100均の延長コードは本当に危険?安全な選び方と注意点を徹底解説

100均の延長コードは 本当に危険? 安全な選び方と注意点 接続関連(コンセント・コネクター・ケーブル)
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「100均の延長コードは危険?」と検索され心配されている方は少なく無いでしょう。

背景には、安価な製品への不安や過去の事故報道、正しい知識の不足といった要素が複雑に絡み合っています。

この記事では、100均の延長コードの安全性や選び方、安全な使い方までを詳しく解説します。

100均の延長コードは本当に危険?その現状は

なぜ100均の延長コードは危険と感じるか?

危険と感じられる方が一定数いる理由としては、以下の3点が原因だと考えられます。

安価な製品への不安
100均の延長コードは価格が安く手軽に入手できる一方、「本当に安全なのか?」と不安に感じる人が多いです。SNSやネット上でも「100Vを扱う機器は信用できない」「安物は怖い」といった声もあります。

過去の事故事例
実際にダイソーやセリアなど大手100均の延長コードで発煙・発火事故やリコールが発生したことがあり、「危険」というイメージがついてしまった。

正しい知識の不足
延長コードの正しい選び方や使い方を知らずに、誤った使い方で事故を招くケースも少なくありません。

100均の延長コードは本当に危険なの?

【結論】すべてが危険というわけではありません。
現在販売されている多くの100均延長コードは、電気用品安全法(PSEマーク)に適合したものが多く、ほとんどの場合、正しく選び、正しく使えば必ずしも危険とは限りません。

正しい選び方と使い方が重要

  • PSEマークの有無を確認
  • 高出力機器(電子レンジやヒーターなど)には使わない
  • 定期的にコードの状態をチェックする(配線に傷み及び埃、汚れなど)

高出力機器については、定格出力が十分な延長コードで短めの物なら比較的安心です。

消費電力の調べ方は以下の記事にもまとめています。

リアルタイムの消費電力を知りたい場合のツールも紹介しています。

延長コードが危険になる理由とは?

延長コードで火事になる?

  • コードを踏んだり、折り曲げたり、束ねたまま使うと芯線が断線し、異常発熱や発火の原因となります。
  • 湿気やホコリが多い場所で使うと「トラッキング現象」が起こり、発火することもあります。

トラッキング現象とは
コンセントとプラグの隙間にホコリが溜まり、そのホコリが空気中の湿気を吸収することで、漏電し発火する現象のことです。
発火の程度や状況によってコンセントの周りが焦げ付く状態になったり、規模が大きいと火災を引き起こす危険性があります。 

コンセントに延長コードを使うと危険ですか?

  • 壁コンセントに直接差せる家電(高出力機器)は延長コードを介さず直差しが原則です。
    (延長するほど配線の折り曲げや踏むなど、配線の断線するリスクが高まるからです。)
  • タコ足配線による過負荷も火災リスクを高めます。
    (共通の電力供給部分であるプラグに流れる電流が集中するので発熱しやすくなります。)

延長コードを使ってはいけない家電は?

  • 電子レンジ、エアコン、ヒーター、アイロンなど消費電力の大きい家電は100均延長コードでの使用は避けた方が無難です。

危険な100均延長コードの見分け方

  • PSEマークがない:安全基準を満たしていない可能性が高い。
  • 定格容量を超えた使用:仕様を超える家電をつなぐと発熱・発火の恐れ。
  • コードやプラグの劣化:被覆の破れや変色、プラグの変形は危険信号。
  • 異常な発熱がある:触って熱いと感じたらすぐ使用を中止。
PSEマーク
イメージ JQAより

実際にあったトラブル事例

  • ダイソーの延長コード「L665」シリーズでリコールが発生。内部金具の緩みなどが原因で発煙・発火事故のリスクがあると報告されました。
  • セリアにも2015年とだいぶ過去になりますが、延長コードでリコールになった事例があります。

実は意外と優秀

100均の事例を挙げましたが、全体的に見るとリコールされた電気製品の中でダイソーさんとセリアさんは、この各1件だけでしたので、安価な商品でありながら結構優秀では無いかと思います。

品質管理されており、製品起因の事故は稀だと考えられます。

消費者庁リコールサイト

1500WまでOK」の意味と誤解しやすい

「1500WまでOK」とは、同時につなげて使える電化製品の合計消費電力が1500ワット(W)までという意味です。

これを超えると、発熱や発火などの重大な事故につながる危険性があります。

これは、100均製品に限らず高価な製品でも同じ事が言えます。

誤解しやすいポイント

  • 差込口の数だけそれぞれ1500W使えるわけではない
  • 家電ごとの消費電力を確認しないまま使う
  • 電子レンジなどは「定格高周波出力」と「定格消費電力」が別で表示されていることがあります。消費電力(W)の方を基準に計算しないと、実際の消費電力を見誤ります。
  • 延長コンセントごとの上限は1500Wですが、2本に分けても部屋全体のブレーカー容量(例:2000Wや20A)も超えないように注意が必要です。

100均の延長コードは本当に危険?どの製品なら安全?

各100均メーカーの特徴・違い

メーカー特徴・口コミ
ダイソー種類・長さのバリエーションが豊富。
セリアUSB延長やイヤホン延長など種類が豊富。
キャンドゥコンパクトサイズが多く、持ち運びやすい。

大手のブランドにそれぞれ特徴はありますが、品質管理には、どこも気を使っています。

安全性という面では、大きな違いは無いです。

安全な延長コードを選ぶポイント

  • PSEマークの有無を確認
  • 使用する家電の消費電力に合っているか
  • コードの太さ・長さをチェック:細すぎるものや長すぎるものは発熱リスク
  • プラグの形状と差し込み口の相性:しっかり奥まで差し込めるか確認
  • 口コミ・レビューも参考に:過去のトラブルや使い勝手の情報収集

安全に使うための注意点

以下のポイントに注視すれば、基本的には、安全に利用できます。

  • タコ足配線を避ける
  • 湿気の多い場所や屋外での使用はNG
  • コードを束ねたまま使わない
  • 定期的な点検・清掃を行う
  • 寿命を意識して使う(5年以上経過したら交換目安)

延長コードの寿命とは?

100均の延長コードの寿命はどのくらい?

一般的に3~5年が目安。劣化が早い場合もあるので、定期的な点検するべきです。

高価な製品に使われる難燃性PBT樹脂(例:キャンドゥの「安全タップ」)と比べ、安価なABS樹脂などは熱に弱く、劣化が早いと言われます。

また、プラグの接続部分が緩みやすく、接触不良による発熱事故が発生する場合がある。

劣化のサインに注意

コードの被覆破れ、変色、異臭、発熱、プラグの変形などに注意して目視チェックを行いましょう。

異常を感じたときの対処法

以下のような異常を感じたら、使用は避けましょう。

  • 焦げ臭い・異音など異常があるときは直ちに使用を中止し、コンセントから抜く。
  • プラグやコンセントが変形・破損している場合も即時交換を。

延長コードに関するよくある疑問と注意点

延長コードに延長コードをつなぐのは危険?

延長コードに延長コードをつなぐ(継ぎ足し)は、原則として避けるべき行為です。以下の理由から危険性が高まります。

危険な理由
  • 延長コードを連結すると、電気抵抗が増え、発熱しやすくなります。
  • コード同士の接続箇所が増えることで、接触不良や緩みが発生しやすくなり、発熱や火災、感電のリスクを高めます。
  • 長くつなげるほど電気のロスが発生し、特に消費電力の大きい機器では正常に動作しないこともあります。

延長コード同士を連結して使うのは、極力避けてください。

必要な長さの延長コードを一本で用意するか、どうしても必要な場合は定格容量や接続状態を十分に確認し、慎重に使いましょう。

安い製品と高価な製品、何が違うの?

安い製品と高価な製品の違いは主に以下のポイントに集約されます。

1. 原材料や部品の質

高価な製品は、耐久性や安全性を高めるために高品質な原材料や部品を使用していることが多いです。

例えば、延長コードであれば太い銅線や耐熱性の高い被覆材を使うなどが挙げられます。

一方、安価な製品はコスト削減のために低価格の材料を使うことが多く、耐久性や安全性に差が出る場合があります。

2. 製造工程や品質管理

高価な製品は製造過程での検査や品質管理が厳しく、製品のバラつきが少なく信頼性が高い傾向にあります。

安価な製品は大量生産でコストを抑えるため、品質にムラが出やすいことがあります。

3. 使用目的や耐久性

高価な製品は長期間の使用や高負荷に耐えられる設計がされていることが多く、結果的に長持ちします。

安価な製品は短期間の使用や軽い用途に向いており、劣化が早い場合があります。

4. 付加価値やサービス

高価な商品はブランド力やアフターサービス、保証期間が充実していることが多く、購入後の安心感があります。

安価な製品は価格重視のため、こうした付加価値は少ないことが一般的です。

タップやコンセントの「A数」や「W数」ってどう見るの?

A(アンペア)とW(ワット)の基本関係

日本の家庭用電圧は100Vで、**W(ワット)=100V×A(アンペア)**の計算式が成立します。例えば15Aのコンセントなら「100V×15A=1,500W」が上限値です。

具体的な確認方法
  1. A数の確認場所
    • コンセント:表面に「15A 125V」などと刻印(実際は100V対応)。
    • 電源タップ:本体や説明書に「15A」または「合計1,500Wまで」と明記。
    • 例外的な高容量コンセント:エアコン用など2000W対応の専用コンセントも存在。
  2. W数の計算方法
    • 家電の消費電力:製品本体や取扱説明書の「消費電力(W)」を確認(例:ドライヤー600W、電子レンジ1,000W)。
    • 合計値の算出:接続する家電のW数を全て足し、タップの上限(通常1,500W)を超えないかチェック。

その他のQ&A

Q
3口タップは本当に危険?実際の使い方次第?
A

使い方次第です。合計出力に余裕を持った使い方をしましょう。

Q
100均の延長コード=必ず危険ではない?使い方がすべて?
A

製品による問題はかなり稀です。適切な使い方をしていれば、100均の延長コードでも危険では無いです。

Q
延長コードを使ってはいけない家電は?
A

エアコン・電子レンジ・ジャー炊飯器など、消費電力が大きい製品は延長コードを使用せず、コンセントは単独で使うべきです。

100均の延長コードは本当に危険?のまとめ

100均の延長コード=危険、というイメージが先行しがちですが、実際には「使い方次第」で大きく安全性が変わります。

安価な製品である以上、素材や耐久性で高価な製品に劣る面はありますが、それが即「事故につながる」というわけではありません。

多くの100均製品はPSEマークを取得しており、基本的な安全基準を満たしています。
ただし、以下のようなポイントを守ることが前提です。

  • 使用する機器の消費電力を確認し、定格容量を超えないようにする
  • 高出力家電には使用しない(電子レンジやヒーターなど)
  • 湿気・ホコリを避け、コードを束ねたまま使用しない
  • 定期的な点検で劣化や異常を見逃さない
  • 延長コード同士の継ぎ足しをしない

100均だからといってすべてが危険とは言い切れませんが、「安いから大丈夫だろう」と油断して使うのは逆に危険です。

コストパフォーマンスを活かしつつ、安全に使うためにも、正しい知識と慎重な取り扱いを心がけましょう。

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