ますことが基本です.
正しい冷却方法
注意点・NGな冷却法
その他の予防策
充電器が熱いと感じたら、まず安全優先で充電を止め、自然放熱で冷ますことが大切です。
安全なiPhone充電器の選び方
安全な充電器を選ぶには、Apple純正品または「MFi認証」取得製品、さらに日本国内であれば「PSE認証」取得製品を選ぶことが重要です。
安全な充電器選びのポイント
Appleの公式サイトにMFi認証の見分け方が記載されています。
避けるべきポイント
まとめ:iPhoneの充電器が熱い!火事にならないか心配?
iPhoneの充電器が熱くなるのは、電力変換による自然な発熱が原因であり、手で触れて「暖かい」「熱いけど持てる」程度なら正常範囲です。ただし、40℃以上の異常な熱さ・焦げ臭・煙・充電停止などのサインが出た場合は危険信号なので、すぐに使用を中止しましょう。
火事を防ぐためには、Apple純正やMFi認証・PSE認証のある充電器・ケーブルを選び、断線品や古い製品は早めに交換することが大切です。また、高温環境や就寝中の充電を避け、目の届く範囲で使うことが安心につながります。
充電器が熱いと感じたら、まずは安全優先で充電を止め、自然に冷ますことを徹底してください。正しい知識と安全な製品選びで、安心してiPhoneを充電しましょう。
ポイントまとめ