生活に欠かせない「電力の確保」と上昇する「電気代の節約」は重要なテーマとなっています。
ポータブル電源とソーラーパネルを活用することで、「簡易的に太陽光発電システム」として自家発電できます。
これにより、電力の確保と光熱費の節約が実現できます。
アウトドアや災害による非常時だけでなく、日常生活でも有効にポータブル電源を生かせます。
本記事では、ポータブル電源とソーラーパネルの選び方や効率的な使い方、さらにはエアコンなど高電力機器の運用法まで、光熱費の節約を意識した生活を実現するための知識を詳しく解説します。
ポータブル電源にソーラーパネルは必要か?
ソーラーパネルを使用することで、日中の太陽光を利用してポータブル電源を充電し、蓄電した電力を夜間や曇りの日でも利用できるようになります。
これにより、エネルギーを自ら作り出し、電力の自給自足を実現することができるのです。
このような自家発電の機能は、以下のような状況で特に必要になります。
- 「ポツンと一軒家」や「無人島暮らし」のような電力の確保が難しい環境
- 災害時の避難生活に対する備え
- 夏期と冬期に空調費を抑えたい(ペットを飼っていて常にエアコンを稼働など)
これらに対して非常に有効であり、持続可能な生活を目指す上でも大きなメリットとなります。
また、本格的に太陽光発電を導入するには、高額の導入コストと工事のための手続きが面倒です。
そういった問題を解決するのに、ポータブル電源とソーラーパネルの組み合わせは、まさに現代のエネルギーソリューションの一つと言えるでしょう。
ポータブル電源&ソーラーパネルセットのメリット
ポータブル電源とソーラーパネルのセットを導入するメリットととしては、以下のメリットが考えられます。
安定した電力を確保
太陽光パネルは残念ながら、天候や時間により発電量は大きく低下します。
しかし、日中のよく発電できる時に、できるだけ多くの電力をポータブル電源に蓄電すれば、問題は解決できます。
自給自足の電力供給(太陽光パネル)と、それを蓄電する事(ポータブル電源)で、安定した電力を確保できます。
大規模停電などによる「供給停止」や「電力インフラが整っていない環境」でも影響を受けにくくなります。
電気代の節約
日常生活において、ポータブル電源&ソーラーパネルセットの自家発電により、電力会社への支払いを減らし、月々の家計の負担を減らすことができます。
ただし、「ポータブル電源&ソーラーパネルセット」を購入する初期費用を節約金額で回収をするには10年以上かかります。
「ポータブル電源&ソーラーパネルセット」を購入する価値は、
- 災害時でも電力の安定確保
- 猛暑や極寒時の光熱費をおさえる
- 外出先など、どこでも電力が確保できる
といった、総合的な効果で、安定した生活環境を確保する価値として、「そこに消費した」と割り切るように考えた方がよいかもしれません。
その上で、月々の支払いが少し節約できるように考えてください。
具体的な計算例
初期費用分の回収に時間がかかる理由として、計算例を挙げてみます。
一人ぐらいの場合
電気代は、毎月6千円ほど支払うことになります。
毎月請求される電気料金の内訳は、
基本料金(固定金額)と電力量料金(使った分だけ増える)に分かれます。
基本料金は、契約内容によって変わります。
電力会社によりますが、20Aの契約で600円程度かかります。
一ヶ月の電気使用量に対して、太陽光パネルで20%分を発電した場合、
( 月額電気代 - 基本料金 ) * 節約率 = 節約電気代
( 6,000円 - 600円 ) * 0.2 = 1,080(円/月)
年間で12,000円を節約できる
*基本料金など固定金額分があるので、単純に発電した分だけ安くなるわけではない
DELTA 3 Plus + 220W片面ソーラーパネルGen2
であれば、投稿時点で¥131,340(税込)です。
この電源で1回に蓄電できる容量は1kWhです。
太陽光パネルで、1日一回フル充電するとしたら、1ヶ月あたり30kWhの節約になります。
一般的な一人暮らしで消費する電力は、一般的に192~297kWh/月です。
電気代が安い時期: 30kWh / 192kWh * 100 = 15.6%
電気代が高い時期: 30kWh / 297kWh * 100 = 10.1%
約10%~15%分の節約となります。
先ほど20%節約した場合だと、11年でポータブル電源と太陽光パネルの購入費(13万円)に到達する計算でした。
1日一回分の充電では、20%にすら到達しません。
つまり、現実には、11年では回収しきれない事になります。
ちなみに、220Wのパネルで満充電までに8時間ぐらいかかります。(500Wの太陽光パネルなら2時間ぐらい)
毎日、天気が良いとは限らないので、220Wのパネルで初期投資分を回収するのはかなり難しくなります。
この問題を解決するには、
- 1日の充電回数を増やす。
- 1回の蓄電容量を増やす。
が考えられます。
結局、容量を増やすにも太陽光パネルの発電量を上げるにも、さらに高額のモデルを購入する事になります。
そうすると初期費用回収までのハードルがさらに上がるという事になります。
結論として、
お金の節約だけの価値にしぼってメリットを期待するの難しいと言う事です。
できるだけ電気を使わない工夫をする方がシンプルに効果が高いでしょう。
安定した電力の確保がメインの価値として、そのおまけとして月々の負担が減ると考えた方がよいです。
自家発電のための初期導入費が安い
自宅に設置する本格的な太陽光発電システムは、正確に十分な電力を確保できますが、設置費用が数百万円かかります。
ポータブル電源&ソーラーパネルセットであれば、20万以内で購入でき手軽に自家発電システムが導入できます。(ポータブル電源の容量により価格が変わります。)
ポータブル電源とソーラーパネルのセット おすすめ
市場には様々なポータブル電源とソーラーパネルのセットが販売されています。
以下のセットは、使いやすさと効率を兼ね備えたおすすめの商品です。
Jackery Solar Generator 1000 New 200W ポータブル電源 ソーラーパネル
1番人気のブランドです。
フル充電まで、夏日で200Wパネルなら8時間、400Wパネルなら3時間となります。(エアコンなど消費電力が高くない家電を稼働させるなら、フル充電である必要はない。)
Anker Solix C1000 Portable Power Station with Anker Solix PS400 Portable Solar Panel
ポータブルバッテリーでも有名な信頼あるブランドです。
400wパネルで最短2時間と充電スピードに優れています。
コンセント数や接続できるポートの種類も豊富で最も選択しが優れているとモデルです。
EcoFlow DELTA 3+220W片面ソーラーパネルGen2
蓄電に関しては、容量を増やしたければ、エクストラバッテリーをつなぐだけで、容量が最大3,040Whまで増やせます。
拡張性が優れたブランドです。
使ってみて、用途に応じて拡張すればよいです。
ポータブル電源のソーラーパネル充電について
充電時間
ソーラーパネルでの充電時間は、天候やパネルの効率、日射量によって大きく変わります。
1日の中で常に安定した充電効率で充電できるわけではないです。
一般的には、100Wのソーラーパネルで50%の効率を見込んだ場合、500Whのポータブル電源をフル充電するのに約10時間かかります。
正午前後に集中的充電するのであれば、パネルのワット数を上げて短時間で充電を終わらせるのが、効率的となります。
おすすめしたポータブル電源の容量であれば、天気が良く400Wのパネルなら2~3時間でフル充電できます。
キャンプなどのように、ポータブル電源を使う1日の電力使用量が、フル充電分の容量を使わないのであれば、そもそもフル充電にこだわる必要がないです。
充電しながら使用
パススルー機能があるポータブル電源は、ソーラーパネルで充電しながら同時に使用することができます。
ただし、充電速度と消費電力がバランスしない場合、バッテリーの寿命を縮めるリスクがあります。
ソーラー充電できない場合
ソーラー充電ができない場合、以下の点を確認してください:
- パネルが適切に設置されているか
- 接続端子に問題がないか
- 天候条件が適切か
これらの条件が整っていれば、充電が再開されるはずです。
初期投資の元が取れるか?
先ほど触れたように、ソーラー充電は電気代を節約できます。
その分で初期投資かかった費用分を長期的には、なんとか回収できる節約が可能です。
ソーラー発電効率の良い環境
発電効率の良い時間
太陽光発電は、日中のピーク時間帯(10時〜14時)に最も効率が高くなります。
この時間帯にソーラーパネルを活用することで、最大限の発電が可能です。
発電効率の良い設置場所
ソーラーパネルの設置場所は、直射日光がしっかりと当たる場所が理想的です。
影がかからない屋根の上や、地上でも開けた場所が最適です。
発電効率の良い季節
夏は日照時間が長く、発電効率が高くなりますが、気温が高すぎるとパネルの効率が低下することもあります。春や秋は、適度な気温と日照
ポータブル電源とソーラーパネルの使用シーン
窓越しからの充電
自宅の窓越しでのソーラー充電は可能ですが、ガラスの種類や角度により発電効率が低下することがあります。
可能であれば、直接日光が当たる場所での設置を推奨します。
車内などに設置
車のダッシュボードにソーラーパネルを設置してポータブル電源を充電することも可能ですが、パネルが直接太陽光を受ける状態でないと充電効率は低下します。
盗難対策を取りながら、日中の直射日光が当たる環境での使用を推奨します。
エアコン使用しがら充電
短時間の稼働であれば、家庭用の12畳クラスのエアコンも動かす事は出来ます。これはポータブル電源の蓄え多分で不足を補っているからです。
エアコンの運転には大きな電力が必要です。
長時間の運転や高出力のエアコンには、さらに大容量の電源と複数のソーラーパネルが必要になることがあります。
まとめ
ポータブル電源とソーラーパネルは、ただ便利なだけでなく、環境に優しく、電気代の節約にも貢献できる強力なツールです。
適切な選び方と運用方法を理解することで、日常生活の中でエネルギー効率を高め、電力の自給自足を目指すことができます。
特に、災害時やアウトドア活動だけでなく、家庭内での節電手段としても非常に有用です。
ソーラーパネルとポータブル電源の組み合わせを最大限に活用し、持続可能な節電生活を始めましょう。