エアコンのリモコンが効かない・反応しないときは、まず電池を2本とも新しいアルカリ乾電池に替えてリモコンをリセットし、それでもだめならスマホのカメラで赤外線が出ているかを確かめます。リモコンが正常なら本体側(電源・受光部・照明の影響)を確認し、急ぐときは室内機の「応急運転ボタン」で運転できます。
この記事では、ダイキン・パナソニック・三菱電機・日立・シャープ・富士通ゼネラル・東芝・コロナの公式FAQをもとに、リモコンが反応しない原因を確認する順番、メーカー別のリセット方法と応急運転ボタンの位置、リモコンが壊れた・なくしたときの純正品の取り寄せ方をまとめました。電池の液漏れについては、電池工業会の注意もあわせて紹介します。
エアコンのリモコンが効かない・反応しないときに最初に確認すること
まずは電池を2本とも新しいアルカリ乾電池に交換する
リモコンが効かないときに最初に試すのは、電池の交換です。
液晶に表示が出ていても、電池の容量が足りずに信号を送れていないことがあるからです。シャープの故障診断ナビは、液晶表示が出ている場合でも容量不足で信号が届かないことがあるとして、新しい電池に替えて確かめるよう案内しています。富士通ゼネラルも、本体に近づかないと受信しない、表示が薄くて見えにくいといったときは電池を交換するよう説明しています。
交換するときは、次の点を確認してください。
電池の寿命は、ダイキン・シャープ・富士通ゼネラル・パナソニックとも約1年としています(使う電池や条件によって短くなることがあります)。前回いつ替えたか思い出せないなら、まず交換してみましょう。
電池が液漏れしていたときの注意
電池ボックスの中に白い粉や液、サビがあったら、液に触れないよう注意して取り出し、リモコンの買い替えも考えましょう。
アルカリ乾電池の液は強いアルカリ性で、皮膚や目につくと危険だからです。電池工業会「一次電池の安全で正しい使い方」は、もれた液が皮膚や衣服についたらきれいな水で洗い流し、目に入ったらすぐにきれいな水で洗い流して医師の診察を受けるよう呼びかけています。
液漏れした後のリモコンの扱いは、メーカーで説明が違います。ダイキンは、電池ボックス内に液漏れやサビがあれば布や綿棒で拭き取るよう案内しています。一方、パナソニックは、電池が液もれしていたときはリモコンの買い替えをすすめています。
当サイトでは、より安全な対応として、液漏れしたリモコンは無理に掃除して使い続けず、買い替えを検討することをおすすめします。拭き取って使う場合は、液に直接触れないようにし、手持ちのリモコンのメーカーが拭き取りを案内しているかを取扱説明書や公式FAQで確認してください。
液漏れの原因で多いのは「過放電」で、機器が動かなくなったまま電池を入れっぱなしにしておくことなどで起こります(電池工業会)。冷房も暖房も使わない季節が長いなら、電池を抜いておくと安心です(ダイキン・シャープも長期間使わないときは電池を取り出すよう案内しています)。
スマホのカメラでリモコンの赤外線が出ているか確かめる
電池を替えても反応しないときは、スマホのカメラ越しにリモコンの先端を見て、ボタンを押したときに光るかを確かめましょう。
リモコンの信号は赤外線(目に見えない光)で、人の目には見えなくても、カメラのセンサーを通すと光って映るからです(シャープ)。ダイキン・日立・東芝・富士通ゼネラル・コロナも、公式FAQでこの確認方法を紹介しています。

光らない場合はリモコンの故障、光る場合はリモコンは正常で、室内機の受光部(リモコンの信号を受け取る窓)や本体側に原因があると考えられます(富士通ゼネラル、東芝)。光るのに反応しないときは、次の見出しのリセットと、本体側の確認に進みましょう。
リモコンをリセットする(メーカー別の方法)
電池を替えたあとや、ボタンを押しても反応がおかしいときは、リモコンをリセット(初期化)してみましょう。
リモコンの中のマイコンが正しく動いていないと、電池が新しくても信号を送れないことがあるからです。富士通ゼネラルは、リモコンが正しく動作しないときや電池を交換したあとは「必ず」リセットボタンを押すよう案内しています。リセットのしかたはメーカーで次のように違います。
| メーカー | リセットのしかた(公式FAQの説明) |
|---|---|
| ダイキン | 電池を抜いた状態で「運転/停止」または「停止」ボタンを約15秒長押しし、新しいアルカリ乾電池を入れる |
| パナソニック | 電池を抜いた状態でボタンのどれか1つを10秒以上押し続け、液晶に何も表示されていないことを確かめてから電池を入れる |
| 三菱電機 | リセットボタンがあれば押す。ない場合は、電池を入れる前に「運転/停止」ボタンを数回押してから電池を入れる |
| 日立 | 電池交換後、ボールペンなど先の細いもので「リセット」ボタンを押す(設定はお買い上げ時の状態に戻る) |
| 富士通ゼネラル | ボールペンなど先の細いもので「リセット(ACL)」ボタンをまっすぐ軽く押す |
| 東芝・コロナ | 電池を替えたら、ペン先などでリセットボタンを押す |
| シャープ | 電池交換後に「リセット操作」や「時刻設定」が必要な機種がある(方法は取扱説明書で確認) |
リセットすると、時刻やタイマーなどの設定は消えます。パナソニックは電池を外すと時刻や設定内容がリセットされると説明しており、富士通ゼネラルは、一部の機種では時刻を設定しないと通常のリモコン操作ができない場合があるとしています。リセット後は時刻を合わせ直してから操作してみてください。
リモコンは正常なのにエアコンが反応しないときの本体側の確認と応急運転
電源プラグとブレーカーを確認し、電源を入れ直す
リモコンから赤外線が出ているのに反応しないときは、エアコン本体に電気が来ているかを確かめましょう。
電源プラグが抜けていたり、エアコン専用のブレーカーが落ちていたりすると、リモコンが正常でも動かないからです。日立とダイキンは、ブレーカーが「入」になっているか、電源プラグがコンセントに差し込まれているかを確認項目に挙げています。
電源に問題がなければ、一度電源を入れ直してみましょう。ダイキンは、電源プラグを抜くか専用ブレーカーを切って約1分間おいてから電源を入れ、運転するかを確かめるよう案内しています。なお、富士通ゼネラルのエアコンは、製品保護のため、運転停止後や電源プラグを差し込んだあと約3分間は運転しません。電源を入れ直した直後に動かなくても、少し待ってから操作してください。
あわせて、本体のランプが点滅していないか、リモコンを操作したときに室内機から「ピッ」という受信音がするかも確かめましょう(日立)。ランプの点滅のしかたの意味は機種ごとに違うので、取扱説明書で確認してください。
受光部の汚れ・障害物・直射日光・照明の影響を確認する
電源に問題がないのに反応しないときは、室内機の受光部まで信号が届いているかを確かめましょう。
受光部が隠れていたり、強い光や他の機器の赤外線が当たっていたりすると、リモコンの信号を正しく受け取れないからです。各社の公式FAQで挙げられている原因は次のとおりです。

2台以上のエアコンを使っている家では、リモコンの「号機」の設定にも注意しましょう。三菱電機は、停電やブレーカーを切ったときに室内機の号機設定が解除される製品があり、エアコンとリモコンの号機が合っていないと操作できないとしています。富士通ゼネラルの信号切換設定のある機種も同様で、設定は取扱説明書で確かめてください。
室内機の応急運転ボタンで動かす(メーカー別の位置と運転内容)
リモコンが直らなくても、多くのエアコンは室内機の「応急運転ボタン」で運転と停止ができます。
応急運転は、リモコンが使えないときに本体の操作で応急的に運転するための機能だからです(シャープ)。ただし、温度や風量は自動になり、自分では変えられない機種がほとんどです。ボタンの名前・位置・運転内容はメーカーで次のように違います。

| メーカー | ボタンの名前と位置 | 運転の内容 |
|---|---|---|
| ダイキン | 本体の「運転/停止」ボタン(位置は機種で違う) | 自動運転。運転モード・温度・風量は変えられない |
| パナソニック | 前面パネルを開けた所の「応急運転ボタン」 | 設定温度約25℃の自動運転(冷房・除湿・暖房をエアコンが選ぶ)。もう一度押すと停止 |
| 三菱電機 | フロントパネルを開けた所の「応急運転スイッチ」 | 押すごとに応急冷房→応急暖房→停止。最初の約30分は温度調節なしの「強」運転、その後は約24℃・弱(機種により中) |
| 日立 | Xシリーズ・Wシリーズはフロントパネルを開いた右下、Gシリーズ・Dシリーズはランプ表示部の「応急運転スイッチ」 | 自動運転(冷房は約27℃、暖房は約23℃)。温度調整はできない。もう一度押すと停止 |
| シャープ | 本体の「応急運転」ボタン(位置は取扱説明書で確認) | 温度設定・風量などは自動 |
| 富士通ゼネラル | 吸込みグリル(フロントパネル)を開いた受光部の近く。「フィルターリセット」「お手入れ終了・応急運転」「応急運転」「強制自動」などの表示 | 自動運転と同じ内容で運転と停止のみ。「強制自動」以外の表示のボタンは約3秒押し続ける |
| 東芝 | 前面パネルの内側、または室内機の表面の「応急(自動)運転ボタン」 | 約1秒押すと自動運転、運転中に約1秒押すと停止 |
| コロナ | 公式FAQでは確認できず | 取扱説明書で確認 |
応急運転ボタンは、長く押しすぎないよう注意してください。日立は、応急運転スイッチを5秒以上押すと販売店などが使う強制冷房運転になるとし、誤って入ったときは電源プラグを抜かず、もう一度スイッチを押して止めるよう案内しています(電源プラグを抜くと故障につながるおそれがあるため)。富士通ゼネラルも、ボタンを10秒以上押し続けないよう注意しています。
ポイント:応急運転ボタンは「短く1回」が基本です。長押しの秒数で別の運転に切り替わる機種があるので、迷ったら取扱説明書の「リモコンが使えないとき」の欄を確認してから押しましょう。富士通ゼネラルは、吸込みグリル(パネル)を開けたまま運転すると故障の原因になるとしています。ボタンを押したらパネルを閉めてください。
エアコンは高い位置にあるので、ボタンを押すときは足元にも気をつけてください。シャープは、応急運転のボタンを押すときはケガなどをしないよう足元に十分注意するよう呼びかけています。踏み台を使うなら、ぐらつかない安定したものを選びましょう。
応急運転とカメラの結果でわかる故障の場所
スマホのカメラでの確認と応急運転の結果を組み合わせると、故障しているのがリモコンなのか本体なのかの見当がつきます。
リモコンが信号を出しているか、本体が動くかを別々に確かめられるからです。シャープの故障診断ナビと富士通ゼネラルのFAQをもとにまとめると、次のとおりです。
| カメラでリモコンの先端が | 応急運転で | 考えられる原因 |
|---|---|---|
| 光らない | 動く | リモコンの故障(電池・リセットで直らなければ交換) |
| 光る | 動く | 室内機の受光部の不具合の可能性が高い(照明・障害物を確かめても直らなければ修理) |
| 光る/光らない | 動かない | 本体の不具合の可能性が高い(ブレーカー・電源プラグに問題がなければ修理) |
本体や受光部の不具合が疑われるときは、お買い上げの販売店かメーカーの修理窓口に相談しましょう。三菱電機は、問い合わせの際にエアコンの形名とリモコン裏面の「リモコンサービス番号」を伝えるよう案内しています。応急運転で動くなら、修理を待つ間も最低限の冷暖房は使えます。
エアコンのリモコンが壊れた・なくしたときの買い替えと代わりの方法
純正リモコンはメーカーの部品購入ページや販売店で取り寄せる
リモコンが壊れた・なくしたときは、エアコンのメーカーの純正リモコンを取り寄せるのが確実です。
純正リモコンなら、手持ちのエアコンの機能をそのまま使えるからです。多くのメーカーは、公式の部品購入ページや販売店でリモコンを単体で販売しています。
| メーカー | 純正リモコンの購入先(公式の案内) |
|---|---|
| ダイキン | 公式の「リモコン・フィルタ等のご購入」ページで、リモコンの型式や本体の形名から検索 |
| パナソニック | 公式の「消耗品・別売品」ページ |
| 三菱電機 | 販売店または三菱電機修理受付センター |
| 日立 | インターネットショップ「パーツショップ」、家電量販店や日立の店舗。付属リモコンの保有年数は生産終了後10年 |
| シャープ | お買いあげの販売店またはシャープ製品取扱店。一部はオンラインストア「COCORO STORE」 |
| 富士通ゼネラル | 公式の部品注文ページ、またはオンラインストア「nocria shop」 |
注文する前に、エアコン本体の形名かリモコンの型式を調べておきましょう。日立の場合、付属リモコンの型式は「RAR-」から始まり、取扱説明書の表紙や、リモコンの扉の中・電池ケースの中に書かれています。リモコンをなくした場合は、本体の形名(室内機の銘板や取扱説明書・保証書に記載)から探します。古い機種は、保有期間が過ぎて純正品が手に入らないこともあります(日立)。
届くまでの間は、前の章で紹介した応急運転ボタンで運転できます。三菱電機も、リモコンを紛失したときは室内機の応急運転スイッチで対応できると案内しています。
汎用リモコンを使うなら対応メーカー・年式を確かめる
家電量販店などで売られている汎用リモコン(複数メーカーのエアコンに使えるリモコン)を代わりに使う場合は、手持ちのエアコンに対応しているかを必ず確かめましょう。
汎用リモコンが使えるかどうかは、エアコンのメーカーだけでなく製造年によっても変わるからです。コロナは、製造年によって対応が違うため、汎用リモコンが使えるかは汎用リモコンのメーカーに問い合わせるよう案内しています。
汎用リモコンでは、機種独自の機能までは操作できないことがあります。基本的な操作だけでよければ、エアコンのメーカーが出している簡易リモコンも選択肢です。たとえば日立は、よく使うボタンだけを集めた「かんたんリモコン」を用意しており、本体の型式から対応するものを確認できます(日立)。
無線LAN対応の機種はスマホアプリで操作できる場合もある
無線LAN(Wi-Fi)に対応したエアコンなら、リモコンの代わりにメーカーのスマホアプリで操作できる場合があります。
アプリはリモコンの赤外線ではなく、インターネット経由でエアコンに指示を送るしくみだからです。たとえば三菱電機は、無線LANアダプターを装備していれば、スマホアプリ「霧ヶ峰REMOTE」で操作できると案内しています。
ただし、無線LANアダプターが別売の機種や、そもそも対応していない機種もあります。手持ちのエアコンが対応しているかは、取扱説明書やメーカーの製品ページで確認してください。アプリが使えても、リモコンの故障そのものが直るわけではないので、必要なら純正リモコンも手配しておきましょう。
エアコンのリモコンが効かないときによくある質問
赤外線は出ているのに反応しないのはなぜ?
リモコンは正常で、室内機の受光部まで信号が届いていないか、受光部や本体側に不具合がある可能性があります。照明を消す、受光部の前の障害物をどける、赤外線を出す他の機器を離す、号機の設定を確かめるといった確認をしても直らず、応急運転では動くなら、受光部の不具合が考えられます(シャープ・富士通ゼネラル)。販売店かメーカーの修理窓口に相談しましょう。
リモコンの表示が薄い・時刻が勝手に点滅するのは故障?
まず電池の消耗を疑いましょう。ダイキンは、液晶表示が薄い、時刻を設定してもしばらくすると点滅するといった場合は電池の消耗が考えられるとしています。また、リモコンを落とすなど衝撃が加わると電池端子の接触不良が起き、時刻やタイマーの設定がリセットされることがあるとも説明しています。電池交換とリセットで直らない場合は、パナソニックのようにリモコンの買い替えをすすめるメーカーもあります。
リモコンは反応するのに暖房が効かない・ぬるい風しか出ないのは?
リモコンの「ピッ」に本体が反応しているなら、リモコンの問題ではありません。暖房が効かない原因は、エアコン本体の運転状態や使い方の側にあります。原因と確認のしかたはエアコン暖房が効かない原因と対処法で解説しています。
応急運転で温度や冷房・暖房を選べる?
多くの機種では選べません。パナソニック・日立・ダイキン・富士通ゼネラル・東芝の応急運転は自動運転で、冷房・暖房はエアコンが室温などから選び、温度も自分では変えられません。三菱電機は、押すたびに応急冷房→応急暖房→停止と切り替わるので、冷房か暖房かは選べます(温度は約24℃)。暖房の温度はパナソニックが約25℃、日立が約23℃と機種で違うので、長く使う場合は早めに純正リモコンを手配しましょう。
リモコンが濡れた・落としたあとに効かなくなったら?
まず電池を取り出しましょう。電池工業会は、液体で電池を濡らすとショートやさびのおそれがあるとしています。落とした場合は、ダイキンが説明するように電池端子の接触不良で設定がリセットされることがあるので、電池を入れ直してリセットし、スマホのカメラで赤外線が出るかを確かめてください。光らなければリモコンの交換が必要です。
まとめ:エアコンのリモコンが効かないときは電池→リセット→本体→応急運転の順に
エアコンのリモコンが効かない・反応しないときは、まず電池を2本とも新しいアルカリ乾電池に替え、リモコンをリセットします。電池が液漏れしていたら液に触れないよう注意し、当サイトではリモコンの買い替えを検討することをおすすめします。次にスマホのカメラでリモコンの先端が光るかを確かめ、光らなければリモコンの故障、光るなら本体側を確認しましょう。
本体側は、電源プラグとブレーカー、受光部の障害物や汚れ、直射日光やインバーター式の照明、赤外線を出す他の機器の影響を確かめます。急ぐときは室内機の応急運転ボタンで運転できますが、長押しすると別の運転に切り替わる機種があるので、短く押すのが基本です。
リモコンが壊れた・なくしたときは、本体の形名やリモコンの型式を調べて、メーカーの部品購入ページや販売店で純正リモコンを取り寄せましょう。汎用リモコンを使う場合は、対応メーカーと年式を必ず確かめてください。


